訪問ヘルパーに必要な資格とは?初任者研修など徹底解説
介護職の1つである訪問ヘルパー。
これから訪問ヘルパーを目指すうえで、「介護系の資格が必要なのか?」「そもそもどう目指せばいいのか?」と不安は尽きないですよね。
そこで今回「みーつけあ」では、訪問ヘルパーを目指すうえで必須と言われている資格を徹底解説。
介護職員初任者研修や、かつてのホームヘルパー2級など、本当に必要な介護資格について理解できますよ。
訪問ヘルパーとは
https://www.pakutaso.com/20130118021post-2336.html
訪問ヘルパーは「訪問介護員」「ホームヘルパー」などとも呼ばれています。
日常生活を送るのが困難な方の自宅に訪問し、生活のサポートをする仕事です。
訪問ヘルパーの仕事内容は、大きく分けて3つあります。
➀身体介護
②生活援助
③通院介助
①身体介護
「身体介護」とは、利用者の身体に触れて行う介助のことです。
具体的な仕事内容は以下の通り。
- 排せつ介助
- 食事介助
- 入浴介助
- 移動、移乗(車いす等への移動)介助
- 起床、就寝介助
- 服薬介助
- 着替え
利用者の認知症予防はもちろん、基礎体力や健康状態を向上するうえで非常に重要な業務になります。
専門的な知識を要し、もっとも時給の高い仕事です。
②生活援助
続いて「生活援助」とは、家事全般業務です。
利用者が日常生活を滞りなく送れるよう、必要な家事をサポートします。
具体的な仕事内容は以下の通り。
- 調理
- 洗濯
- 清掃
- 衣類の準備、整理
- ベッドメイク
- 買い物
訪問ヘルパーの中でも、需要の多い業務です。
また、未経験でも取り掛かりやすいということで、生活援助業務から開始するヘルパーが多くなっています。
③通院解除
最後に「通院介助」とは、病院に通う際の付き添い等を行う仕事です。
訪問ヘルパーの運転で通院する場合のみ、業務として扱われます。
また受診前に病院と電話でやり取りをしたり、通院時に必要なものを調べたり、到着時に移動介助をしたり…といったことも業務に含まれますよ。
▼訪問ヘルパーができること・できないことに関する記事はこちらから。
>>訪問ヘルパーのサービス内容とは?できること・できないことをまとめて紹介
訪問ヘルパーに必要な資格とは?
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訪問ヘルパーに必要な資格は「介護職員初任者研修(以後、初任者研修)」です。
初任者研修はかつて「ホームヘルパー2級」という資格でした。
3か月ほどで取得可能、未経験から介護の基礎を学べる…という点で、介護のスタート資格として知られています。
また、初任者研修は介護業界でキャリアアップするうえで、厚生労働省が取得を推奨している公的資格の一種です。
取得すれば、面接時に役立ちます。
ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修の違い
初任者研修とホームヘルパー2級のもっとも大きな違いは、「介護職全般向けか、訪問ヘルパー向けか」という部分です。
訪問ヘルパーを養成することが目的だったホームヘルパー2級とは異なり、初任者研修は介護業界全体に生かせるよう、幅広い知識・技術を学べるカリキュラムが組まれています。
さらに、後ほど紹介する「実務者研修」「介護福祉士」など上位資格取得までの流れをわかりやすくするうえで、気軽に基礎を学べる初任者研修の存在は重要となっています。
また他にも、
- 初任者研修は試験あり、施設での実習なし
- ホームヘルパー2級は試験なし、施設での実習あり
という違いがありますね。
訪問ヘルパーは「資格なし」でもなれる?
訪問ヘルパーは原則として、無資格でなることはできません。
1対1で身体介助を行う場合、専門性が必要なため無資格は不可となっています。
※ただし2021年現在は新型コロナウイルスによる人手不足が影響し、特例で以下2つに当てはまる場合は無資格でも訪問介護を行うことができるようになっています。
- 他の事業所などで高齢者へのサービス提供に従事したことがある人
- 利用者へのサービス提供に支障がないと認められる人
参照:
厚生労働省『新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等 の臨時的な取扱いについて(第 10 報)』
▼資格に関する記事は、こちらもご参考ください。
>>訪問ヘルパーに無資格でもなれる?最新情報や仕事内容などまとめました!
