訪問ヘルパーの派遣は禁止されている?安心して働くために確認したいこと
「訪問ヘルパーの派遣は法律で禁止されているの?」
このような不安を感じていませんか?
訪問ヘルパーの派遣社員について調べていると、法律で禁止されているという情報を見かけます。
安心して働くためには、法律関連の不安を無くすべきです。
今回「みーつけあ」は、派遣禁止の真偽から実際の働き方まで徹底解説。
まずは、派遣禁止の真相から確認していきましょう。
1.訪問ヘルパーが派遣社員として働くのは禁止されている?
画像元:https://www.photo-ac.com
結論から話すと、訪問ヘルパーは人材派遣会社に派遣登録して働けます。
あなたは、介護士の派遣登録が禁止という情報を見かけたことがあるでしょう。
しかし、禁止されている事実は一切ありません。
厚生労働省の情報を基に、根拠を確認していきましょう。
派遣が禁止されている仕事は、労働者派遣法という法律で定められた以下の4種類。
- 港湾運送業務
- 建設業務
- 警備業務
- 病院等における医療関係業務
リストを見て分かるように、上記4種に介護サービスは含まれていません。
つまり、訪問ヘルパーは派遣社員として問題なく働けるということです。
では、なぜ禁止されているという情報が生まれたのでしょうか?
訪問ヘルパーの派遣禁止という情報が流れた背景
訪問ヘルパーの派遣禁止という情報が流れた背景には諸説あります。
あくまで一例ですが、看護師の派遣に関しての規定と混同したという説です。
これについては、確かに訪問介護が違法という情報が見つかります。
さらには、居宅の場合は派遣が禁止という情報も。
しかし、これらは全て看護師の派遣に関しての規定です。
厚生労働省の情報にもあるように、違法ということはないので訪問ヘルパーの派遣は禁止されていません。
したがって、様々な説がありますが問題がないということです。
法律を確認して安心したのではないでしょうか?
次は、訪問ヘルパーの働き方を確認してみましょう。
2.派遣の訪問ヘルパーの働き方を確認しよう!
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ここでは、派遣の訪問ヘルパーの働き方を解説していきます。
以下2つに分けて解説するので、参考にしてみてください。
- 正社員と派遣社員の違い
- 給料
それでは、正社員と派遣社員の働き方の違いから見ていきましょう。
(1)正社員と派遣社員の違い
正社員と派遣社員の大きな違いは、給料形態です。
月給制の正社員と違い、派遣の訪問ヘルパーは時給制。
正社員の場合、訪問がなく事業所で待機している時間も出勤扱いで給料が発生します。
一方、派遣で働くときは、サービスを行った時間分の給料を計算するため時給制です。
このように給料形態は違いますが、仕事の内容や必要な資格に差はありません。
業務内容は、どちらの雇用形態でもケアプランで決めた介護を行います。
また、訪問介護を行うために必要な資格は、初任者研修(旧ホームヘルパー2級)です。
ちなみに、訪問介護で正社員として働く人は訪問介護士やホームヘルパーと呼ばれることが多いです。
しかし、訪問ヘルパーが派遣として働くときは、「登録ヘルパー」という名称で呼ばれることもあるので覚えておきましょう。
▼登録ヘルパーの資格に関する記事はこちら
>>登録ヘルパーに必要な資格とは?仕事内容や給料についても紹介!
ここまで、正社員と派遣社員の違いを解説してきました。
派遣社員の給料は時給制になるといっても、実際はどれくらい貰えるのでしょうか?
(2)給料
派遣で働く訪問ヘルパーの時給を確かめましょう。
参考として、非常勤訪問ヘルパーに関する厚生労働省の調査結果を以下の表にまとめました。
内容 | 時給(単位:円) |
---|---|
非常勤訪問ヘルパー | 1,620 |
介護職全体 | 1,110 |
訪問ヘルパー時給が全体平均を上回った差 | +510 |
※平均労働時間と月の給料から算出(10円未満四捨五入)
参考:厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果
表を見ると、介護全体の平均より510円も高いことが分かります。
次に、常勤と非常勤の訪問ヘルパーの時給平均を比較してみましょう。
内容 | 時給(単位:円) |
---|---|
非常勤訪問ヘルパー | 1,620 |
常勤訪問ヘルパー | 1,450 |
非常勤の時給が常勤を上回った差 | +170 |
※平均労働時間と月の給料から算出(10円未満四捨五入)
参考:厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果
結果を見ると、常勤よりも派遣で働く訪問ヘルパーの方が良い条件です。
これはあくまで平均で、実際の求人ではより時給が高い場合もあります。
以上が派遣の訪問ヘルパーの内容でした。
ここまで見てきた内容から、派遣の訪問ヘルパーは給料の条件が非常に良いと感じたのではないでしょうか。
さらに、派遣の訪問ヘルパーには給料面以外のメリットもあります。
次の章で確認してみましょう。
▼関連する記事はこちらから。
>>訪問ヘルパーは稼げるのか?相場や働く時間ごとの給料目安を紹介
>>訪問ヘルパーのお給料はいくら?相場や月収アップ方法も紹介!
