訪問介護ヘルパーがやってはいけないこと・できないことについて解説!
「訪問介護ヘルパーのやってはいけないことって、正直あいまいで分かりづらい…」
「結局、どこまでならやってもいいのかを知りたい」
訪問介護ヘルパーさんの仕事は、介護保険上に基づいて行うサービスであるため、何をやってはいけないのか、やっていいのかの区別が付きづらいですよね。
そこで今回「みーつけあ」では、訪問介護ヘルパーの仕事でやってはいけないこと、やっていいことを説明します。
訪問介護ヘルパーの仕事範囲を理解して、やってはいけないことは断れるようになりましょう。
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そもそも訪問介護ヘルパーのサービスとは?
訪問介護ヘルパーとは、要介護度が要支援1~2、要介護1~5の方でご自宅で生活している方のご自宅へ訪問して、介護を行う仕事です。
主な仕事内容は、食事・排泄・入浴などの介護を行う「身体介護」や、掃除・洗濯・買い物・調理などの生活を支援する「生活援助」の2種類となります。
訪問介護サービスを提供するには、「介護職員初任者研修」や「介護福祉士」といった専門資格が必要です。
▼より詳しく知りたい人は、以下の記事をご参考ください。
>>訪問介護とは?仕事内容や給料・資格などの基本を徹底解説!
訪問介護ヘルパーがやってはいけないこと・やっていいこと
では、訪問介護ヘルパーが仕事で「やってはいけないこと・やっていいこと」とは、どのような内容になるのでしょうか。
結論から言うと、訪問介護ヘルパーがやってはいけないことは、介護保険法によって定められています。
介護保険法は、高齢者の自立支援を目的としているため、訪問介護ヘルパーができることは、人として最低限の日常生活を送るための手助けということになるのです。
しかし、この表現だけでは境界線があいまいですよね。
ここからは、身体介護と生活援助でやってはいけないことを確認していきましょう。
身体介護でやってはいけないこと
身体介護は、主に「入浴介助・排泄介助・食事介助」など、利用者に直接触れないと行えない日常生活を手助けする仕事です。
しかし、散髪やマッサージ、医療行為といったサービスは、やってはいけない項目となります。
また、入院中の付き添いや、趣味・冠婚葬祭などの外出も、介護保険外サービスとなるためやってはいけません。
【補足】医療行為は研修を受ければできるものがある
そもそも治療行為として行う医療行為は、専門的な知識と技術を持った医師や歯科医師、看護職員のみに限定されている行為のことを指します。
しかし、平成23年度までは、厚生労働省の通知により介護職員等によるたんの吸引等は、当面のやむを得ない措置として、一定の要件の下(本人の文書による同意、適切な医学的管理等)で認められてきました。
現在では、一定の研修を受ければ痰の吸引、栄養剤の注入等は可能です。
そうとはいっても、まだまだ医療行為の線引きは難しく、基準があいまいな点は多いです。
あくまで参考として、介護職でも実施できる医療行為について、以下の資料をご参考ください。
治療行為として行う医行為は、専門的な知識と技術を持った医師や歯科医師,看護職員のみに限定されている行為である。喀痰吸引等制度における特定行為としての医行為は、医師や歯科医師、看護職員に加え、ある一定の要件を満たした介護職も実施可能になっている。
1.水銀体温計・電子体温計による腋下の体温計測、耳式電子体温計による外耳道での体温測定
2.自動血圧測定器により血圧測定
3.新生児以外で入院治療の不要な者へのパルスオキシメータの装着
4.軽微な切り傷、擦り傷、やけど等について専門的な判断や技術を必要としない処置(汚物で汚れたガーゼの交換を含む)
5.軟膏の塗布(褥瘡の処置を除く)
6.湿布の貼付
7.点眼薬の点眼
8.一包化された内用薬の内服(舌下錠の使用も含む)
9.座薬挿入
10.鼻腔粘膜への薬剤噴霧の介助
どうしても自己判断できないような状況があった場合には、必ず事業所の上司や責任者に確認をして、指示を仰ぎましょう。
▼より詳しく知りたい人は、以下の記事をご参考ください。
>>訪問介護の医療行為はできる?具体例で対応可否を確認
