介護ヘルパーの履歴書で資格はどう書く?正式名称・送付方法・面接のコツを解説
「介護ヘルパーとして仕事に応募したいけれど、資格の書き方が分からない」
このような悩みを抱えている人は少なくないはずです。
とくにホームヘルパー1級・2級は、資格名が変わったことでどう書けばよいか分からないこともあるでしょう。
介護ヘルパーとしての実績をアピールするには、資格も含めマナーを守った丁寧な履歴書を作ることが大切です。
今回「みーつけあ」では、資格の正式名称を含む介護ヘルパーの履歴書の書き方を解説します。
さらに、履歴書の送付方法や面接通過のポイントも一緒に確認して、就職の対策をしておきましょう。
応募先に好印象を与える履歴書を書き、希望の就職先に入れるよう参考にしてみてください。
1.履歴書におけるホームヘルパー2級の書き方
介護ヘルパーとして仕事に就くには、持っている資格のアピールが大切です。
しかし、資格制度が変わりホームヘルパー2級をどう書けばよいか迷う人は少なくありません。
そこでここからは、以下のとおりホームヘルパー2級の資格と履歴書について解説します。
- ホームヘルパー2級は履歴書に書ける
- ホームヘルパー2級と初任者研修の違い
- ホームヘルパー2級の正式名称
それぞれのポイントを確認して、ホームヘルパー2級と履歴書に関する不安を減らしましょう。
書き方1.ホームヘルパー2級は履歴書に書ける
ホームヘルパー2級は、履歴書の資格欄に問題なく書くことができます。
ただし、現在ホームヘルパー2級の資格は取得できません。
そのため、過去に取得したホームヘルパー2級の資格が「履歴書に書けないのでは」と、不安になる人は多いです。
しかし、ホームヘルパー2級の資格は介護ヘルパーの力を示す重要な資格といえます。
ホームヘルパー2級を持っている人は、必ず履歴書に書きましょう。
書き方2.ホームヘルパー2級と初任者研修の違い
ホームヘルパー2級は2013年に廃止されて、新たに初任者研修という制度が導入されました。
ホームヘルパー2級と初任者研修の基本的な内容は似ていますが、以下の点が違います。
- 施設学習の有無
- スクーリング学習の時間
- 筆記試験の有無
初任者研修では、施設学習(30時間)が廃止された代わりにスクーリング時間が伸びています。
そして新たに筆記試験が導入されて、「考える」ことに重点を置いた資格となりました。
こうした違いがありますが、実務ではホームヘルパー2級と初任者研修が大きく区別されることはありません。
初任者研修を受講していなくても、同様のスキルをホームヘルパー2級でアピールできます。
書き方3.ホームヘルパー2級の正式名称
ホームヘルパー2級の正式名称は「訪問介護員養成研修2級課程」です。
履歴書に資格を書く際は、「訪問介護員養成研修2級課程修了」と書きましょう。
履歴書の資格欄では、資格を正式名称で記入するのが一般的です。
ホームヘルパー2級は通称であるため、しっかりと正式名称で記入してください。
▼ホームヘルパー2級の資格の書き方については、以下の記事も参考になります。
>>【訪問介護】ホームヘルパー2級は資格として書ける?復職・転職に対応した履歴書の書き方
2.その他介護ヘルパーの履歴書に書ける資格
ホームヘルパー2級以外にも、介護のスキルを示す資格は多数あります。
しかし、介護業界では資格名が正式名称ではないことも少なくありません。
そのため、介護ヘルパーの仕事に応募するなら資格の正式名称を知る必要があるでしょう。
ここからは、以下のとおり介護ヘルパーの履歴書に書ける資格を紹介します。
- 実務者研修
- ケアマネジャー
- レクリエーション介護士
- 認知症介助士
- ガイドヘルパー
「何の資格が履歴書に書ける?」
「資格は履歴書にどう書けばいい?」
このように迷う人は多いです。
どの資格をどう履歴書に書けばよいのかを知って、自分の経歴を効果的にアピールしましょう。
資格1.実務者研修
実務者研修は、初任者研修より少し難易度の高い介護の資格です。
介護福祉士を目指すなら必須の資格なので、初任者研修を終えた人は取得しておくのがよいでしょう。
実務者研修の正式名称は「介護福祉士実務者研修」です。
履歴書には「介護福祉士実務者研修課程修了」と書きましょう。
資格2.ケアマネジャー
ケアマネジャーの主な仕事は、各所と連携しながら要介護者や要支援者の状況に合ったケアプランを作成することです。
十分な介護の知識とコミュニケーション能力が求められるので、ケアマネジャーを目指すなら実務経験が必須になります。
ケアマネジャーになるには、「介護支援専門員」の資格が必要です。
すでに資格を持っている人は、履歴書には「介護支援専門員」と書きましょう。
