登録ヘルパーとは?仕事内容やメリットデメリットをまとめて紹介!
超高齢化社会が避けられない現代において、介護職の仕事は必要不可欠な存在となっています。
常に深刻な人手不足を抱える介護業界では、少しでも働き手を補えるよう様々な業務形態があり「登録ヘルパー」もその内の一つです。
今回「みーつけあ」では、登録ヘルパーという仕事について紹介していきます。
登録ヘルパーの仕事内容や時給相場、必要な資格やメリットデメリットなど、これから登録ヘルパーとして働きたい方が押さえておきたいポイントについて、まとめています。
ご参考いただければ幸いです。
登録ヘルパーとは?
引用:https://www.photo-ac.com
登録ヘルパーとは、自身の希望する好きな時間帯や好きな曜日に働くことができる訪問介護の仕事です。
時間の融通が効きやすく、家事や育児に忙しい主婦の方や、仕事後の副業としても登録ヘルパーの仕事をしている方がいらっしゃいます。
出退勤の必要がないため、予定された時間に直接サービス利用者の家を伺い、決められた時間まで働いたらそのまま帰宅できます。
また、次の訪問者宅に向かったりそのまま別に仕事に向かうなど、隙間時間を活かした働き方が出来る点も登録ヘルパーの特徴となっています。
登録ヘルパーは労働者である
登録ヘルパーの働き方はパートや正社員と異なり、決められた出退勤時間という概念がない特殊な仕事です。
そのため「登録ヘルパーって業務委託なの?」という口コミを見かけることがありますが、厚生労働省からは「登録ヘルパーは労働者である」という資料が正式に発表されています。
労働者として認められている以上、登録ヘルパーでも有給の取得や社会保険の加入が認められているということです。
▼登録ヘルパーの有給や社会保険に関する記事はこちらをご参照ください。
>>【登録ヘルパー】有給休暇の取得条件やよくある質問について
>>登録ヘルパーでも社会保険に加入できる?加入条件や注意点について
登録ヘルパーの仕事内容とは?
引用:https://www.photo-ac.com
登録ヘルパーの仕事内容は「生活援助」と「身体介護」の2種類となっています。
ここからはそれぞれの仕事内容についても紹介していきます。
生活援助
生活援助とは、サービス利用者やその家族が行えない日常生活を、介護保険法に基づいた範囲内でサポートする仕事です。
サービス利用者に直接触れないような日常生活を援助する仕事ということになりますね。
主な仕事内容は以下になります。
- 部屋の掃除(サービス利用者の生活スペース)
- 食事の調理・料理
- 洗濯
- 買い物代行
- 薬の受け取り代行
身体介護
身体介護とは、直接サービス利用者の体に触れないと行えないような日常生活のサポートをする仕事です。
生活援助に比べ、より専門的な介護技術が必要となっていることから、厚生労働省は身体介護の定義について以下の点を明確にしています。
- 利用者の体に直接触れて行う介助サービスは準備、後片付けなどの一連の行為を含む
- 利用者の「ADL、IADL、QOL(日常的動作や生活の質)」や意欲向上のために行う自立支援と重度化を防止するサービス
- その他専門知識や技術を要する日常生活、社会生活のためのサービス
場合によっては命にも関わるお手伝いとなっているため、専門的な技術な知識も必要になる上、責任が重くのしかかる仕事内容と言えますね。
主な仕事内容は以下になります。
- 食事の介助
- 入浴の介助(洗面、清拭も含める)
- 排泄の介助
- 服薬の介助
- ベッドなどの移動介助
- 着替えの手伝い
他にもより専門的な「たんの吸引等」の仕事もありますが、登録ヘルパーとして働ける資格とは別に「喀痰吸引等研修」の修了が必要となってきます。
登録ヘルパーに必要な資格については後ほど紹介させていただきます。
登録ヘルパーが提供できないサービスについて
登録ヘルパーが提供できるサービスは、日常生活を行う上で必要不可欠な介護保険法に基づいたサービスのみです。
サービス利用者の中には登録ヘルパーなどの訪問介護職を「家政婦」と勘違いされる方もいらっしゃいますが、以下のような内容はサービス外となります。
- 庭の手入れ
- 利用者の生活スペース以外の掃除
- 家具の修理や移動
- 利用者家族の食事準備
- お墓参り代行
- 窓拭き
- ペットの世話
- 来客対応
これらは「介護保険外サービス」として扱われるサービスとなり、介護保険法による「生活援助と身体介護」では行えないサービスということになります。
登録ヘルパーのメリットとは?
