介護ヘルパーの資格とは?初任者研修・実務者研修との違いや内容を解説
「介護ヘルパーの資格ってどうやって取るの?」
「介護の資格はどんなものがあるの?」
このように、介護の資格についてお調べですね。
介護で役立つ資格はたくさんあり、中でも初任者研修は介護職の入門資格です。
今回「みーつけあ」では、初任者研修とその上位資格である実務者研修を中心に、介護の資格について分かりやすく解説します。
「介護職に就いたけど、どの資格に挑戦すれば良いのか分からない」という人も、自分に合った資格を見つけられるはずです。
資格を取得して、介護現場で必要とされる人材となりましょう。
介護ヘルパー資格は名称や内容が変更された!
介護ヘルパーの資格は、長年に渡って「ホームヘルパー」という呼び名で親しまれてきました。
しかし、「2013年の介護保険法の改正」で、次のように名称が変更されたのです。
- ホームヘルパー2級⇒初任者研修
- ホームヘルパー1級⇒実務者研修
名称の変更を含む資格制度の変更には、次のような目的があります。
- より質の高い介護人材を育てること
- 複数あった介護福祉士へのルートを明確化すること
従来のホームヘルパーは、訪問介護に必要な知識と技術を習得することが目的でした。
しかし、制度変更となってからは訪問介護のみならず、様々な介護現場に適応できる人材の育成が目的となったのです。
そのため、名称とともに研修内容にも変更がありました。
続いて、それぞれどのように変更があったのかを確認しましょう。
何が変わった?ホームヘルパーから初任者研修・実務者研修の変更点
初任者研修・実務者研修で、ホームヘルパー資格の内容との変更点を確認しましょう。
- ホームヘルパー2級と初任者研修の変更点
- ホームヘルパー1級と実務者研修の変更点
順番に変更点を解説します。
ホームヘルパー2級と初任者研修の変更点
ホームヘルパー2級は、「初任者研修」に変更となりました。
変更点をまとめると、次の通りです。
内容 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|
研修内容 | 訪問介護で必要な知識と技術 | 様々な介護現場で必要とされる知識と技術 |
実習場所 | 施設など介護の現場 | 学校内 |
現場実習 | 30時間必要 | 必要なし |
修了試験 | なし | あり |
通信で可能な受講時間 | 58時間 | 40.5時間 |
出典:厚生労働省|実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について
初任者研修では現場で実習する必要がなくなり、学校内の実習があれば資格を取得できるようになりました。
さらに初任者研修では、「認知症の理解」という科目が追加となっています。
なぜなら、高齢者人口が増加し、在宅・施設に関わらず認知症に対応できる人材が必要となってきたためです。
例えば、今後の高齢化が進む昨今で、介護ヘルパーが不足したらどうなるでしょうか。
独居の高齢者が増え続けるだけに限らず、施設でも新規利用者の受け入れができない状態となります。
そうなると、満足に支援の受けられない高齢者が増え続けてしまうはずです。
こういった状態にならないようにするためにも、初任者研修はホームヘルパーよりも幅広い知識を学べる資格となったわけです。
ホームヘルパー1級と実務者研修の変更点
ホームヘルパー1級は、「実務者研修」へと変更されました。
前述したホームヘルパー2級と初任者研修の変更点に加えて、次のような違いがあります。
内容 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|
下位資格の取得有無 | ホームヘルパー2級が必要 | 初任者研修の取得は必要なし |
実務経験 | 必要 | 必要なし |
出典:厚生労働省|実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について
ホームヘルパー1級は、ホームヘルパー2級を修了した人が実務経験を積んだ後に取得する資格だったため、受験資格が厳しく定められていました。
しかし、実務者研修は下位資格である初任者研修の修了や実務経験のない人でも、取得可能となっています。
また、次の2つが実務者研修で追加されました。
医療的ケア | 喀痰吸引や経管栄養・救急蘇生法などを演習で学ぶ |
---|---|
介護過程III | グループワークなどで介護過程について学ぶ |
ホームヘルパー1級を持つ人は、「医療的ケア」と「介護過程III」を受講することで実務者研修を修了することができます。
ちなみに、ホームヘルパー1級をすでに取得されている人でしたら、取得までに必要な授業の一部を免除してもらえますので覚えておきましょう。
続いて、初任者研修と実務者研修について、さらに詳しく見ていきます。
介護ヘルパー入門資格としておすすめ!初任者研修とは?