資格3.レクリエーション介護士
レクリエーション介護士は、施設などでのレクリエーションに関する専門知識を証明する資格です。
コミュニケーション能力、レクリエーションの正しい理解が必要な資格で、現在は2級・1級があります。
履歴書に書く場合は「レクリエーション介護士○級」と表記しましょう。
資格4.認知症介助士
認知症介助士は、認知症に対する知識を持っていることを示す資格です。
認知症の人を受け入れている施設に応募する際は、履歴書に記入すると有利になるでしょう。
履歴書に書く場合は「認知症介助士」と表記してください。
資格5.ガイドヘルパー
ガイドヘルパーは、1人で移動するのが難しい人のサポートを行える資格です。
研修を終了することで、全身性障がい者、視覚障がい者の外出サポートをすることができます。
ガイドヘルパーの正式名称は「移動介護従事者」です。
履歴書に書くときは「移動介護従事者」と正式名称で表記しましょう。
3.通過率アップ!介護ヘルパーが好印象な履歴書を書くポイント
介護ヘルパーが希望の仕事に就くには、好印象な履歴書を作る必要があります。
履歴書の通過率をアップさせるコツは、以下のとおりです。
- 丁寧な文字で記入する
- 職歴を正確に記入する
- 個性ある志望動機を作る
- 空欄を作らない
- 修正テープ・修正液は使わない
資格をたくさん書くだけではなく、マナーを守った履歴書を作ることが評価につながります。
ポイントを押さえて、応募先によい印象を与えましょう。
ポイント1.丁寧な文字で記入する
介護ヘルパーの履歴書は、丁寧な文字で記入しましょう。
読めないような文字だと、本気で働きたいという気持ちがあるのか疑われてしまいます。
きれいな文字ではなくてもよいので、読みやすい、丁寧な文字を心がけてください。
もし文字に自身がない場合は、パソコンで履歴書を作成するのがおすすめです。
指定がない応募先なら、なるべくパソコンを使いましょう。
ポイント2.職歴を正確に記入する
履歴書の職歴欄は、なるべく細かく記入します。
1年未満の短期間の仕事であっても、職歴は正確に記入したほうが好印象です。
もし過去の職歴を故意に隠した場合は、入所が取り消される可能性もあります。基本的には、すべて記入しましょう。
また、過去の勤務先は正式名称で書くのがマナーです。
正式名称が分からない場合は、できる限り問い合わせましょう。
職歴が長くなるときは、職務履歴書に経歴とスキルをまとめると見やすくなります。
ポイント3.個性ある志望動機を作る
履歴書に書く志望動機は、オリジナルのものを作りましょう。
複数の施設に応募する場合、志望動機を使い回す人は少なくありません。
しかし、使い回しの志望動機では「なぜその職場に行きたいのか」という点が弱くなってしまい、やる気をアピールするのが難しくなります。
そのため、志望動機は「なぜその施設に行きたいか」「その施設のどこに魅力を感じたか」を伝えましょう。
「見学に行った際の雰囲気がよかった」「研修制度が充実していた」など、前向きな志望動機を用意してください。
ポイント4.空欄を作らない
履歴書に空欄を作ってしまうと、やる気が伝わりにくくなります。
また、空欄は記入漏れを疑われてしまうので、書けることがあるなら書いておきましょう。
もし、記入することがない場合は以下のように書くのがマナーです。
- なし
- 特になし
空欄がないか、最後に確認をしてください。
ポイント5.修正テープ・修正液は使わない
履歴書では書き損じをしても、修正テープ・修正液を使わないようにしましょう。
修正テープ・修正液を使うと、誰かが勝手に書き換えたものだと思われる可能性があります。
本人が書いたものだと証明するためには、修正テープ・修正液は使わないのが基本です。
もし間違えてしまった場合は、新しい履歴書にすべて書き直しましょう。
どうしても新しい履歴書が用意できないときは、二重線で間違えた箇所を訂正し、訂正印を押してください。
4.好印象を与える履歴書の提出方法
応募先に好印象を与えるには、履歴書の書き方だけでなく提出方法も重要です。
履歴書を応募先に渡す代表的な方法は、以下の2つになります。
- 面接の場で手渡しする
- 郵送で応募先に送る
どちらの場合でも、履歴書が折り目なく入る封筒に入れる必要があります。
封筒には「応募書類在中」と書き、履歴書を透明なクリアファイルに入れておきましょう。
そして、郵送で応募先に履歴書を送る場合は、宛名だけでなく履歴書と一緒に入れる添え状(送付状)も必須です。
添え状には、以下の内容を書きましょう。
- 日付
- 宛名
- 氏名・連絡先
- 同封している書類の一覧
添え状には、前文、応募の経緯や自己PR、面接に申し込む旨も記入します。
