訪問ヘルパーのお給料はいくら?相場や月収アップ方法も紹介!
「訪問ヘルパーって時給が高いイメージがあるけど、お給料はどれくらいもらえるの?」
訪問ヘルパーの仕事を検討している方にとって、月収やお給料相場はとくに気になるポイントではないでしょうか。
今回「みーつけあ」では、訪問ヘルパーのお給料について、相場や月収アップ方法も含めて紹介していきます。
訪問ヘルパーは正社員、パート、登録型などによってもお給料は大きく変化しますので、働き方による違いについてもご参考いただけたら幸いです。
訪問ヘルパーのお給料について
引用:https://www.photo-ac.com
訪問ヘルパーとは正式名称を「訪問介護員」と言い、ホームヘルパーとも呼ばれる職種です。
お給料は雇用形態によって異なり、大まかには「正社員、パート、登録型」に分けられています。
正社員やパートの場合、固定給や定時出勤による時給制としてお給料が発生しますが、登録型のみ特殊な雇用形態となっているんです。
正社員やパートと、登録型の違いについて
登録型(登録ヘルパー)は働きたい時間を自由に選択して働くことができます。
働きたい時間にマッチングするサービス利用者がいれば仕事を受けることができ、時給が発生するのは基本的にサービスを提供している時間のみとなるのが特徴ですね。
移動時間は移動手当や交通費として支給するのが一般的ですが、事業所によっては時給換算にしている場所もあるようです。
対応は各事業所によって異なりますので、各自で確認するようにしましょう。
▼ヘルパーの交通費関連の記事はこちらもご参照ください。
>>登録ヘルパーの交通費はどれくらいもらえる?通勤手当との違いについて
仕事内容によっても時給が異なる
訪問ヘルパーには「生活援助、身体介護」と2種類の仕事があります。
生活援助は掃除や洗濯、調理といった身の回りのサポートをする仕事内容となっており、身体介護は入浴介助、排泄介助、食事介助などより専門的な介護スキルが必要な仕事内容になります。
仕事内容として、身体介護の方が責任が重く肉体労働であることからそれぞれの業務内容によって時給には差が生じます。
生活援助の時給相場は約¥1,000〜¥1,500なのに対し、身体介護は¥1,500〜¥2,000と比較的高く設定されています。
▼ヘルパーの仕事内容に関する記事はこちら
>>通勤時間に縛られない登録ヘルパーの働き方|メリットやデメリットについて
訪問ヘルパーのお給料相場を徹底解析!
引用:https://www.photo-ac.com
では実際に訪問ヘルパーのお給料相場はどのようになっているのか?
ここからは様々な観点からお給料相場を徹底解析していきます。
訪問ヘルパーのお給料|年収相場について
訪問ヘルパーの年収相場は、約311万円と日本の平均収入の中ではやや低い数値となっています。
さらに細かい年代別で分析すると、以下のような結果となっていました。
※データは2020年10月時点のものとなります。
20歳〜24歳 | 289万円 |
---|---|
25歳〜29歳 | 302万円 |
30歳〜34歳 | 326万円 |
35歳〜39歳 | 347万円 |
40歳〜44歳 | 343万円 |
45歳〜49歳 | 323万円 |
50歳〜54歳 | 335万円 |
55歳〜59歳 | 328万円 |
訪問ヘルパーの地域別お給料|時給相場について
訪問ヘルパーのお給料相場を地域別の時給で分析すると、以下のような結果となっています。
※データは2020年10月時点のものとなります。
地域 | 平均時給 | 上位の都道府県 |
---|---|---|
北海道・東北 | ¥1,228 | 北海道¥1302、宮城県¥1,153 |
中部・北陸 | ¥1,290 | 愛知県¥1,328、岐阜県¥1,251 |
関東 | ¥1,398 | 東京都¥1,549、千葉県¥1,503、神奈川県¥1,499 |
近畿 | ¥1,314 | 京都府¥1,403、大阪府¥1,388、兵庫県¥1,303 |
中国・四国 | ¥1,214 | 広島県¥1,252、香川県¥1,175 |
九州・沖縄 | ¥1,102 | 福岡県¥1,203、鹿児島県¥1,051 |
最も差が開いた関東と九州・沖縄を比較してみると、平均時給は¥296も差が出ています。
地域内でもそこそこ時給の差が開いている場所があるため、住まいの平均時給と合わせて参考にしてみてはいかがでしょうか。
▼ヘルパーの時給に関する記事はこちら
>>登録ヘルパーの時給は高い?相場から見る登録ヘルパーの需要
>>登録ヘルパーは本当に稼げるのか?時給の平均値や高時給の理由について
訪問ヘルパーのお給料|分析結果からは見えないリアルな声とは?
引用:https://www.photo-ac.com
上記で紹介したのはあくまで統計による年収や時給となっているため、思っていたほど悪い結果ではないように感じられたのではないでしょうか。
分析結果だけでは見えない満足度に関しては、厚生労働省による調査結果によって以下のように紹介されていました。
訪問介護労働者
平均賃金は、正規労働者が 22.3 万円、パート労働者が 12.1 万円、登録ヘルパーが 6.5 万 円となっています。今の収入に「満足している」人は 23.4%しかおらず、「満足していない」人が51.9%と過半数となっています。賃上げ要求は「月 9.1 万円、時給で 1,110 円」と極めて高くなっています。この間の国の処遇改善策については、十分だと答えた人は 3.5% しかおらず、十分と思わない人は 67.9%もいます。
こちらのデータは2018年10月1日から2019年1月31日が調査対象期間となっていますが、収入に対する満足度は半数以上が満足していないという結果となっています。
とくに登録ヘルパーの平均賃金は高時給にも関わらず6.5万円と、パート労働者と比較してかなり低くなっていますよね。
これは本記事でも紹介した「好きな時間に働ける」という特殊な働き方が影響しての結果とも言えます。
なぜ訪問ヘルパーの登録型は低賃金なのか?