引用:https://www.photo-ac.com
登録ヘルパーとして働く場合、以下のようなメリットが挙げられます。
- 働き方が自由自在
- 短時間、高時給が見込める
- 日常生活に応用が効く
- 感謝してもらえる
働き方が自由自在
登録ヘルパー最大のメリットは働く時間が自由自在であることです。
週に1回でも毎週でも、希望に沿ったシフトを組むことができるため、生活の軸を崩さずに働けるでしょう。
会社員であれば、早朝に1件だけサービスを提供してから出社し、退勤後に再び1件サービスを提供して帰宅するという働き方が可能です。
主婦であれば家事や育児の合間だけ登録ヘルパーの仕事をすれば、残り時間は自由に使えますね。
本業として登録ヘルパーで稼ぎたい場合には、様々な事業所を掛け持ちして仕事をもらうという働き方ができます。
▼登録ヘルパーの掛け持ちに関する記事はこちら
>>登録ヘルパーは掛け持ちしても良い?掛け持ちをする3つのメリットとは
短時間、高時給が見込める
登録ヘルパーの仕事は一般的なアルバイトやパートに比べて時給が高く設定されていることが多いです。
生活援助の平均時給は¥1,000〜¥1,500、身体介護の平均時給は¥1,500〜¥2,000あたりが相場となっています。
仮に時給が¥2,000の身体介護を1日4件(4時間)行えば、たった4時間の勤務時間で¥8,000の報酬が期待できるということになりますね。
「みーつけあ」のお役立ちガイドでは、地域別の給料相場や他業種とも比較した記事もありますので、平均時給が気になる方はご参考ください。
>>登録ヘルパーの給料相場はいくら?他業種とも比較してみました
日常生活に応用が効く
登録ヘルパーで学んだ仕事は自身の家族介護の際にそのまま活かす事ができます。
家庭事情によっては自身の親を施設に預けるだけの金銭的な余裕がなかったり、少しでも経費負担を減らしたいと考える方も数なくないでしょう。
登録ヘルパーとして仕事をしていれば、万が一自身の親の面倒をみる必要ができた際に応用が効きます。
避けられない現実への対応力として登録ヘルパーの経験は決して無駄にはなりません。
感謝してもらえる
口コミで最も多く聞かれる登録ヘルパーの良いところとして「感謝される」というメリットがあります。
・お客様に喜んで貰え、素敵な笑顔に会える。
・元気を貰えたり、感謝される。自分のペースで働ける。
・利用者のありがとうの言葉はやっていて良かったと思う瞬間
人間は仕事において「感謝される」ことや「必要とされる」ことに強くやりがいを感じると言われています。
登録ヘルパーの仕事はやりがいのある仕事として高く評価する声も多くなっているんです。
登録ヘルパーのデメリットとは?
