訪問介護で男性は採用される?求人の傾向と男性ヘルパーの強み
「介護職に興味はあるけど、女性の求人ばかりじゃないかな?」
「男性でも介護職は務まるのかな?」
このような不安を感じていませんか。
実は男性でも介護職に就くことは難しくありません。介護の仕事は力仕事もあるので、男性が必要とされる場面も多いです。
今回「みーつけあ」では、男性が訪問介護で発揮できる強みや、男性の介護職における求人の現状を紹介します。
女性のなかで働くことに不安を感じる人もいると思いますが、訪問介護で活躍する男性もたくさんいます。訪問介護ならではの働きやすさもあるので、ぜひ挑戦してみてください。
1.訪問介護に男性より女性が多い理由
訪問介護はもちろん、入所型の介護施設では女性の職員の比率が高いです。
その理由は、主に次の3つがあります。
- 同性介助を求められる場合があるため
- 仕事内容が家事に関するものが多いため
- 子育てや親の介護をしていても働きやすいため
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
理由1.同性介助を求められる場面がある
介護の現場では同性の介助を求められる場合があります。
とくに入浴介助では、異性のヘルパーに裸を見られることを気にされる利用者さんが多いです。この傾向は男性よりも女性に多く見られるため、女性のヘルパーの方が多い傾向にあると予想されます。
しかし、なかには同性介助を求める男性の利用者さんもおり、その場合は、男性のヘルパーが活躍する機会があるでしょう。
理由2.仕事の内容が家事に関するものが多い
掃除や料理が得意な男性もいますが、一般的には女性が家事を受け持つことが多いです。そのため、仕事内容に料理や掃除などが含まれる訪問介護の仕事には、女性のほうがスムーズに入れると言えるかもしれません。
男性が訪問介護のヘルパーを目指す場合には、利用者さんの健康に配慮した簡単な料理や基本的な家事ができるようにしておきましょう。
理由3.子育てや親の介護をしていても働きやすいため
訪問介護事業所ではフレックスタイムを採用していることが多いです。そのため、子育て中や自宅で親の介護をしている女性にとって、仕事と家庭の両立がしやすい環境が整っていると言えるでしょう。
また、訪問介護の仕事では、正社員だけでなく、パートタイムでも直行直帰が認められているケースもあります。
社保完備で交通費も支給され、自家用車で利用者さんの家に行く場合も燃料代が出ることもあり、勤務条件に支障となることはありません。
家の事情に合わせた働き方がしやすい点も女性のヘルパーが多い理由の1つです。
2.男性ヘルパーが訪問介護で発揮できる強み
女性が活躍しやすい場面の多い訪問介護の仕事ですが、男性ヘルパーが力を発揮できる場面も少なくありません。
その理由は、次の2つです。
- 力仕事を任せられる
- 利用者さんの孫と年齢が近く、打ち解けやすい
ヘルパーで活躍できるのは女性ばかりではありません。男性も存分に力を発揮できるのです。
強み1.力仕事を任せられる
男性ヘルパーの強みの1つ目は、利用者さんから力仕事を気軽に頼まれやすいという点です。
一人暮らしの利用者さんにとって、荷物を部屋に運ぶのは女性ヘルパーやお年寄りには大変なものです。このような場合は、女性ヘルパーよりも男性ヘルパーのほうが、力仕事を頼みやすいでしょう。
荷物を運んで欲しいと頼まれたときに、重い荷物を簡単に運ぶと「やっぱり男の人だね」などと喜ばれます。力仕事の経験が少ない男性でも、ヘルパーの仕事では、1人で持ち上げることが困難な重量物を運ぶ機会などは少ないので安心してください。
強み2.利用者さんの孫と年齢が近く、打ち解けやすい
利用者さんの年齢によっては、ヘルパーの年齢がお孫さんと変わらない場合があります。
男の子のお孫さんがいる利用者さんなら、ヘルパーに対し親近感を抱き、「よく息子とキャッチボールをした」「小さいときに悪さばかりしていた」と思い出話を聞かせてくれることもあるでしょう。
また、ご自身の若いころを思い出して、「私たちの若いころは」と昔話を話される利用者さんもいます。
その際には、相手の話に丁寧に耳を傾けるようにしましょう。
3.男性の訪問介護の求人状況は?