初任者研修は、介護の知識や実践の基礎を学べるため、介護の入門資格としておすすめです。
受講に条件はなく、学校に通って修了試験に合格すれば資格を取得できます。
初任者研修の資格を取得すると、最低限の介護の知識と技術が身に付き、施設だけでなく訪問介護を行えるようになるのです。
初めて介護の資格を取りたいのならば、まずは初任者研修に挑戦しましょう。
「でも、初任者研修って具体的にどんなことをするの?」と疑問に思っている人もいるはずです。
初任者研修のカリキュラムについて、順番に見ていきましょう。
初任者研修の研修内容
まず、初任者研修では、10の科目を合計130時間かけて学びます。
介護職がどのような仕事を行うかということから、実際の介助方法まで幅広く勉強するのです。
以下が、科目・主な内容・時間数となります。
科目 | 主な内容 | 時間数 |
---|---|---|
職務の理解 | これからの介護のあり方や介護職の仕事について | 6 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 介護における基本的な考えや行ってはいけない行動について | 9 |
介護の基本 | ・介護職に求められる専門性と職務におけるリスク・対応策について ・必要な支援が個人によって異なることついて | 6 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 介護保険制度・障害福祉制度で最低限知っておくべきことについて | 9 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 介護が必要な人とのコミュニケーションについて | 6 |
老化の理解 | 加齢・老化に伴う心身の変化や疾病について | 6 |
認知症の理解 | 認知症ケアの理念や介護の原則について | 6 |
障害の理解 | ・障がい・障がい者福祉の考え方について ・障がい者への介護について | 3 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | ・人体の構造や機能について ・安全な介助技術について ・終末期ケアついて | 75 |
振り返り | 研修全体で学んだことについて | 4 |
修了試験は、筆記試験で1時間程度とされています。科目によって異なるものの、合計40.5時間なら通信形式で受講可能です。
残りの89.5時間は、必ず学校で学ぶことになります。授業の内容は、実技であるパット交換から体位交換の仕方、移乗介助などです。
基本的な技術を身につけられるため、資格を取ったあとは幅広い介護ヘルパーの仕事に従事することができるでしょう。
次は、初任者研修を取得した後に検討したい、実務者研修についてお話していきます。
介護の仕事を数年している人におすすめ!実務者研修とは?
実務者研修は、初任者研修よりも、さらに介護について実践的な知識や技術を学ぶことができる資格です。
資格を取得できれば、介護施設の責任者として働けるようになったり、国家資格の介護福祉士に挑戦したりすることができます。
また、実務者研修は初任者研修の上位資格であるものの、受講条件はありません。
介護職に数年就いているのなら、実務者研修から挑戦するということも可能です。
ただし、初任者研修修了者なら共通の9科目(130時間)は免除されるため、短期間で実務者研修を修了できます。
また、初任者研修と同様、実務者研修も通学が必須で、通信講座だけでは取得できません。
それでは、実務者研修のカリキュラムについて確認しましょう。
実務者研修の研修内容
実務者研修は20科目で、合計450時間です。
具体的な内容を見ていきましょう。(科目名の頭に〇がついているものは、初任者研修と共通科目です。)
科目 | 主な内容 | 時間数 |
---|---|---|
〇人間の尊厳と自立 | 人権と尊厳や自立支援についての基本的理念について | 5 |
〇社会の理解I | 介護保険制度の詳しい内容について | 5 |
社会の理解II | 社会保障制度・障碍者自立支援制度・成年後見制度など社会福祉制度について | 30 |
〇介護の基本I | 介護福祉士の制度や仕事内容について | 10 |
介護の基本II | ・介護を医療や地域と連携することについて ・介護におけるニーズや課題、リスクに対する対応策について | 20 |
コミュニケーション技術 | 介護を必要とする人とその家族とのコミュニケーションについて | 20 |
〇生活支援技術I | ・移動や食事といった介助技術の基本について ・居住環境や福祉用具の整備・活用について | 20 |
〇生活支援技術II | 生活支援技術Iで学んだことを、利用者に合わせた形で行うトレーニング | 30 |
〇介護過程I | 介護の展開や介護計画立案について | 20 |
介護過程II | 情報収集から介護計画の見直しまでの流れについてのトレーニング | 25 |
介護過程III | 利用者に合わせた介護計画を立案についての演習 | 45 |
