登録ヘルパーに必要な資格とは?仕事内容や給料についても紹介!
登録ヘルパーは正社員やパートとは異なり、働きたい時間を自由に選べる働きやすさが魅力の仕事です。
訪問介護というサービス利用者の生活を支援する仕事柄、食いっぱぐれのない職種として本業や副業で介護職を選択する方は多くなっていますが、果たして未経験でも務まる仕事内容なのでしょうか。
「登録ヘルパーって資格は必要なの?」
「仕事内容や給料はどうなっているの?」
今回「みーつけあ」では、登録ヘルパーに必要な資格、仕事内容や給料について紹介していきます。
登録ヘルパーの仕事に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
登録ヘルパーに必要な資格とは?
引用:https://www.photo-ac.com
登録ヘルパーとして働くには、介護資格が必要です。
資格の取得には数万円から数十万円の費用がかかりますが、近年では資格支援制度が充実している事業所が多く、無資格の方にはキャッシュバックなどのキャンペーンが実施されている場合もあります。
「でも資格の取得ってそんなに簡単じゃないのでは?」
このように思われるかもしれませんが、登録ヘルパーとして働くだけなら資格は「介護職員初任者研修」を取得するだけで大丈夫です。
未経験でも大丈夫!介護職員初任者研修を取得すれば登録ヘルパーとして働ける!
介護職員初任者研修は、訪問介護や施設介護に関係なく、介護の現場で働く上で基本となる技術と知識を習得する事ができる研修となっています。
超高齢化社会という避けられない現実を受け、仕事としてだけではなく家族の介護を目的に資格を取る方もいらっしゃるようです。
介護職員初任者研修の資格を取得するには、約130時間の講義と演習を受講し、最終的に修了試験に合格する必要があります。
合格率は非公開となっている
誰もが気になる合格率ですが、残念ながら非公開となっているため、正確な確率は明かされていません。
ネットや口コミを見る限り「ほぼ100%合格」もしくは「9割以上は合格している」などの情報が多いため、講義や演習を真面目に受講さえすれば大半は合格となるのではないかと思われます。
介護職員初任者研修の内容について
介護職員初任者研修の内容は以下となっています。
職務の理解 | 約6時間 |
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介護における尊厳の保持・自立支援 | 約9時間 |
介護の基本 | 約6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 約9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 約6時間 |
老化の理解 | 約6時間 |
認知症の理解 | 約6時間 |
障害の理解 | 約3時間 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 約75時間 |
振り返り | 約4時間 |
参考資料は以下となりますので、より詳しく知りたい方は内容をご確認ください。
キャリアアップとして介護職員実務者研修を目指す方もいる
登録ヘルパーの仕事は介護職員初任者研修を取得していれば業務できますが、より深い知識を学んだりキャリアアップを視野に入れている方は、介護職員実務者研修の資格取得を目指します。
初任者研修では9科目で約130時間という研修内容でしたが、実務者研修では20科目で約450時間の研修内容となっており、要する時間からも専門性の高さが伝わるのではないでしょうか。
詳しい研修内容については以下の画像や資料をご参考ください。
介護職員実務者研修を取得するとサービス提供責任者にもなれる
実務者研修の資格を取得する事で、訪問介護員の業務を管理するなどのサービス提供責任者として働くことができます。
以前は初任者研修のみでも、3年以上の実務経験があればサービス提供責任者になることは可能でしたが、2019年4月以降は資格要件から外されています。
より介護業界での活躍の幅を広げていきたい場合には、介護職員実務者研修の資格取得を目指してみると良いかもしれません。
唯一の国家資格「介護福祉士」
介護職員実務者研修のさらに上には、介護業界で唯一の国家資格となる「介護福祉士」の資格があります。
国家資格ということもあり、社会的認知度や信頼性が高く、転職や就職に有利な実績となります。
さらには介護業界での給与アップなど、様々なメリットを手に入れる事ができるでしょう。
ただし、介護福祉士国家試験の受験資格は相応にハードルが高くなっています。
詳しく知りたい方は、以下画像や資料内容をご確認ください。
登録ヘルパーの資格「介護職員初任者研修」の再発行は可能??