引用:https://www.photo-ac.com
登録ヘルパーとして働くデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 収入が不安定
- 慣れるまでは対応が辛い
- 移動時間が時給換算されないケースが多い
収入が不安定
最も多く聞かれるデメリットとして、サービス利用者の私情によって仕事がキャンセルになり、収入が安定しないというものがあります。
入院、入所、死去などで、仕事の内容、時間、量、場所などが不安定。
とくにサービス利用者の入院や死亡といった理由は、どうしても避けられないキャンセル理由となってしまいます。
本業として登録ヘルパーの仕事をしている方にとっては生活に支障をきたす可能性があることから、深刻なデメリットの一つとなっています。
▼登録ヘルパーの給与アップの方法についてはこちら
>>登録ヘルパーはなぜ稼げないのか?給料アップの方法について紹介
慣れるまでは対応が辛い
登録ヘルパーとはいえ、他人の身体を扱う立派な介護職の一つです。
当然、利用者が良い人ばかりとは限りませんし、介護としてだけではなく接客サービスとしての臨機応変な対応力が必要になってきます。
「高齢者の面倒をみるだけ」と介護の仕事を甘くみてしまい、トラブルに対応しきれず苦労をする方も多いようです。
癖のある方、暴言、汚部屋、うるさい家族など、ストレスがたまる
▼関連記事はこちら
>>登録ヘルパーを辞めたい理由まとめ|辞める前に考えるべきこと
移動時間が時給換算されないケースが多い
登録ヘルパーの時給が高い理由として、仕事の大変さはもちろん「移動時間が時給換算されない」という背景が含まれているという事実があります。
利用者宅が自宅近辺であれば、さほど問題のないことかもしれません。
しかし何キロも離れている利用者の自宅に向かうためには、相応に時間や労力がかかりますよね。
いくら時給が高いとはいえ、移動だけで数時間以上かかるようでは「割りに合わない」可能性が出てくるわけです。
交通費や移動手当は各事業所によって対応が異なるため、事前にしっかり確認する必要があるでしょう。
▼登録ヘルパーの交通費に関する記事はこちら
>>登録ヘルパーの交通費はどれくらいもらえる?通勤手当との違いについて
登録ヘルパーに必要な資格とは?
引用:https://www.photo-ac.com
登録ヘルパーとして働くためには、介護資格が必要となります。
資格の取得には数万円から数十万円の費用がかかりますが、近年では資格支援制度が充実している事業所が多く、無資格の方にはキャッシュバックなどのキャンペーンが実施されている場合もあります。
登録ヘルパーは介護職員初任者研修を修了すれば働ける!
登録ヘルパーとして働くだけであれば、介護職の入門資格となる「介護職員初任者研修」を修了すれば働く事ができます。
介護職員初任者研修の内容は以下となっています。
- 職務の理解:約6時間
- 介護における尊厳の保持・自立支援:約9時間
- 介護の基本:約6時間
- 介護・福祉サービスの理解と医療との連携:約9時間
- 介護におけるコミュニケーション技術:約6時間
- 老化の理解:約6時間
- 認知症の理解:約6時間
- 障害の理解:約3時間
- こころとからだのしくみと生活支援技術:約75時間
- 振り返り:約4時間
参考資料は以下となりますので、より詳しく知りたい方は内容をご確認ください。
上位資格を取得すればキャリアアップも狙える!
さらに介護業界のキャリアアップを狙うのであれば、「介護職員実務者研修」や国家資格ともなっている「介護福祉士」などがあります。
資格についてさらに知りたい方は、以下リンクの記事をご参考ください。
>>登録ヘルパに必要な資格とは?仕事内容や給料についても紹介!
まとめ
引用:https://www.photo-ac.com
今回「みーつけあ」は、登録ヘルパーについて仕事内容やメリット・デメリットを踏まえて必要な資格などをまとめて紹介してきました。
加速し続ける少子高齢化社会の日本では、介護職は絶対に食いっぱぐれない職種と言っても過言ではありません。
時間を有効活用しながら実用的に働ける登録ヘルパーとしての働き方を検討している方は、ぜひご参考ください。
空き時間に訪問介護で働いてみませんか?みーつけあでは登録ヘルパーの仕事探しを支援しています。今なら面接支援金を面接の合否に関わらず『毎回3,000円プレゼント』中!