発達と老化の理解I | 老化に伴う心身の変化や疾病について | 10 |
発達と老化の理解II | 老年期の発達課題や支援の留意点について | 20 |
〇認知症の理解I | 認知症ケアの理念や介護の原則について | 10 |
認知症の理解II | ・認知症の症状や進行による変化について ・認知症の人への支援について ・認知症における地域のサポート活用について | 20 |
〇障害の理解I | ・障がい・障がい者福祉の考え方について ・障がい者への介護について | 10 |
障害の理解II | ・障がいの種類や特性など医学的知識について ・障がい者への支援について ・障がい者への地域のサポート活用について | 20 |
〇こころとからだのしくみI | ・人体の構造や機能について ・安全な介助技術について | 20 |
こころとからだのしくみII | ・人間の心理について ・介助時に見られる身体機能の変化について ・終末期ケアについて | 60 |
医療的ケア | ・医療的ケアの基本知識・法制度について ・喀痰吸引や救急蘇生法などについて ・感染予防や消毒法などについて ・健康状態の把握方法と緊急時の対応について | 50 |
実務者研修の医療的ケアでは、上記の50時間の講習とは別に、喀痰吸引などの演習があります。
このように、実務者研修は初任者研修よりボリュームアップした内容です。ほとんど通信形式で受講できるため、働きながらでも時間をかけてゆっくり学べます。
ただし、演習のある医療的ケアと介護過程IIIは通信で学べず、最低45時間以上の通学が必要です。
実務者研修を修了すれば、介護職としてキャリアアップしやすいため、介護業界で働き続けるなら資格取得を目指しましょう。
介護ヘルパーが初任者研修・実務者研修を修了するメリット
初任者研修と実務者研修の内容を見てきて、「資格を取った方がいいかも」と思っている人も多いはずです。
そこで、資格を取得するメリットを確認しましょう。
介護の仕事をしている人が資格を取得するメリットは、主に次の3つです。
- 介護業界で働き続けやすくなる
- 給料アップにつながる
- 親の介護にも役立つ
それぞれのメリットを順番に見ていきましょう。
その1.介護業界で働き続けやすくなる
資格を取得すれば、介護業界で働き続けやすくなります。
なぜなら、資格があれば仕事の幅が広がり、どのような形態の仕事でもできるようになるからです。
たとえば、1人で利用者の自宅を訪問して介護サービスを提供する「訪問介護」をするためには、初任者研修を修了しなければいけません。
また、施設でも資格を持っていることで、無資格者より広い領域の仕事を行うことができるのです。
無資格の場合は、資格を持つ人のサポートが中心となるので、ある程度自分で判断して仕事をしたいなら資格取得をおすすめします。
初任者研修や実務者研修の先には、国家資格の介護福祉士資格を取得することが可能です。
介護福祉士になれば、さらに介護のプロとして働くことができます。
このような理由から介護業界で長く働き続けたいなら、まずは初任者研修や実務者研修を修了しましょう。
その2.給料アップにつながる
資格を取得すれば、給料アップにもつながります。
多くの施設で無資格よりも、有資格者は給料が上がる傾向にあるのです。
厚生労働省が発表した「令和2年度介護従事者処遇状況等調査」によると、介護職員の平均給与額は次のようになっています。
平均勤続年数 | 平均年齢 | 給料 | |
---|---|---|---|
介護福祉士 | 8.9年 | 44.2歳 | 32万9,250円 |
実務者研修 | 6.7年 | 44.5歳 | 30万3,230円 |
初任者研修 | 7.3年 | 45.8歳 | 30万1,210円 |
無資格 | 5.5年 | 40.3歳 | 27万5,920円 |
勤続年数によって給料が上がることを踏まえても、有資格者と無資格者では給料額に数千円~数万円の差があります。
また、年齢に関わらず資格を持つ人の方が、やはり給料が高いです。
とくに、介護福祉士の資格を取ると給料は数万円アップするため、介護業界で働くなら介護福祉士を目指すこともおすすめします。
現在無資格なら、まずは初任者研修を取得して給料を上げましょう。
その3.親の介護にも役立つ
資格を取得すれば、将来親や配偶者など身近な人が介護を必要としたときに役立ちます。
なぜなら、研修では実務だけでは身に付きにくい介護に関する知識を学べるからです。
実務だと介助の経験を積めるものの、社会保険制度や居住環境の整備についてはなかなか学べません。
与えられる業務内容によって、介護知識に偏りが出てしまいます。
しかし、初任者研修を受ければ、実務で関わる以外の介護の知識を身に着けることが可能です。
このような知識はすぐに仕事で役立たなくても、家族の介護であなたを助けるでしょう。
資格を取得することには、このようなメリットがあります。
メリットを確認できたところで、初任者研修・実務者研修の受講費用について確認しましょう。
介護ヘルパーの資格取得にかかる費用はいくら?
