訪問ヘルパーの職場探しで失敗しない選び方5選!他の介護サービスとも比較してみた
「訪問ヘルパーの仕事をしてみたいけど、職場選びに失敗したくない」
「他の介護サービスとの違いが気になる」
「そもそも訪問ヘルパーってどんな仕事なんだろう?」
訪問ヘルパーとして働きたい人にとって、職場選びは重要です。
そこで今回「みーつけあ」では、訪問ヘルパーの職場探しで失敗しない選び方について紹介します。
職場選びで失敗したくない人は、ぜひご参考ください。
訪問ヘルパーの職場探しで失敗しない選び方5選
引用:https://www.photo-ac.com
訪問介護の仕事をより長く続けるためには、自分に適した事業所を選ばなければいけません。
今回は、5つのポイントとしてまとめてみました。
- 給料を把握する
- 勤務時間が自分に合っているか?
- 事業所の運営方針の確認
- 研修制度や福利厚生は充実しているか?
- 口コミ情報を参考にする
それぞれ、順番に紹介していきます。
1. 給料を把握する
仕事を探すとき、多くの人が時給や日給といった支給額を気にされると思います。
しかし、訪問ヘルパーの給料で最も確認しなければいけないポイントは、以下の2つです。
- 介護職員処遇改善加算を受けているか?
- 賞与を含めた年収で比較をする
・介護職員処遇改善加算を受けているか?
「介護職員処遇改善加算」とは、介護職員の賃金向上を目的とした、「介護報酬を加算して支給する制度」のこと。
上記資料のとおり、介護職員処遇改善加算を申請するには要件があります。
交付に必要な要件は、「キャリアパス要件、職場環境等要件」の2つです。
キャリアパス要件:I 職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備をすること キャリアパス要件:II 資質向上のための計画を策定して、研修の実施または研修の機会を設けること キャリアパス要件:III 経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を
判定する仕組みを設けること。職場環境等要件 賃金改善以外の処遇改善(職場環境の改善など)の取組を実施すること。
そのため、全ての介護事業所が交付金を受けているわけではないのです。
また、介護職員処遇改善加算は、使い方に規制がありません。
毎月の給与手当、賞与手当、または福利厚生に使うなど、全ては事業者次第です。
・賞与を含めた年収で比較をする
賞与の有無に関しても、事業所によって大きく異なります。
月収として給料を把握するのではなく、基本給や各種手当を含めた月給の12ヶ月分に、賞与を合わせた年収で確認しましょう。
2. 勤務時間が自分に合っているか?
訪問ヘルパーの仕事は、働き方によって勤務時間が変わります。
いくつか一例を挙げてみましょう。
正社員・パート | 定時出勤:働く時間が決まっているため、時間の融通は効きにくい |
---|---|
登録ヘルパー | 好きな時間に働けるが、給与は安定しにくい |
夜間対応型訪問介護 | 深夜に働ける。給与は高いが、生活リズムが崩れやすい |
このように、訪問ヘルパーの働き方は多種多様となっているのが特徴です。
安定した生活と給与を求めるのなら、正社員やパート・アルバイト。
隙間時間を活かした副業が目的なら、登録ヘルパー。
昼間に働くことができない環境ならば、夜間対応型訪問介護。
自分の生活スタイルに合わせた求人を探してみてはいかがでしょうか。
3. 事業所の運営方針の確認
気になる求人を見つけたら、事業所の理念や方針について確認しておきましょう。
大抵の事業所であれば、ホームページに詳細を載せているはずです。
もし、ホームページがなかったり、運営方針に関する記載がない事業所なら、求人を申し込むのは控えましょう。
希望に沿った給料、勤務時間であっても、自分が求めている介護方針と相違点があっては、後のトラブルに繋がりかねません。
4. 研修制度や福利厚生は充実しているか?
