訪問介護は大変?ヘルパーの魅力や向いている人について解説
「訪問介護の仕事は大変だと聞いたことがある。」
「訪問介護のヘルパーの魅力を知りたい。」
このように考えている人は多いのではないでしょうか。
仕事内容や給与など、さまざまな理由で訪問介護を大変だと感じているヘルパーさんはいます。そのぶん、訪問介護には魅力ややりがいがあるのも事実です。
今回「みーつけあ」では、訪問介護の仕事の大変な部分や、訪問介護の魅力について紹介します。
さらに、訪問介護のヘルパーが向いている人についても触れているのでぜひ参考にしてください。
訪問介護のリアルな大変さや魅力を知ることで、自分に向いているかどうかが判断できますよ。
1.訪問介護の仕事が大変な4つのポイントを解説
訪問介護は大変な仕事だと耳にしたことはありませんか。実際に訪問介護が大変だと感じる主なポイントは以下の4つです。
- 介護に対するプレッシャーがかかる
- 給与が働きに見合っていないと感じることがある
- 利用者やその家族との人間関係構築が大変
- スケジュール管理がシビア
1つずつ確認していき、どのようなポイントによって訪問介護を大変に感じるのかを詳しく知っておきましょう。そうすることで実際に働くときのイメージを持つことができますよ。
ポイント1.介護に対するプレッシャーがかかる
訪問介護の主なサービスは、利用者様のご自宅へ伺い介護を実施することです。場合によって、利用者様と介護をおこなうあなたとの1対1の環境になる場合もあります。
つまり、問題が起こったときの責任が常に、あなたにかかっているという状態です。
ひとりで介護をおこなうことへの不安や利用者様に何かあった場合の責任がプレッシャーになることもあるでしょう。プレッシャーがきっかけで心身の不調に繋がり、離職してしまうケースもあるかもしれません。
プレッシャーを感じた場合は、ひとりで抱え込まず管理者やサービスの責任者に早めに相談することが大切です。
ポイント2.給与が働きに見合っていないと感じることがある
ヘルパーは給与が低く、上がりにくいと聞いたことはありませんか。
じつは、ヘルパーの給与は介護の仕事をしている時間にしか給料が発生していません。つまり安定した給与のためには、効率よく訪問数をこなすことが重要となります。
とくに注意が必要なのは、空いた時間を使った登録ヘルパーなどの働き方の場合です。必ずしも、空いた時間に訪問できるとは限りません。
安定した給与のためには、訪問数が必要であることをあらかじめ注意しておきましょう。
ポイント3.利用者様やそのご家族との人間関係の構築が大変
訪問介護は利用者様のご自宅にお邪魔して介護をおこなう特有の職場環境です。
つまり、利用者さんやそのご家族と接する機会が必然的に多くなります。この介護現場特有の環境でよく聞くのが人間関係の構築についての悩みです。
たとえば、利用者さんから何かしらのハラスメントを受ける可能性や、利用者さんのご家族から嫌味を言われるという可能性も考えられるでしょう。利用者さん、そのご家族と折り合いが悪くなってしまうと、モチベーションの低下につながる場合もあります。
訪問介護は1対1でおこなうことが多い環境です。この場合、会社側がその実態を把握することは難しくなります。対応が遅れる前に、早めの相談を心がけましょう。
ポイント4.スケジュール管理がシビア
訪問介護の仕事は、予定通りに利用者様のご自宅に伺う必要があります。
「Aさん宅で介護を終えたら、次は○○時にBさんの家に行って、そこを××時に出て次はCさんの家…」というように、スケジュール管理の能力は必須です。
時間に追われるがあまり、目の前の業務の内容がおろそかになるのは言語道断です。トラブルの原因につながるため、余裕のもったスケジュール管理をおこなうことが重要になります。
2.大変なだけじゃない!訪問介護の魅力
給与面やスケジュール面などで一般的には訪問介護は大変な仕事だといわれています。しかし、ヘルパーの仕事は大変なことばかりではなく、魅力もたくさん持っています。
訪問介護の魅力は以下のとおりです。
- 利用者様一人ひとりに向き合える
- 利用者様からの感謝の言葉を直接受け取れる
- 利用者様それぞれの事例を知ることができる
訪問介護に興味があるけれど、向いているのか分からないと考えている人はぜひ参考にしてください。
魅力1.利用者さん一人ひとりに向き合える
訪問介護は利用者さんと1対1の環境がほとんどです。そして、利用者さんの中には足や手が不自由な人、うまく話すことができない人もいらっしゃいます。
そういった利用者さん一人ひとりのご事情に合わせたケアをすることで、利用者さんに喜んでいただくことが可能です。利用者さん一人ひとりに心のこもったケアをして、たくさん喜んでいただくことが仕事のやりがいに繋がっていきます。
魅力2.利用者さんからの感謝の言葉を直接受け取れる
利用者さんの感謝の言葉は何よりも仕事のモチベーションになります。
訪問介護は、日常生活が困難で、思うように体を動かすことができない人が利用します。訪問介護を必要とされる利用者さんにとって、ヘルパーは必要不可欠です。
自分のおこなった介護によって、利用者さんの喜びや、感謝の言葉につながることがあります。このように、利用者さんから直接反応が返ってくることが訪問介護の魅力です。
魅力3.利用者さんそれぞれの事例を知ることができる
訪問介護を利用する人は、足や腰が悪く、まともに歩くことができない人や認知症で日常生活がままならない人などさまざまな事情を抱えています。