3.派遣の訪問ヘルパーとして働くメリット
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派遣の訪問ヘルパーとして働く場合、正社員とはまた違ったメリットがあります。
派遣の訪問ヘルパーのメリットを以下3つで見てみましょう。
- シフトが自由に設定できる
- 複数登録できる
- 直行直帰が可能
それぞれ解説していきます。
メリット1.シフトが自由に設定できる
派遣の訪問ヘルパーは、シフトを自由に設定できます。
派遣では、ヘルパーが登録した稼働日を事務所が確認して仕事を依頼する形態だからです。
例えば、毎日10時~4時まで働いたり、土日以外を稼働日にしたりできます。
働く時間を自由に設定できると、子育て中でも働きやすいですね。
また、少しずつ働きたいときも自分で調整できる点は大きなメリットです。
メリット2.複数掛け持ちが可能
派遣の訪問ヘルパーは、複数の事業所を掛け持ちできます。
給料の条件も他の介護職に比べて良いので、とにかく稼ぎたいときの1つの選択肢となるでしょう。
始めは1つの事業所で働いて、様子を見ながら働く場所を増やすといったことも可能です。
しかし、事業所によって掛け持ちを断る場合があります。
仕事を増やすときは、事業所が掛け持ちを許可しているか確認しましょう。
ライフスタイルに合わせて、仕事量を調整できるのは魅力的ですね。
▼掛け持ちに関する記事はこちらから。
>>登録ヘルパーは掛け持ちしても良い?掛け持ちをする3つのメリットとは
メリット3.直行直帰できる
派遣の訪問ヘルパーは、直行直帰が可能な事業所が多く存在します。
直行は、利用者のお宅に直接訪問し、後で事務所に報告書を提出します。
直帰は、報告書を事前に提出する、または後日提出する形で利用者のお宅から直接家に帰る方法です。
自宅から利用者のお宅に直接訪問したり、帰宅できると、無駄な移動時間が無くなり効率的。
終業時は、訪問先が自宅に近ければ早く帰れるかもしれません。
直行直帰なら、より自由度が高い働き方ができると覚えておきましょう。
ここまでメリットを見てきましたが、働き方にデメリットを感じる人もいるようです。
4.派遣の訪問ヘルパーとして働くデメリット
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どんな仕事でも、自分に合っていないとデメリットを感じるときがあります。
働き始めてから仕事の嫌な面を見つけるのは、辛いですよね。
そうならないためにも、事前に以下3つのデメリットを把握しておきましょう。
- ボーナスは支給されない
- 収入が安定しないことがある
- こまめな連絡が必要
それぞれ解説していきます。
デメリット1.ボーナスは支給されない
基本的に、派遣社員にはボーナスが支給されません。
契約社員にボーナスを支給する事業所もありますが、正社員が貰う金額よりは低くなります。
もし、あなたが年収を高くしたいならシフトを増やしましょう。
メリットでも紹介したように、派遣の訪問ヘルパーは掛け持ちが可能でした。
場合によっては、正社員より稼ぐ人もいるようです。
ボーナスが全てではありませんが、どうしても貰いたい人にとってはデメリットといえるでしょう。
デメリット2.収入が安定しないことがある
「派遣だと収入が安定しない」
このように感じる人もいます。
訪問介護は、利用者の方がサービスの利用をキャンセルする場合があります。
登録ヘルパーは時給制なので、サービスのキャンセルが多ければ収入が安定しないかもしれません。
収入が激しく増減するようなら、一度事業所やケアマネジャーと話し合ってみましょう。
利用者の方のケアプランを見直したり、担当を変えたり対処できるはずです。
対処法も知っておくと、安心して働けますね。
▼関連記事はこちらから。
>>訪問ヘルパーの悩みあるある3選!解決策についても紹介
>>登録ヘルパーのメリット・デメリット3選!よくある質問まとめ
デメリット3.こまめな連絡が必要
派遣の訪問ヘルパーは、自由度が高い代わりに随時事業所に連絡しなければいけません。
何故なら、あなたが行ったサービスを明確にする必要があるためです。
例えば、直行直帰のときは就業開始・就業を伝えるといったの連絡の手間があります。
給料や事業所のサービス責任に関わる問題なので、こまめな連絡は大事です。
事業所によっては、連絡ツールを導入していることもあります。
連絡ツールは、スマホアプリなどと連動して業務報告や勤怠管理ができるシステムです。
事業所へ連絡するのが嫌なら、ツールの導入についても契約時に確認しておきましょう。