「資格を取りたいけど、研修にいくらかかるの?」と、費用を知りたい人も多いでしょう。
自治体によっては、初任者研修を無料で開催しているところもあります。
ただし、人数制限があったり、振替できなかったりして受講が難しいことも多いです。
そのため、ほとんどの場合が受講費用を払って、会社が運営する学校に通うことになります。
受講費用は学校によって異なるため、参考として大手3社を比べてみましょう。(全て税込み価格)
ニチイ | ベネッセ | 三幸福祉カレッジ | |
---|---|---|---|
初任者研修 | 88,000円 | 55,000円~60,720円 (研修場所による) | 87,780円 |
実務者研修 | 220,000円 | 158,400円 | 142,670円 |
出典元:ニチイ公式サイト|介護講座・資格を探す
ベネッセ公式サイト|介護職員初任者研修とは?
ベネッセ公式サイト|介護福祉士実務者研修とは?
三幸福祉カレッジ公式サイト介護の資格・受講料一覧・割引制度
このように、会社や地域によって、受講費用は数万円異なるのです。
費用をおさえたい人は、会社によって実施される割引キャンペーンを利用しましょう。
また、実務者研修は初任者研修やホームヘルパー資格を持っていると割引されます。
紹介した3社以外にも複数の会社が研修を行っているため、料金を比較し、通いやすい学校に申し込みましょう。
次は、初任者研修・実務者研修以外の資格を紹介します。
▼関連記事はこちらから。
>>介護ヘルパーの資格にかかる費用はいくら?種類別に徹底比較!
他にも多数!介護資格の種類
介護職でキャリアアップを目指すなら、初任者研修・実務者研修以外の資格も知っておきましょう。
複数の資格を知ることで、理想とする介護士像に近付けるはずです。
今回は、3つの資格とその他の資格を紹介します。
- 介護福祉士
- 認定介護福祉士
- ケアマネージャー
- その他の資格
気になる資格があれば挑戦してみましょう。
介護福祉士
受験資格は、以下のいずれかを満たすことです。
- 3年以上の実務経験と実務者研修を修了すること
- 3年以上の実務経験と介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修を修了すること
- 介護福祉士養成施設(2年以上)を卒業すること
- 福祉系大学等を卒業後、介護福祉士養成施設(1年以上)を卒業すること
- 福祉系の高校を卒業すること
出典元:厚生労働省|介護福祉士の概要
介護福祉士は、介護で唯一の国家資格です。
介護におけるニーズが多様化している今、介護福祉士はより専門的な知識と技術を持ち、医療など他業種と連携できる人材として認知されています。
資格を取ると、介護業務はもちろん現場の管理者やチームリーダーとして仕事を行えるようになるのです。
現在、介護現場で働いている人は、実務者研修を修了することが最短ルートとなります。
さらに介護のエキスパートになりたいなら、介護福祉士の資格を取って活躍しましょう。
認定介護福祉士
受講資格は、以下の条件を満たすことです。
- 介護福祉士として実務経験が5年以上あること
- 認定介護福祉養成研修を修了すること
さらに、次のような人が望ましい
- 介護職の小チームのリーダーとして実務経験がある人
- 居宅・施設系サービスの双方の経験がある人
出典元:一般社団法人 認定介護福祉士 認証・認定機構 認定介護福祉士認定規則
認定介護福祉士は民間資格であるものの、介護福祉士よりさらに多様で専門的な知識・技術を持ち、チームリーダー格の介護職員を指導する役割があります。
たとえば、医療・リハビリ・認知症・心理といった分野を介護福祉士より深く学び、さらに利用者に適切なサービスを提供できるようになるのです。
介護施設や事業所の指導者として、マネジメント能力を高めることもできます。
認定介護福祉士は、介護福祉士のキャリアアップ先として2015年に「認定介護福祉士認証・認定機構」が認定を始めました。
まだ歴史の浅い資格ですが、2020年9月時点で60名の資格取得者がいます。
介護福祉士の資格を持っている人は目指してみましょう。
ケアマネージャー
受験資格は、以下のいずれかを満たすことです。
- 該当する国家資格を持ち、5年以上かつ900日以上の実務経験があること
