介護ヘルパーがフリーランスになる方法を解説【メリット・デメリットも】
厚生労働省の「介護人材の確保と処遇の改善案について」によると、正社員の介護ヘルパーの平均年収は210.9万円です(平成22年度時点)。
これは、全産業平均の323.0万円と比較すると、決して高いとはいえない水準です。
こうした不満からフリーランスを志し、「収入も時間も自由に決めたい!」という介護ヘルパーは多いのではないでしょうか。
そこで今回「みーつけあ」では、介護ヘルパーがフリーランスになる方法を詳しく解説していきます。
最後まで読んでいただければ、フリーランスで働くメリット・デメリットを理解できますよ。
1.介護ヘルパーがフリーランスとして働くことは可能
介護ヘルパーが、フリーランス(個人事業主)として働くことは可能です。
そもそもフリーランスとは、「特定の企業や団体に属さず生計を立てる働き方」のことを指します。
つまり、介護ヘルパー×フリーランスというのは、「会社員として施設・事業所には属さず、さまざまな施設・事業所でニーズに合わせて働く人」のことです。
介護のスキルシェアサービスや人脈を駆使し、フリーで仕事をとるという選択肢は存在します。
介護ヘルパーがフリーランスになる事例
後ほど詳しく解説しますが、「介護ヘルパー向けのスキルシェアサービス」を利用すればフリーで働けます。
これは、いわゆるマッチングサービスであり、クラウドソーシングと呼ばれることも多いですね。
また「介護×YouTuber」「介護×ネイリスト」「介護×ライター」といったように、他ビジネスとのかけ合わせで働く人もいます。
・アルバイトや派遣の掛け持ちはフリーランスではない
「色々な施設にアルバイトとして登録している」「複数の事業所に派遣として登録」というのは、あくまで非正規雇用です。
フリーランスと同じ自由な働き方に見えますが、定義上フリーランスとは異なります。
2.介護ヘルパーがフリーランスになるメリット3選
介護ヘルパーがフリーランスになるメリットは以下の3つです。
2. 働く場所と時間が自由になる
3. 仕事の取捨選択が可能
それぞれ、詳しくみていきましょう。
メリット1.収入アップが期待できる
介護ヘルパーがフリーランスになるメリット1つ目は、「収入アップが期待できること」です。
昇給やボーナスアップが評価制度によって決まる会社員と違い、フリーランスは自分次第で大きく収入を伸ばせます。
売上がそのまま収入になるのが、フリーランス最大のメリットといえますね。
メリット2.働く時間と場所が自由になる
介護ヘルパーがフリーランスになるメリット2つ目は、「働く時間と場所が自由になること」です。
フリーランスは会社員と異なり、決まった時間に出社することはありません。受注した施設・事業所に行くタイミングは、自分次第で調整できます。
また介護施設・事業所が全国に点在しているのもポイントです。
たとえば「沖縄に住みたい」と考え、沖縄に引っ越して仕事をとる…といった自由な働き方ができます。
仕事内容によっては、休憩時間や在宅勤務も可能で、時間や場所を選ばないのは大きなメリットの1つといえますね。
メリット3.仕事の取捨選択が可能
介護ヘルパーがフリーランスになるメリット3つ目は「仕事の取捨選択ができること」です。
会社員と違い、フリーランスはやりたくない仕事を避けることができます。
煩わしい人間関係を失くし、面倒な作業を避けても咎められることはありません。
したがって、精神的な余裕が生まれるのは大きなメリットです。
ただし収入が少ないうちは、「生活のために安い報酬でも受けざるを得ない」といったデメリットもあります。
生活できる仕事量がない限り、逆にストレスが増える可能性もあることを理解しておきましょう。
3.介護ヘルパーがフリーランスになるデメリット3選
続いて、介護ヘルパーがフリーランスになるデメリットを、3つ紹介していきます。
2. 税務処理の手間が増える
3. 自己管理に苦労する
会社を辞めてから後悔することのないよう、それぞれ詳しくみていきましょう。
デメリット1.収入が安定しない
介護ヘルパーがフリーランスになるデメリット1つ目は「収入が安定しないこと」です。
自ら営業して仕事を取るフリーランスは、仕事を獲得できなければ収入は0円となります。
また、景気やクライアントの経営状況によって急に仕事がなくなることもあり、外的要因に影響されやすいです。
そのため、出勤して業務をこなせば給料が入る会社員とは違い、安定性は低いといえますね。
デメリット2.税務処理の手間が増える
介護ヘルパーがフリーランスになるデメリット2つ目は「税務処理の手間」です。
会社では人事や事務、会計担当が税務処理等を行ってくれます。
しかしフリーランスは確定申告から社会保険の申請まで、すべて1人で行わなければなりません。
また、収入から経費まで細かく把握する必要があり、慣れないうちは雑務に時間を取られがちです。
さらに健康保険料の会社負担がなくなったり、年金の受給額が減ったりと、税・社会保険関連のデメリットは多いですね。
デメリット3.自己管理に苦労する
介護ヘルパーがフリーランスになるデメリット3つ目は「自己管理の大変さ」です。
フリーランスは会社員と違い、働く日と休む日が明確に分けられていません。
そのためスケジュール管理が必須で、高い自己管理能力が問われます。
さらに「決まったオフィスに出社する」とったオン・オフの切り替えがないため、モチベーション維持にも苦労しますね。
4.フリーランスを目指す介護ヘルパーに試してほしい「スキルシェア」
「スキルシェア」とは、自分の能力や経験を必要とする企業・個人とマッチングし、スキルを共有するビジネス形態です。
慢性的な人手不足の介護業界では、手伝いを求めている施設・事業所は多々あります。
そのため、介護福祉士や社会福祉士などスキルがある人はもちろん、未経験者であっても有償で仕事を獲得できます。
なおスキルシェアを行う際は、民間のスキルシェアサービスから仕事を探すのが一般的です。
おすすめの介護スキルシェアサービス
おすすめの介護スキルシェアサービスは、以下のとおりです。
・CrowdCare(クラウドケア)
・アエルズ
基本的には家事代行に近い仕事ばかりですが、専門性の高い業務になるほど報酬額はアップします。
「業務内容、単価、日程」などで、絞り込みをかけられるサービスが多いので、希望条件に合う仕事を探してみてください。
5.フリーランスを目指す介護ヘルパーがすべきこと
フリーランスを目指す介護ヘルパーがすべきことは、主に以下の5つです。
・スキルシェアを試してみる
・ボランティアや施設見学で繋がりを増やす
・介護経験を積む
・介護資格を取得する
青色申告や社会保険の種類等を勉強し、フリーランスになってから慌てることがないよう準備を進めましょう。
また介護経験を積んだり、資格を取得することで信頼性がアップします。
まずは、国家資格である介護福祉士を目指しつつ、クライアント目線で「仕事を依頼したい介護士はどんな人か?」を考えてみてください。
▼介護資格に関する記事はこちらから
>>訪問ヘルパーに必要な資格とは?初任者研修など徹底解説
フリーランスとして働くなら介護のスキルシェアサービスがおすすめ
介護ヘルパーがフリーランスとして働くには、介護のスキルシェアサービスを利用するのがおすすめです。
会社員とのメリット・デメリットを比較したうえで、自分が希望するキャリアを今一度考えてみましょう。