生活援助でやってはいけないこと
生活援助でやってはいけないことは、身体介護に比べるとかなり多いです。
一例として、以下の表をご参照ください。
生活援助項目 | やっていいこと | やってはいけないこと |
---|---|---|
掃除 | ・利用者が利用している部屋・トイレ・風呂・洗面所の掃除 ・ゴミ出し | ・利用者が使用していない部屋や、家族の部屋掃除 ・庭の手入れ掃除やペットの世話 ・自家用車の洗車 ・窓拭きや換気扇掃除 ・引っ越しや大きな家具の移動 |
料理 | ・利用者が食べる分だけの一般的な調理 ・食事の配膳・片付け | ・利用者家族分の料理 ・各行事毎による料理(おせち、恵方巻きなど) |
洗濯 | ・利用者の衣類の洗濯・収納・アイロンがけ | ・利用者の私物とは異なる洗濯、収納など |
買い物 | ・近所での日用品や食材の買い物(生活必需品に限る) ・薬の受け取り | ・嗜好品全般(酒、タバコ類)の購入 ・遠方での買い物 ・利用者とは関係のない買い物やお歳暮など |
その他 | ・免許更新の付き添い ・衣服の整理・補修 ・シーツ交換 | ・お墓参り代行 ・現金の引き落とし代行 ・世間話の相手 ・来客の応接、応対 |
共通点として、「利用者以外に関わる内容の生活援助はやってはいけない」ということです。
また、細かいルールについては、市区町村、各自治体によって異なる場合もあります。
身体介護同様に、自己判断が難しいと感じた場合には、迷わず事業所に相談をしてください。
間違っても、勝手な自己判断でサービスを提供しないように気をつけましょう。
▼頼めること・頼めないことについては、以下の記事も参考になります。
>>訪問介護ヘルパーに頼めることって?できること・できないことを紹介
やってはいけないことは自費サービスを進めよう!
介護保険で提供できないサービスは、自費サービスを併用して利用するのがよいでしょう。
訪問介護事業所では、自費でのサービスを提供しているところがほとんどです。
もし、介護保険上で提供してはいけないサービスを依頼されたら、自費サービスであれば受けることができることを利用者や家族に話しましょう。
訪問介護ヘルパーがやってはいけないことは必ず断ること!
サービス利用者にやってはいけない事を依頼されても、しっかり断ることが重要です。何度も言われてしまう場合は、サービス提供責任者に相談しましょう。
ケアプランにないサービスは提供できませんし、介護保険上禁止されています。
法律で禁止されていることをしっかり理解し、ご利用者様にも理解してもらいましょう。
前例を作ってしまうと、「○○さんにはやってもらったのに、やってくれないの!」といったトラブルにつながります。
訪問介護ヘルパーに向いている人の特徴
訪問介護ヘルパーのサービスは、利用者の自宅に伺い、1人でサービスを提供します。
同業者が同行してくれるわけではないため、トラブルが起きた場合には1人で臨機応変に対応しなければなりません。
また、人対人の仕事なので突発的な物事に対応する力や、高齢者を思いやれる慈悲心が必要不可欠です。
訪問介護ヘルパーは、1人でも適切な行動を取れる判断能力と、穏やかな心を兼ね揃えた人に向いている仕事といえるでしょう。
▼訪問介護の向き・不向きについて確認したい人は、以下の記事が参考になります。
>>訪問介護に向いてる人・向いていない人の特徴13選!
まとめ:やってはいけないことははっきり断ろう!
本記事では、訪問介護ヘルパーが「やってはいけないこと・やっていいこと」について説明しました。
実際の現場では、線引きが難しい場面に立ち会う機会が多いです。最後に改めて、「やってはいけないこと・やっていいこと」を、以下の表で確認しておきましょう。
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本記事を参考にして、疑問に思うことがあればサービス提供責任者や管理者に確認してください。
あやふやにしていると、事業所や他の従業員に迷惑がかかってしまいますので注意しましょう。
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