近年では、研修制度が充実している事業所が増えてきました。
研修制度が整っていれば、無資格でも働きながら介護資格を取得できます。
将来的に「サービス責任者、ケアマネジャー、介護福祉士」など、キャリアアップを考えているのであれば、研修制度の有無は必ず押さえておきましょう。
・福利厚生とは?
福利厚生とは、給料以外の報酬やサービスの総称です。
適用範囲は正社員に限らず、パートや有期雇用労働者にも、法的に広がっています。
福利厚生の種類は、「法定福利厚生、法定外福利厚生」の2つです。
法定福利厚生 | ・健康保険料 ・介護保険料 ・厚生年金保険料 ・雇用保険料 ・労災保険料 ・子ども・子育て拠出金 |
---|---|
法定外福利厚生 | ・住宅:住宅ローン補助、借り上げ社宅の提供 など ・健康・医療:健康診断、自転車通勤手当 など ・慶弔・災害:災害見舞金、遺族年金 など ・育児・介護:短時間勤務制度、託児・保育施設の設置 など ・自己啓発:資格取得支援、受験料補助 など ・業務・職場環境:スキルアップ研修の実施、従業員間での感謝・貢献ポイントのやり取り など ・休暇:法定日数以上の有給休暇、リフレッシュ休暇 など ・文化・体育・レクリエーション:ランチや飲み会の費用補助、イベント開催費の補助 など ・財産形成:確定拠出年金制度、財形貯蓄制度 など |
本記事で紹介したのは、あくまで一例です。
よりモチベーションを高めて働くためにも、理想とする福利厚生が整っているのか、把握しておきましょう。
5. 口コミ情報を参考にする
「色々と調べたけど、それでもまだ不安が残っている…」
そんなときは、口コミを確認してみましょう。
リアルな意見が揃っているため、良い面・悪い面をある程度把握することができます。
しかし、口コミの全てが正しい情報とは限りません。
鵜呑みにするのではなく、一つの意見として捉えておきましょう。
訪問ヘルパー以外の介護サービスと比較
引用:https://www.photo-ac.com
ここまで、訪問ヘルパーの職場探しで失敗しない選び方について紹介してきました。
中には、「訪問ヘルパー以外の介護サービスについても把握しておきたい」と、思った人がいるかもしれません。
そこで、参考として訪問ヘルパー以外の介護サービスについて紹介しておきます。
より自分に合った働き方を見つけるための、参考にしていただければ幸いです。
サービス内容 | 夜勤の有無 | 働く環境 |
---|---|---|
利用者の自宅を訪問する | 夜勤なし(※一部例外あり) | ・訪問介護 ・訪問看護 ・訪問入浴 ・訪問リハビリ ・夜間対応型訪問介護 |
利用者が施設に通う | 夜勤なし | ・デイサービス(通所介護) ・デイケア(通所リハビリ) ・療養通所介護 ・地域密着型通所介護 |
利用者が施設で生活する | 夜勤あり | ・特別養護老人ホーム ・介護療養型老人保健施設 ・有料老人ホーム |
利用者が短期間宿泊する | 夜勤あり | ・短期入所療養介護 ・ショートステイ(短期入所生活介護) |
利用者が短期間宿泊する | 夜勤あり | ・短期入所療養介護 ・ショートステイ(短期入所生活介護) |
訪問介護の夜勤がしたいなら「夜間対応型訪問介護」
夜間対応型訪問介護には、大きく3種類のサービスがあります。
定期巡回サービス | 定期的に利用者の自宅を訪問して、介護サービスを行う。 |
---|---|
随時対応サービス | 不慮の転倒、体調不良による緊急時に、オペレーションセンターから連絡を受けて介助を行う。 ※状況次第では、医師や看護師への連絡、救急車の手配なども行う。 |
オペレーションサービス | 利用者から通報を受けて、訪問ヘルパー、医師、看護師、救急車の手配などの対応を行う。 |
勤務時間は、18時から翌日8時までの間が多いです。
そのため、メインの仕事の休日前に副業として働くという人がいるようですね。
ただし、生活リズムは崩れやすくなってしまいます。体調管理に気をつけて、業務をする必要があるでしょう。