ここでは男性訪問介護の求人について解説します。
男性ヘルパーの求人状況や男性が介護職に就く方法、介護職の将来などについても言及するので、それぞれ内容を確認するようにしましょう。
訪問介護で男性は採用されないって本当?
訪問介護で男性は採用されないことはありません。男性ヘルパーの求人を調べると全国で5万件以上ヒットします。
力仕事や男性に頼みやすい仕事が多いことから、男性ヘルパーを雇いたいと考えている事業所も少なくないという点は理解しておきましょう。
訪問介護の給料については、地域によって差があることもます。以下は関東地方と関西地方のアルバイトと正社員の給料の一例を比較したものです。
アルバイト | 正社員 | |
関東地方 | 1,500円前後 | 18万円 |
関西地方 | 1,500円前後 | 20万円 |
関西地方は、アルバイトだと時給は1,500円前後、正社員だと月給18万円以上の募集が多いです。
また、関東地方であれば、求人は多くなり、正社員の月給は20万円を超えることも多いことは理解しておきましょう。
男性が訪問介護の仕事に就く方法
男性が訪問介護の仕事に就くためには、資格を取得することが重要です。
ホームヘルパーになるには、介護職員初任者研修を修了し、試験に合格する必要があります。
訪問介護に就くために必要な資格のなかで代表的なものは以下のとおりです。
- 介護職員初任者研修 (旧ヘルパー2級)
- 介護福祉士実務者研修(旧ヘルパー1級)
- 介護福祉士
これらの資格を取得するには、専門学校に通うのがおすすめです。
この理由としては、専門学校に通うことで、介護福祉士の資格を取得する年数を短縮できることが挙げられます。
働きながら介護福祉士の資格を取得しようとする場合は、3年以上かかりますが、専門学校に通えば2年間で取得可能です。
専門学校では、介護に関するさまざまな知識も得られるため、実務をする際に活かせる点も魅力的と言えるのではないでしょうか。
▼資格の取り方に関しては、以下の記事をご参考ください。
>>介護ヘルパーの資格の取り方について|費用や年齢制限は?
男性訪問介護職の将来性
男性訪問介護職は、将来性のある仕事と言えます。
平成30年度介護労働実態調査によると、訪問介護で働く人のうち全体の約25%を男性が占めていることが明らかになりました。
介護職に従事する男性は年々増加傾向にあり、今後も増えていくことが考えられます。さらに高齢化社会のいま、介護ニーズの増加にともない、介護職そのものの求人も増えていくのではないでしょうか。男性介護職の需要はますます増えていくでしょう。
男性ホームヘルパーの離職率
女性ばかりの職場の場合は、男性ヘルパーの離職率が高くなるのではないかと懸念する人もいますが、事業所によっては、男性ホームヘルパーの離職率は女性よりも低い場所もあるようです。
男性のヘルパーが少ないため、一部の利用者さんが恣意的に接してくれるのがうれしいという声や、利用者さんから感謝されることがうれしいいう男性ヘルパーの声もあり、男性にとってホームヘルパーはやりがいを感じられる仕事であると言えます。
職場内でも男性ヘルパーが少ないため、女性ヘルパーが気にかけてくれるケースも多く、働きにくいと感じることも少ないでしょう。
まとめ:男性介護職の将来性は明るい!求人も充実!
本記事では訪問介護における男性ヘルパーについて解説しました。
力仕事をまかせられ、利用者さんとも接しやすい男性ホームヘルパーは貴重な存在で、求人も多いです。
また、高齢化社会の現在、利用者さんや事業所の求める職員として男性介護職の将来性は高く、ますます需要が高まることが予想されます。
男性ヘルパーをこれから目指したい人は、まずは資格所得を目指して勉強をおこなうようにしましょう。