さまざまな利用者さんがいるため、マニュアルにはない対応が必要な場面もでてくるでしょう。この際にはそれぞれの事例を詳しく知り、相手に合った対応をすることが重要です。
それぞれの利用者さんの事例に合ったサービスを提供する経験は、判断力や対応力のスキルアップに繋がり、自分を大きく成長させることになります。
ここでは、訪問介護の魅力を3つご紹介しました。訪問介護の仕事は体力・精神的につらいと感じる場合もあるかもしれません。その一方で、利用者さんの力になったり、役に立つことができる魅力ある仕事である点は理解しておきましょう。
▼訪問介護のやりがいに関しては、以下の記事も参考になります。
>>介護ヘルパーのやりがい5選【楽しいところと大変なところがわかる】
3.訪問介護の仕事が向いている人について解説
訪問介護の仕事が向いている人は主に以下の3つにあてはまる人です。
- 責任感をもって仕事ができる人
- 体力に自信がある人
- 失敗から学べる人
上記の3つにすべてあてはまる場合、訪問介護ヘルパーに向いていると言えるでしょう。
ただし、全てにあてはまる必要は全くありません。ご紹介したのは向いている人の目安や傾向です。
あくまで訪問介護の仕事を始める際の、意識するポイントとして参考にしてください。
その1.責任感をもって仕事ができる人
訪問介護は1対1の環境で介護をするのが基本で、責任感を持って仕事に取り組む必要があります。
訪問介護の現場には、仕事中にフォローを入れてくれる上司や、作業を手伝ってくれる同僚は存在しません。また、適当な仕事のやり方だと利用者を不快な気持にすることはもちろん、次に訪れるヘルパーへの作業量を増やす可能性があるでしょう。
ひとりで仕事をするうえでは、最後まで責任感をもって取り組むことができることが重要となり、責任感のある人は訪問介護のヘルパーに向いていると言えます。
その2.体力に自信がある人
訪問介護には体力が必要です。
当日の訪問数が多い場合、1日に何軒も回る必要があります。また、身体介護の場合は、利用者様を実際に持ち上げたりする場合もあり、現場でも体力が求められるでしょう。
体力がなければ体調を崩してしまい 介護への悪影響に及ぶことも考えられます。たとえば、疲れが態度に出てしまい、利用者様の気分を悪くしてしまうパターンです。
訪問介護は、ただ利用者様の生活をサポートするだけではありません。利用者様の心もケアする必要があります。
楽しい時間を過ごしてもらい、訪問介護を頼んでよかったと思ってもらうために体力は必要不可欠となります。
その3.失敗から学べる人
訪問介護では失敗がつきもので、一度の失敗から多くを学ぶことが重要です。
訪問介護では、自分で判断を迫られることがあり、その判断が失敗につながることもあるでしょう。もちろん失敗やミスは誰にでも起こります。重要となるのは、失敗したあとに落ち込むのではなく、失敗を次に活かすことです。この能力が高い人ほど訪問介護に向いていると言えます。
失敗したあとには上司や同僚に相談するなど、ほかの人のアドバイスも取り入れてみましょう。
▼訪問介護の向き不向きに関しては、以下の記事も参考になります。
>>訪問介護に向いてる人・向いていない人の特徴13選!
4.訪問介護を大変に感じる人へ。仕事を続けるメリットをご紹介
いま、訪問介護に疲れたり、大変だと感じている人もいるかもしれません。そのような人は、いま一度ヘルパーとして働くメリットを確認しておくことも重要です。
訪問介護のメリットは以下の2つが考えられます。
- 年齢に関係なく働くことができる
- ライフスタイルに合わせて働ける
それぞれについて詳細を確認しましょう。
メリット1.年齢に関係なく働くことができる
訪問介護の仕事は他の業種と違い年齢制限は基本的にはありません。持っている資格、条件によって50歳を超えてからスタートすることも可能です。
また、介護業界は慢性的な人手不足とされています。実際に厚生労働省は、2025年には約32万人の人材を確保する必要を発表しました。(参考:第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について|厚生労働省)
このように経験があるヘルパーは、年齢に関係なく介護業界にとって必要な存在となります。転職活動には、多くの時間と労力が必要です。年齢を考慮したうえで、転職と訪問介護の仕事をするメリットが大きいのかを、確認してみるのもよいでしょう。
メリット2.ライフスタイルに合わせて働ける
訪問介護の仕事のメリットは、年齢やライフステージに合わせた働き方ができることです。
たとえば、結婚をして正社員のようにフルタイムで働けなくなった場合は、訪問介護では、パートという方法で働くことが可能です。このように、訪問介護の仕事は様々な形態で続けることができます。
ライフスタイルに合わせて、働き方を変えられるのは訪問介護の魅力的なメリットですね。
▼訪問介護のメリット・デメリットは、以下の記事もご参考ください。
>>介護ヘルパーのバイトを始めるメリット・デメリットは?【給料目安も紹介】
まとめ:訪問介護は大変だがやりがいのある仕事
本記事では、訪問介護を大変に感じる点と、魅力をご紹介しました。
訪問介護は確かに大変なことも多く、決して楽な仕事とは言えないかもしれません。
しかし、利用者様一人ひとりと向き合い、支えていくことができるのが訪問介護の魅力です。
この記事を読んで、訪問介護が自分に合っていると感じた人はぜひ挑戦してみましょう。