訪問ヘルパーにできること・できないこと
引用:https://www.photo-ac.com
訪問ヘルパーの仕事は、主に「生活援助、身体介護、通院等乗降介助」の3種類となります。
それぞれが、「介護保険法」に基づいた生活を支援するサービスです。
厚生労働省は、介護保険法の目的について以下のように説明をしています。
この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。
つまり、介護サービスだからといって、「何でもしてあげられる」というわけではないのです。
それぞれのサービス内容について、もう少し詳しく紹介していきます。
生活援助でできること
生活援助は、サービス利用者の日常生活をサポートする仕事です。
仕事内容として、以下のような項目が挙げられます。
- 食事の調理・料理
- 部屋の掃除(サービス利用者の生活スペース)
- 洗濯(干したり収納したりも含める)
- 買い物代行
- 薬の受け取り代行
・生活援助でできないこと
訪問ヘルパーが生活援助でサポートできることは、必要最低限の日常生活を送るための援助だけです。
以下のようなサービスは「介護保険外サービス」の対象となっています。
- 利用者以外の料理・洗濯
- 利用者が使用していない部屋の片付け
- 引っ越しや大きな家具の移動
- 庭の手入れ
- ペットの世話
- 嗜好品(酒・タバコ)の買い物
- 来客の接待
- 利用者とは関係のない買い物やお歳暮など
- お墓参り代行
- 来客の応接、応対
- 現金の引き落とし代行
なお、詳細は自治体のルールによって異なることがあります。
予めご了承ください。
▼関連記事はこちらから。
>>訪問ヘルパーができないことってどんな仕事?実例をまとめて紹介!
>>訪問ヘルパーは酒タバコの買い物代行ができない?できる・できないサービスについて
身体介護でできること
身体介護は、サービス利用者の体に直接触れないと行えないような日常生活を支援するサービスです。
仕事内容として、以下のような項目が挙げられます。
- 食事の介助
- 入浴の介助(洗面、清拭も含める)
- 排泄の介助
- 服薬の介助
- ベッドの移動介助
- 着替えの手伝い
・身体介護でできないこと
身体介護においても、訪問ヘルパーが対応できないサービスがあります。
医療行為に該当する仕事は、医師や医師の指示を受けた看護師でなければ、実施することができません。
以下のようなサービスは、訪問ヘルパーができない仕事として覚えておきましょう。
- 胃ろうチューブの挿入や洗浄
- 経管栄養の注入
- 散髪(電気シェーバーによる髭剃りは可能)
- 排尿カテーテルの挿入、消毒、洗浄など
- 肌に接着したパウチの取り換え(専門的な管理が必要とされない場合は可能)
- リハビリ、マッサージの補助
- 入院や手術の同意や手続き
- 専門的な判断や技術が必要な傷の処置
より詳細な情報が知りたい方は、厚生労働省の資料内容をご確認ください。
>>医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について(通知)-厚生労働省
関連記事はこちらから。
>>訪問ヘルパーがやってはいけないこと|Q&Aと断り方について
通院等乗降介助
通院等乗降介助は、訪問ヘルパーが運転する車両に乗る利用者の、乗車・降車の介助を行う仕事です。
これは、乗車前、降車後の屋外移動の介助や、通院先・外出先での受診等の手続き・移動等の介助も含まれています。
まとめ:しっかり情報収集をして失敗しない選び方を身につけよう
引用:https://www.photo-ac.com
今回「みーつけあ」では、訪問ヘルパーの職場探しで失敗しない選び方について紹介しました。
人手不足が深刻な介護業界は、求人数がとても豊富です。
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事業所選びに悩んだ際は、ぜひご活用ください。