訪問ヘルパーを目指すなら取得したいその他の資格
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初任者研修以外に、訪問ヘルパー目指すうえで有利になる資格を2つ紹介します。
➀介護福祉士実務者研修
②介護福祉士
それぞれのメリットについて、詳しくみていきましょう。
➀介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修(以後、実務者研修)は初任者研修の上位資格です。
より専門性の高い医療的措置などを学べる資格となっています。
そのため初任者研修の受講時間130時間と比べ、実務者研修は450時間。たん吸引といった難易度の高い実習もあり、かなり充実した内容です。
※初任者研修のカリキュラムは実務者研修に含まれるため、先に初任者研修を取得していれば130時間分を差し引いて受講可能。
同様に費用も差し引くことができます。
また後述する介護福祉士試験の受験要件となっていたり、訪問ヘルパーのキャリアアップとして位置づけられている「サービス提供責任者」への昇格にも必須です。
キャリアアップにおいて非常に役立つ介護資格といえますね。
②介護福祉士
介護福祉士は介護業界で唯一の国家資格であり、介護のプロフェッショナルとして位置づけられている資格です。
ケアマネージャーなどの更なるキャリアアップに役立つのはもちろん、現場ではリーダー的な役割を求められるほど信頼性の高い資格といえます。
そのため、事業所によっては資格手当として数万円が付くことも多々あるでしょう。
給料アップに役立つという意味で、メリットは多いですね。
訪問ヘルパーに必要な資格の取得方法
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初任者研修および実務者研修を取得するには、民間のスクールに応募する必要があります。
スクールによって豊富なコースが設けられており、「土日のみ」「週4回・1か月の短期」など、自分に合ったスケジュールのものを選べます。
申し込みの際はインターネットや資料請求などで調べ、必要事項の記入&受講料を支払うことで応募が完了です。
テキストなどは郵送で送られてきます。
なお通信講座だけで取得することは不可となっており、一定時間以上は通学する必要があります。
続いて介護福祉士を取得するには、以下4つのルートがあります。
➀実務経験ルート…3年間の介護実務経験を積み、実務者研修を取得。介護福祉士試験に合格することで取得可能。働きながら資格取得を目指せるため、人気の高いルートです。②養成施設ルート…国が定める養成施設(=専門学校など)に通い、介護福祉士試験に合格することで取得可能。最短2年で資格取得を目指せます。②養成施設ルート…国が定める養成施設(=専門学校など)に通い、介護福祉士試験に合格することで取得可能。最短2年で資格取得を目指せます。
③福祉系高校ルート…介護のカリキュラムを要する福祉系高校を卒業することで資格取得を目指せるルートです。
④経済連携協定(EPA)ルート…インドネシアやベトナム、フィリピンなどの海外人材が資格取得を目指すことのできるルートです。
なお厚生労働省の推奨するキャリアパスでは、「初任者研修→実務者研修→介護福祉士」という流れが定められています。
ただし実務者研修をいきなり取得することも可能なため、時間的な余裕がある方は検討してみてください。
訪問ヘルパーになるには?
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資格取得後、訪問ヘルパーになるには以下のような方法があります。
- 直接求人を検索
- 介護業界専門の求人サービスを利用
- 介護専門の転職エージェントを利用
- 求人誌から探す
- 口コミや紹介
訪問ヘルパーは有効求人倍率が高く、どの事業所も人手不足に悩まされているのが現状です。
比較的採用されやすい状況だからといって安易な入社はおすすめしません。
人間関係や雰囲気、シフトや福利厚生などを吟味して、入社後のギャップに悩まされないよう注意しましょう。
▼ヘルパーの面接に関する準備は、こちらをご参考ください。
>>登録ヘルパーの面接は受からないケースもある?!対策や気をつけるポイントについて
まとめ
https://www.pakutaso.com/20180957255post-17430.html
訪問ヘルパーは介護資格が必須の仕事です。
利用者と1対1で介護を行うからこそ、専門性をもって挑む必要があります。
そのためまずは基礎から学べる初任者研修の取得を目指してみてください。