引用:https://www.photo-ac.com
介護職員初任者研修に運転免許証のような更新はないため、取得から長い年月が経ってしまったり引越しなどで「資格証明書を紛失してしまった…」という方もいらっしゃるでしょう。
基本的に資格証明書は、資格を取得した事業所(学校など)で再発行が可能となっています。
ただし、口コミでは行政に問い合わせたところ「資格を取得した事業所が倒産していて、資格証明書の発行は不可能です」と断られてしまったという事例があります。
万が一、資格を取得した事業所がなくなってしまっていた場合には、その事業所があった各都道府県の県庁(介護保険担当課)に問い合わせてみるしかないようです。
資格があれば働ける登録ヘルパーの仕事内容について
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介護職員初任者研修の資格を取得すれば登録ヘルパーとして仕事ができるようになります。
登録ヘルパーの仕事は大きく「生活援助・身体介護」の2種類の仕事がありますので、少しだけ紹介していきます。
生活援助
生活援助は、サービス利用者が生活に必要な家事をこなせない場合に、その手助けをする仕事内容となっています。
- 掃除
- 洗濯
- 食事準備
- 移動介入
生活援助だけなら「生活援助従事者研修」という、介護職員初任者研修よりもさらにライトな資格で働く事ができます。
ただし、生活援助のみとなってしまうと仕事量が少なく、しっかり稼ぎたいという方には向きません。
研修内容も介護職員初任者研修と変わらず、トータル受講時間が59時間と短縮された内容になるので、知恵として学びたいという方にはおすすめかもしれませんね。
身体介護
身体介護は、サービス利用者の体に直接触るため、相応に責任の重い仕事内容となっています。
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 歩行介助
- 着替え介助
- 体位変換
- 移乗介助
身体介護はヘルパー自身にも負担がかかる仕事内容なため、生活援助より時給が高くなっているケースがほとんどです。
▼登録ヘルパーの詳しい働き方に関する記事はこちら
>>通勤時間に縛られない登録ヘルパーの働き方|メリットやデメリットについて
登録ヘルパーは家政婦とは違う
サービス利用者さんの中には、登録ヘルパーを家政婦と勘違いしてしまう方がいらっしゃるようですが、仕事内容は大きく異なっています。
登録ヘルパーはあくまで生活に支障をきたす範囲のサポートが仕事となるため、以下のような頼み事は引き受ける事ができません。
- 庭の手入れ
- ペットの散歩
- 家具の修理や移動
- サービス利用者の家族の世話全般
- 墓参り代行
このような介護保険外サービスの充実に向けて、厚生労働省は地域包括ケアシステムという新たなサービス提供体制を進めています。
2025年(平成37年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。
登録ヘルパーの給料について
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登録ヘルパーは、働き手の生活リズムに合わせて好きなように働けることから、月収の相場はまちまちとなっています。
生活援助の時給相場は¥1,200〜¥1,500と言われており、身体介護に関しては直接利用者に触れる責任の重さから、時給相場は¥1,500〜¥2,000と言われています。
また、登録ヘルパーの仕事は一件ずつ時給換算されるため、移動時間や待機時間には時給が発生しません。
その分、移動手当という形での支給はあるようですが、金額に関しては各事業所によって大きく異なってきます。
交通費や収入が気になる方は、以下のリンク内容にて詳しく説明していますので、ご参考ください。
▼登録ヘルパーの収入に関してはこちら
>>登録ヘルパーの収入はどれくらい?収入アップの方法も紹介します
>>登録ヘルパーの給料相場はいくら?他業種とも比較してみました
▼登録ヘルパーの交通費に関してはこちら
>>登録ヘルパーの交通費はどれくらいもらえる?通勤手当との違いについて
まとめ
引用:https://www.photo-ac.com
今回は登録ヘルパーに必要な資格、仕事内容や給料について紹介してきました。
厚生労働省は2020年4月に、新型コロナウイルスの影響による一時的な処置として、「介護職員初任者研修の資格を持っていないヘルパーでもサービスを提供できる」との規定を明らかにしています。
しかし、これは介護経験者である事が条件となっており、登録ヘルパーのような訪問介護には適応されていません。
超高齢化社会が進む中、介護業界に限らず一人一人の介護に対する関心が不可欠な時代が確実に迫っています。
これを機にぜひ介護職員初任者研修の資格を取得して見てはいかがでしょうか。