しかし、メリット・デメリットを比較しても、派遣で働く決心がつかない人もいるかもしれません。
そんな人は、向き不向きで考えてみてはいかがでしょうか。
5.派遣の訪問ヘルパーが向いている人
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メリット・デメリットを踏まえて、派遣の訪問ヘルパーが向いている人を確認してみましょう。
もし派遣で働くことを迷っているなら、以下の項目に自分が当てはまるか確認してみてください。
- 子育て中の人
- 専業主婦から働き始めたい人
- 介護の仕事をもう一度始めたい人
- 自由な時間で働きたい人
- 様々な事業所を見てみたい人
- 介護の仕事が好きな人
派遣の訪問ヘルパーの大きなメリットは、自由度が高いことです。
自由度が高いと、家事や育児をしながらでも無理なく働けます。
また、様々な事業所を体験したい人も、派遣の訪問ヘルパーが向いているといえるでしょう。
無理のない範囲で働いて、ぜひ自分にあった事業所や働き方を見つけてください。
働き方の特性が自分に向いていると感じたら、早速求人を探してみましょう!
6.訪問ヘルパーの派遣求人探しならみーつけあ!
登録ヘルパーの派遣求人をお探しなら、ぜひ「みーつけあ」をご活用ください。
みーつけあは、訪問ヘルパーと人材を求めている訪問介護事業所のマッチングサービスを提供しています。
みーつけあでご紹介する求人は、納得できる条件であればすぐ働くことも可能です。
また、求人を比較する目的でもご利用できます。
特別なアプリを使わずにオンライン面談もできるので、スマホ・PCの操作が苦手な人も安心してご利用ください。
まずは、無料登録から始めてみましょう!
7.派遣の訪問ヘルパーでよくある質問
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最後に、派遣の訪問ヘルパーでよくある疑問をQ&A形式で紹介します。
ここで紹介するのは、以下3つの疑問です。
- ブランクがあるけど働ける?
- 派遣の訪問ヘルパーの雇用契約はどうなるの?
- 移動時間は時給に含まれないって本当?
気になる内容から確認してみてください。
疑問1.ブランクがあるけど働ける?
ブランクがあっても問題なく働けます。
介護業界の人手不足の問題は深刻です。
そして、訪問介護業界でも同様に働き手を求めています。
厚生労働省が公表した資料によると、訪問ヘルパーの有効求人倍率は2019年時点で約15倍。
新型コロナ感染症で需要が高まった2020年には、経験があれば無資格者でも訪問介護できると認める規定が通達されました。
このように訪問介護業界では、働き手が足りていません。
そのため、ブランクがあったとしても歓迎されるでしょう。
疑問2.派遣の訪問ヘルパーの雇用契約はどうなるの?
派遣の訪問ヘルパーは、事業所の労働者として契約します。
通常の派遣では派遣会社と契約しますが、訪問ヘルパーは違うのです。
訪問ヘルパーの雇用契約をもう少し深掘りしてみましょう。
事業所の労働者となると、労働基準法が適用されます。
労働基準法は、労働者の最低限の保証が保たれる法律です。
つまり、派遣の訪問ヘルパーの雇用契約は、不当な働き方を避けることに繋がります。
次の疑問にも関係する部分なので、続けて確認してみましょう。
疑問3.移動時間は時給に含まれないって本当?
派遣の訪問ヘルパーのよくある悩みとして、移動時間が時給に含まれないというものがあります。
しかし、移動時間は立派な労働時間です。
もし、払われないなら事業所に確認しましょう。
先ほどの疑問でお伝えした通り、派遣の訪問ヘルパーには労働基準法が適用されます。
移動時間の時給について、事業所の規定で定められているかもしれません。
▼より詳しく知りたい人は、こちらの記事をご確認ください。
>>登録ヘルパーの移動時間問題!労働と認められる条件を徹底解説
まとめ
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派遣の訪問ヘルパーの働き方を解説してきました。
何度も言いますが、訪問ヘルパーの派遣は禁止されていません!
法律や厚生労働省の情報を確認して、安心できたのではないでしょうか。
給料や正社員と派遣社員の違いも紹介しました。
介護業界の中でも、条件が整った派遣の訪問ヘルパー。
社会でも必要とされている介護業務です。
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