介護ヘルパーの利用にかかる費用はいくら?サービス内容や注意点を紹介
「介護ヘルパーを利用したいけど、費用はどれくらいかかるの?」
「介護ヘルパーを利用する際の注意点が知りたい」
このような悩みを、抱えてはいないでしょうか。
実際に介護ヘルパーを利用している人は多くいますが、費用を詳しく把握している人は少ないです。
そこで今回「みーつけあ」は、介護ヘルパーの費用がいくらなのか、サービス内容や注意点を踏まえて具体的に紹介していきます。
これから介護ヘルパーを利用しようと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
介護ヘルパーとは
介護ヘルパーは、自宅で暮らしている要介護者に対して、介護サービスを行います。
サービス内容は、利用者の状態によって異なります。そのため、ケアマネジャーが利用者やそのご家族と事前に相談をしてから決定する流れです。
具体的なサービス内容は、主に下記2つが挙げられます。
- 生活援助
- 身体介護
それぞれのサービス内容について、紹介していきます。
生活援助
生活援助とは、介護が必要な人に対して、日常生活の手伝いを行うサービスを指します。
具体的に生活援助として挙げられるサービスは、下記のとおりです。
- 洗濯
- 掃除
- 食事の準備・片付け など
生活援助で行えるサービスは、利用者の生活に必要な最低限のサポートのみです。
庭の手入れやペットの世話などは、介護保険外サービスとなります。
身体介護
身体介護は、利用者の身体に直接触れて行う介護サービスです。
主には、「入浴介助、食事介助、排泄介助」といった介護サービスを提供します。
また、利用者によっては、下記のような専門的な介護サービスを行う場合もあります。
- たんの吸引
- 特別な配慮が必要な栄養管理
- 服薬介助
介護ヘルパーにかかる費用はいくら?
「介護ヘルパーを利用したいけど、どのくらいの費用が必要になるのか知りたい」と思っている人は少なくありません。
実際に介護ヘルパーを利用するための費用について理解しておくことで、相場よりも高い金額で利用してしまうリスクを減らせます。
介護ヘルパーの費用は、サービス内容と時間によって異なります。
この記事では、厚生労働省の資料を参考にまとめてみました。
サービス内容 | 利用時間 | 単位 | 費用 |
---|---|---|---|
身体介護 | 20分未満 | 165 | 1,650円 |
20分以上30分未満 | 245 | 2,450円 | |
30分以上1時間未満 | 388 | 3,880円 | |
1時間以上1時間30分未満 | 564 | 5,640円 | |
生活介護 | 20分以上45分未満 | 183 | 1,830円 |
45分以上 | 225 | 2,250円 |
※地域単価10円として計算した2018年のデータ。
参考:身体介護と生活援助の報酬|厚生労働省
ほとんどの事業所は、上記表のようにサービス内容と時間によって、料金が細かく設定されています。
また、利用する時間帯については、深夜は50%割増、早朝は25%割増の料金設定にしている事業所が多いです。
訪問介護と老人ホームの費用はいくら違う?