- 生活相談員または相談支援員等として5年以上かつ900日以上の実務経験があること
※該当する国家資格とは、医師・看護師・薬剤師・助産師・理学療法士・介護福祉士などのことです。
出典元:介護保険法
厚生労働省|介護支援専門員実務研修受講試験の実施について
ケアマネージャー(介護支援専門員)は、利用者のケアプラン(介護サービス計画書)を作成し、自治体など外部に連絡・手配することが役割です。
利用者に合わせたケアプランを作成するため、介護保険について詳しく知っている必要があります。
ケアマネージャーの働き方は、次の2種類です。
- 施設の利用者のケアプランを作成する
- 居宅介護支援事業所で自宅に住む要介護者のケアプランを作成する
施設のケアマネージャーは、施設の規模によって多くの件数をこなすことになります。
一方、事業所のケアマネージャーは、居住環境が異なる利用者のケアプランを作成しなければならないため、地域のサポートなど幅広い選択肢を知っておく必要があるのです。
ケアマネージャーはどのような施設・事業所でも必要とされるため、ケアプラン作成に興味がある人は挑戦してみましょう。
その他の資格
他にも介護・福祉には、次のような資格・研修があります。
資格 | 内容 |
---|---|
社会福祉士 | 介護だけでなく、社会全体の福祉のスペシャリストとして活躍できる国家資格。 子どもから高齢者まで幅広い福祉の知識を身に付けられ、介護施設でも必要とされています。 |
介護予防運動指導員 | 高齢者の筋力向上などを目的に、高齢者が健康で自立した生活を送れるよう運動・トレーニングを提供する資格。 転倒予防や栄養改善といった高齢者の健康維持に関する知識・技術を身に付けられます。 |
レクリエーション介護士 | 施設のレクリエーションを通して、高齢者の健康を維持し、生活の質を上げるための資格。 レクリエーションの企画立案や高齢者とのコミュニケーション方法を学べます。 |
介護事務 | 施設や事業所等で介護保険制度に基づいた事務処理を適切に行えることを証明する資格。 介護報酬請求や支給限度額といった介護事務に不可欠な知識を身に着けられます。 |
喀痰吸引等研修 | 介護職員が喀痰吸引を実施できるようになる研修。 口腔内や鼻腔内などの喀痰吸引や経管栄養の技術を学べます。 |
紹介した資格以外にも、介護に役立つ資格はたくさんあります。
様々なスキルを身に着けることで、介護現場で必要とされる人材になりましょう。
介護ヘルパーが資格を取得するとき悩む3つの疑問
最後に、介護の資格を取りたい人が悩む疑問を解決しましょう。
次の3つの疑問を確認します。
- 初任者研修は通信でも取得できる?
- どの学校を選べば良い?
- 外国人でも資格の取得はできる?
順番に見ていきましょう。
その1.初任者研修は通信でも取得できる?
初任者研修は、通信だけでは取得できません。
なぜなら、介助技術を学ぶ科目については、学校での演習に参加しなければならないからです。
130時間の内、40.5時間は通信での受講できます。
しかし、残りの89.5時間は通学することになるのです。
その2.どの学校を選べば良い?
学校は立地と料金を確認して、通いやすいところを選びましょう。
立地の良い学校は、賃料の関係で料金が高いことがあります。
そのため、駅から少し遠かったり、介護施設と併設していたりする学校は、料金が低い場合もあるのです。
立地と料金を複数社比較・検討して、あなたが通いやすい学校を選びましょう。
その3.外国人でも資格の取得はできる?
外国人でも、日本語の読み書きやコミュニケーションができれば受講可能です。
現在は外国人の介護職員も増えていて、外国人向けの講座があります。
日本語を学びながら、介護技術を習得できる学校もあるのです。
自治体によって、外国人を対象に初任者研修を無料で開催しているところもあります。
資格があれば就職に有利となるため、介護職に就くなら初任者研修を修了しましょう。
まとめ:資格を取得すればキャリアアップも目指せる!
介護職の人が、取得できる資格は多数あります。
無資格であれば、初任者研修がおすすめです。
初任者研修を修了すれば、できる仕事がぐっと広がり、キャリアアップもしやすくなります。
通いやすい学校を選び、資格取得を目指しましょう。