訪問介護はペーパードライバーでもできる?運転するケースも解説
訪問介護は利用者さんの自宅を訪問して、必要な介助・援助をする仕事です。
車で移動して訪問するため、「ペーパードライバーだと仕事にならないのでは?」と、不安や疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。
しかし、訪問介護では必ずしも運転が必要になるわけではありません。ペーパードライバーや運転免許を持っていない人でも、訪問介護の仕事はできます。
今回「みーつけあ」では、訪問介護の運転事情について解説します。
ペーパードライバーの人はもちろん、運転免許をもっていない人にとっても役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてください。
1.訪問介護はペーパードライバーでも働ける
訪問介護の求人に応募するとき、ペーパードライバーであってもかまいません。
また、運転免許をもっていなくても訪問介護の仕事はできます。
なぜなら、公共の交通機関や自転車を使って訪問する事業所も多いためです。
訪問介護は、利用者さんの自宅への訪問が前提となるので、車があれば訪問できる範囲が広がることは事実です。
しかし、働く地域によって事情が変わります。たとえば、東京や大阪をはじめとする大都市は渋滞も多いです。車移動では、訪問中の駐車スペースの確保や、駐車場探しにも苦労します。
そのため、車での移動は、移動時間や訪問先への到着時間に目途が立たず、逆に不都合なケースもあります。
一方で、地方の訪問介護では運転が必須と言ってよいでしょう。市街地から離れるほど、公共の電車やバスの本数が少なく、訪問する家ごとの距離も離れているのが普通です。
こうした背景を考えると、車なしでは仕事にならないというケースが増えてしまいます。
さらに、事業所によって訪問方法が異なる場合がありますので、働く前に確認しておきましょう。
2.訪問介護でペーパードライバーが気を付けるポイント
運転免許を持っていても、ペーパードライバーであるからこその不安や疑問があるものです。
そこで、訪問介護員として働く際に気を付けるポイントを、以下に分けて説明します。
- 資格欄に運転免許は書ける
- 社用車移動か確認する
- ペーパードライバーであることを伝える
運転に不慣れでも訪問介護の仕事はできますが、決して運転が不要だとは言いきれません。
また、ペーパードライバーだと伝えて、それが「不採用につながるのではないか」と悩む人もいるでしょう。
不安を解消するためにも、ぜひ参考にしてください。
ポイント1.資格欄に運転免許は書ける
ペーパードライバーであっても、履歴書の資格欄に「運転免許証を所持していること」を記載してください。
免許を所持していることは事実なので、きちんと記載するようにしましょう。
このとき、記載方法に気をつけてください。運転免許にもさまざまな種類があるので、免許の種類も合わせて記載すると親切です。
一般には「普通自動車第一種運転免許」と記載します。
オートマチック車限定の場合はカッコ書きで「AT」と添えて、「普通自動車第一種運転免許(AT限定)」と記載しましょう。
ポイント2.社用車移動か確認する
自家用車の場合、費用負担や事故補償などの問題があるため、勤務中は社用車を使うのが一般的です。
事業所によって異なりますが、自家用車と併用するケースもあります。
そのため、他人の(会社の)車を運転するとなれば、心配になるかもしれません。
こうした不安があるときには、就職するまでに予行練習をしたほうがよいでしょう。
また、保険に入ったり、自家用車での訪問を事業所に打診したりと、工夫するのもおすすめです。
ポイント3.ペーパードライバーであることを伝える
運転にまったく自信がない場合は、面接時に伝えることが大切です。
車移動についての話題が出ない場合、質問してもかまいません。
就職後に、新しい利用者さんを担当したり、訪問件数が増えたりしたときに車移動をすすめられるかもしれません。
そのとき、あとになって運転に自信がないという理由で断るのも気が引けてしまうものです。
また、無理に運転して事故を起こしてしまうと、自分はもちろん会社にも負担をかけてしまいます。
事前に伝えておくと、慣れるまで同行してもらえたり、公共の移動手段を選ぶアドバイスをもらえたりします。
ペーパードライバーの期間は誰にでもありますので、無理なく働くために伝えておくとよいでしょう。
3.訪問介護で車の運転が必要になるケースもある
運転は不要という条件で就職しても、あとで運転が必要になるケースがあります。
- 担当件数によって移動頻度が多い
- 利用者さんの希望で訪問日が変わる
- 訪問宅ごとの移動距離が増加する
- 通院等乗降車介助でヘルパー兼運転手となる
担当する利用者さんが変わったり、業務が増えたりすると運転できたほうがよいケースが出てきます。
通院等乗降車介助の場合は、事前にペーパードライバーであることを伝えておくと候補から外してもらいやすいです。
通院等乗降車介助は、事業所があとから追加で介護タクシーの許可をとった場合の特殊なケースに該当します。
そのため、事前に伝えることで、他の職員を優先するように事業所も配慮してもらえるはずです。
一方で、利用者さんの希望によって移動日や移動時間が変わった場合には、状況が異なります。
車でなければ移動効率が落ちてしまいますので、どうしても運転が必要になったら教習所でペーパードライバー講習を受けておきましょう。
あるいは、家族に頼んで自家用車で練習するといった対策を試してみるのもよいかもしれません。
訪問介護のペーパードライバーに関するQ&A
「訪問介護の求人に興味はあるけど運転が心配」という声は少なくありません。
そこで、訪問介護と運転事情に関する質問のなかから、ペーパードライバーの不安や疑問に着目して、以下の項目を紹介します。
- AT免許でも大丈夫?
- 訪問介護はペーパードライバーだと面接で不利?
- 訪問介護で自転車移動可の求人はある?
運転業務が必須でなくても、「ペーパードライバーは面接で不利になるのでは?」と不安に思う人もいるでしょう。
不安を事前に解消するために、ぜひ参考にしてください。
Q1.AT免許でも大丈夫?
A.AT免許でも訪問介護員として働けますので問題ありません。
事業所の車に限らず、一般的に多くの車がオートマチックを採用しています。
マニュアル車を使っている会社はほとんどないため、AT限定であっても採用の可否に影響はありません。
Q2.訪問介護はペーパードライバーだと面接で不利?
A.ペーパードライバーでも、面接で大きな不利にはなりません。
運転免許が必須という事業所は、日本全国に多くあります。しかし、ペーパードライバーであっても、運転免許をもっていることは事実です。
また、運転の上手・下手は採用の参考基準にはならないでしょう。
どうしても運転に自信がない場合は、免許は持っているが久しく運転していないことを伝えましょう。
Q3.訪問介護で自転車移動可の求人はある?
A.訪問介護で、訪問先に自転車を使って移動しても問題ありません。また、自転車移動を基本としている事業所もあります。
自転車移動を採用している事業所は多く、また電動アシスト付きの自転車を用意している事業所もあります。
こうした求人は、ハローワークやタウンワークなど、さまざまな求人情報から探せるので、条件を絞り込んでみましょう。
「自転車での訪問」「バイクでの訪問」といった内容が記載された事業所を探してみてください。
まとめ:運転が不安なときは事業所に確認しよう
訪問介護員として働く場合、運転が必須というイメージがあるかもしれません。
ペーパードライバーだと仕事ができない、採用されないといった不安を抱く人もいるでしょう。
しかし、運転免許は必ず必要というわけではなく、自転車やバイク・徒歩などで訪問できるケースもあります。
注意したいのは、訪問介護の運転事情は地域によって変わることです。さらに、後日になって運転が必要になるケースも考えられます。
「運転に自信がない」「ペーパードライバーであることが心配」という場合は、事前に確認するか、練習をしておくと安心でしょう。