訪問介護よりも、老人ホームのほうがお金がかかるイメージを持っている人は多いです。
では、実際にはいくらほどの違いがあるのでしょうか。
この記事では、厚生労働省の「介護サービス概算料金の試算」を参考にして、訪問介護と老人ホームの費用を調べてみました。
これから訪問介護か老人ホームの利用を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
訪問介護の費用
訪問介護の費用については、下記表のとおりです。
サービス名 | 費用/回・日 | 自己負担額(1割負担の場合) |
---|---|---|
訪問介護 | 3,170円 | 317円 |
訪問入浴介護 | 13,910円 | 1,391円 |
訪問介護 | 5,240円 | 524円 |
訪問リハビリテーション | 3,340円 | 334円 |
移住療養管理指導 | 3,470円 | 347円 |
夜間対応型訪問介護 | 36,540円(1月につき) | 3,654円 |
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 198,370円(1月につき) | 19,837円 |
※要介護3の場合
※2021年6月現在のデータ。
参考:介護事業所・生活関連情報検索
たとえば、要介護3の利用者が訪問介護を月に16回利用したとすると、1ヶ月の介護サービス費用は50,720円です。
1ヶ月(30日)毎日となれば、95,100円になります。
また、自宅環境によってはリフォームが必要な場合もあるでしょう。
おむつ費や配食サービスなどを考えると、さらに費用がかかる可能性があるので注意が必要です。
老人ホームの費用
老人ホームの費用については、下記のとおりです。
サービス名 | 費用額/月(1割負担の場合) |
---|---|
特別養護老人ホーム | 267,560円 |
老人保健施設 | 305,970円 |
介護療養型医療施設 | 341,880円 |
介護医療院 | 369,370円 |
※要介護3の場合
※2021年6月現在のデータ。
参考:介護事業所・生活関連情報検索
上記表のように、老人ホームは訪問介護に比べて費用が高めです。
しかし、訪問介護とは違い、介護サービス費以外の費用も含めた金額となります。
自宅で介護環境を整える必要もなく、より安心して介護を任せられるでしょう。
▼関連記事はこちらから。
>>介護ヘルパーを依頼するまでの流れとは?各サービスの料金や種類についても紹介
介護ヘルパーを利用するメリット
介護ヘルパーには費用がいくらかかるのか、大まかには理解できたでしょうか。
なかには、「介護ヘルパーを利用するメリットについて具体的に知りたい」と感じた人もいるのではないでしょうか。
実際に介護ヘルパーを利用するメリットを理解しておくことで、介護サービスを最大限に活用できます。
介護ヘルパーを利用する具体的なメリットは、主に下記2つです。
- 自宅で生活ができる
- 個別対応が可能
それぞれのメリットについて、紹介していきます。
自宅で生活ができる
介護ヘルパーを利用する最大のメリットとして挙げられるのが、自宅で生活を続けられることです。
利用者によっては、老人ホームに入って介護サービスを受けるよりも、自宅で介護サービスを受けた方が、生活リズムを崩すリスクを減らせます。
また、利用者のご家族が定期的に自宅に訪問して、安否確認を行えることもメリットです。
個別対応が可能
介護ヘルパーは個別対応なので、利用者の状況に合わせて柔軟に対応することが可能です。
利用者によって介護範囲は異なるため、起きる時間が遅いから訪問時間を調整したり、一人で歩くことが困難なため歩行介助をしてもらったりなど、一人ひとりの要望に答えることができます。
また、糖尿病患者に合わせた食事作りをすることも可能です。
利用する前には、あらかじめケアマネジャーに相談をしておくことをおすすめします。
▼関連記事はこちらから。
>>介護ヘルパーのサービス内容を徹底解説【料金や自費サービスも】
介護ヘルパーを利用する際の注意点
介護ヘルパーを利用する際の注意点を理解しておくことで、「介護ヘルパーを雇ったけど、希望しているサービスを受けられなかった」といったことを防ぐことができます。
介護ヘルパーを利用する際の注意点としては、主に下記2つが挙げられます。
- 利用者に対するサービスしか提供できない
- 利用できないサービスがある
それぞれの注意点について紹介していきます。
利用者に対するサービスしか提供できない
介護ヘルパーは、利用者本人に対するサービスしか提供ができません。
たとえば、利用者のご家族の食事を作ったり、来客の対応をしたりといったサービスは利用することができないので、あらかじめ注意が必要です。
また、利用者が使用していない部屋の掃除や洗濯も、原則としてはできません。
利用できないサービスがある
介護ヘルパーは、介護が必要な人が日常生活を送るうえで、最低限必要な援助・介護しか提供できません。
利用者の生活に支障がないことや、業務として認められていない医療行為などのサービスは受けられないので注意が必要です。
糖尿病患者に向けた栄養管理や、たんの吸引などの介護医療については、利用することができます。
このように、介護ヘルパーでも提供できないサービスがあるため、あらかじめ事業所に確認をしておくことをおすすめします。
▼関連記事はこちらから。
>>介護ヘルパーの医療行為は禁止?実態やできること・できないことについて
まとめ
今回「みーつけあ」では、介護ヘルパーの費用について、サービス内容や注意点を踏まえて紹介しました。
今回紹介した内容は、介護ヘルパーの費用に関する基本的な内容です。
細かい内容は事業所によって異なるので、あらかじめ確認をしておきましょう。
介護ヘルパーを雇えば、自宅での生活を維持しながら、1対1で介護サービスを提供してもらえます。
今回紹介した内容を参考に、介護ヘルパーを雇ってみてはいかがでしょうか?