登録ヘルパーの場合、個々のライフスタイルに合わせた働き方ができるため、月収平均だけでは本来の平均値を割り出すのは難しくなっています。
その理由として、本業とは別の副業として隙間時間に働いている方、家事や育児の合間に働いている方、複数の事業所を掛け持ちして月20万円以上稼ぐ方までバラバラであるという背景があります。
中には月に1〜2回しか稼がない方もいるでしょう。
また、高時給ではあるものの移動時間が時給換算されないという点から平均賃金が低くなっているという見解もあります。
最も大きな要因には、サービス利用者の入所、入院、死亡という理由で仕事がキャンセルされてしまうという給料の不安定さが口コミで話題となっています。
入院、入所、死去などで、仕事の内容、時間、量、場所などが不安定。
▼ヘルパーの仕事に関する悩みはこちら
>>登録ヘルパーを辞めたい理由まとめ|辞める前に考えるべきこと
訪問ヘルパーのお給料を上げる方法とは?
引用:https://www.photo-ac.com
思うように稼げないというお給料の不安定さを悩みに抱える訪問ヘルパーの仕事。
お給料を底上げするには、働き方を工夫する必要があります。
そのなかでも、代表的な3つの事例をピックアップしました。
- 掛け持ちをする
- 時給の高い時間帯に働く
- 上位資格を取りキャリアアップを狙う
それぞれ見ていきましょう。
掛け持ちをする
最も一般的なお給料の底上げ方法として、掛け持ちをするという方法があります。
一つの事業所に拘ってしまうと仕事量は限られてしまうため、訪問ヘルパーとしてお給料を増やしたいと考えている方の大半が掛け持ちをしていると言っても過言ではありません。
仮に一つの事業所で担当していたサービス利用者が1人しかおらず、その方の都合でサービスの継続が出来なくなった場合には、仕事がなくなってしまいます。
そんな時、様々な事業所を掛け持ちして臨機応変に対応できるように準備をしておくことで、よりお給料を安定させることができるでしょう。
しかし、事業所によっては掛け持ちを禁止している場所もあるため、検討する場合には必ず事業所と相談してから掛け持ちをするように心がけることが重要となります。
「みーつけあ」では、掛け持ちを前提としたスケジュール管理システムを導入し、登録している事業所を全てスケジュール管理表で反映できる事が可能となっております。
以下リンクもご参照ください。
▼登録ヘルパーの掛け持ちに関する記事はこちら
>>登録ヘルパーは掛け持ちしても良い?掛け持ちをする3つのメリットとは
時給の高い時間帯に働く
あまり働く時間は増やせないけど、少しでも給料を上げたいという場合には、加算対象となる早朝や夜勤を検討してみるという方法もあります。
地域によっても異なる可能性はありますが、基本的には朝8時より前、そして夕方18時以降の勤務では基本報酬の25%増となっています。
また、深夜(22時〜6時)の場合なら50%増と大幅な時給アップも見込めるため、状況に合わせて検討してみるといいでしょう。
早朝(6時〜8時) | 基本報酬の25%を加算 |
---|---|
夜間(18時〜22時) | 基本報酬の25%を加算 |
深夜(22時〜6時) | 基本報酬の50%を加算 |
より時給の高い身体介護は、重労働であることから積極的に働きたいと希望する人は少ないです。
事業所との交渉次第では、給料アップにつなげる事ができるかもしれません。
上位資格を取りキャリアアップを狙う
訪問ヘルパーは、介護職員初任者研修を修了すれば働くことができます。
しかし、さらに上位の「実務者研修」や介護系の唯一の国家資格である「介護福祉士」の資格を取得することによって、給料単価を上げることが可能です。
家庭の環境や事情により、「どうしても定時出勤が難しい」という理由から訪問ヘルパーの仕事を始めた方は案外多いのではないでしょうか。
そうとはいっても、いつまでも訪問ヘルパーにこだわる必要はなく、時間と共に環境が変われば働ける時間が変わってくる可能性があるでしょう。
そのようなときには、「常勤ヘルパー、正社員、サービス責任者、社会福祉士」など、キャリアアップを視野に入れてみることも、給料アップには欠かせない手段となっています。
将来のために、訪問ヘルパーの経験を活かしてさらに深く介護業界に関わってみるという選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。
▼ヘルパーの資格に関する記事はこちら
>>登録ヘルパに必要な資格とは?仕事内容や給料についても紹介!
まとめ
引用:https://www.photo-ac.com
今回「みーつけあ」は、訪問ヘルパーのお給料について、相場や月収アップ方法も含めて紹介してきました。
訪問ヘルパーは「収入が不安定」といった課題が多く、仕事としても積極的に取り組まれにくいです。
そのため、全国の訪問介護員の平均年齢は令和元年時で48.9歳と高齢になっています。
しかし、超高齢化社会が避けられない近年では、決して食いっぱぐれのない仕事として注目されつつある仕事でもあります。
興味を持たれた人は、ぜひ積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。