例文は、以下のようになります。
履歴書とあわせて添え状も作成して、期日に間に合うように郵送してください。
5.介護ヘルパーが面接に通過するコツ
介護ヘルパーとして働くためには、履歴書だけではなく面接も重要です。
どれだけきれいに履歴書を書いても、面接で人柄を疑われてしまうと介護の仕事には就けません。
とくに介護の仕事では、資格以上に人柄が重視されます。
前向きに仕事への意欲をアピールするためには、面接にも力を入れましょう。
介護ヘルパーが面接に通過するコツとしては、以下のようなものがあります。
- 前職での成果をアピールする
- 逆質問を用意する
- 清潔感のある服を着る
ここからは、それぞれのコツを細かく解説していきます。
履歴書を書く段階から、面接のことを意識しておきましょう。
コツ1.前職での成果をアピールする
前職が介護と直接関係しない場合でも、前職で得た成果はアピールしましょう。
前職で得たスキルや経験として、以下のようなものは介護業界で伝わりやすいはずです。
- 多くの人とコミュニケーションを取った
- 職場の人や利用者さんから評価される仕事ができた
- 仕事と両立して資格を取得した
前の職場では、自分がどういった仕事をとおして、どのようなスキルを得て、どのように成長したのかを簡潔に伝えましょう。
「以前はホームヘルパーをしていました」
「利用者さんとコミュニケーションを取りました」
上記のような、具体性に欠ける説明はNGです。
コツ2.逆質問を用意する
逆質問を用意することで、働く意欲を効果的にアピールすることが可能です。
逆質問とは、応募者の方から面接官に質問をすることを指します。
多くの施設では、面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれることが多いです。そのため、逆質問の用意をしておきましょう。
意欲をアピールできる逆質問の例は、以下のとおりです。
- 研修ではどんなことが学べますか?
- 今後の頑張り次第では将来〇〇(希望の仕事)に就くことができますか?
- 将来取得したい資格があるのですが、資格取得に向けた支援制度はありますか?
- もし採用していただけた場合、仕事を始める前に学んでおくべきことはありますか?
前向きな逆質問を用意して、面接官にやる気を伝えましょう。
質問が思いつかない場合でも、「とくにありません」と回答するのはNGです。
少なくとも、1つは逆質問を用意して、面接に臨んでください。
コツ3.清潔感のある服を着る
介護ヘルパーの就職面接では、服装も重要になります。
介護ヘルパーは、人と接する職業です。
面接には、「誰が見ても清潔感を感じられるスーツ」で行くのが、ベストでしょう。
女性の場合は、髪を束ねて顔の周りに髪がかからないようにするのが理想です。
また、かばんや靴もスーツと色の合った、シンプルなものを選びましょう。
▼訪問介護ヘルパーの面接は、以下の記事もご参考ください。
>>登録ヘルパーの面接で使える豆知識!服装や履歴書の書き方について
>>登録ヘルパーの面接で使える豆知識!服装や履歴書の書き方について
6.介護ヘルパーの履歴書に関するQ&A
介護ヘルパーの履歴書に関しては、まだまだ疑問を持っている人もいるでしょう。
そこでここからは、以下のとおり介護ヘルパーの資格と履歴書についての疑問を紹介します。
- ホームヘルパー3級は履歴書に書ける?
- ホームヘルパー2級の証明書は必要?
- 資格なしでも介護ヘルパーになれる?
とくに資格については、履歴書作成で悩みやすいポイントです。
いま抱えている疑問を解決して、落ち着いて履歴書作成と面接に臨みましょう。
Q1.ホームヘルパー3級は履歴書に書ける?
A.ホームヘルパー3級は、現在も有効な資格であるため、履歴書には書いておくとよいでしょう。
ホームヘルパー3級を取得している人は、履歴書に「訪問介護員養成研修3級課程修了」と書きます。
ただし、ホームヘルパー3級は、新規取得することができない資格です。
また、資格の難易度としては初任者研修(旧ホームヘルパー2級)よりも下に位置づけられます。
そのため、施設によっては有資格者としての待遇が受けられない可能性もあるでしょう。
もし、時間があるなら、応募前に初任者研修を取得しておくのがおすすめです。
Q2.ホームヘルパー2級の証明書は必要?
A.ホームヘルパー2級の証明書は、提出を求められる可能性があります。
そのため、証明書を準備して就職活動を行ったほうがよいでしょう。
施設の中には、資格の証明書提出を求めないところもあります。
しかし、業務に直結する資格であれば証明書が必須となっているケースが少なくありません。
ホームヘルパー2級をはじめ、介護関連の資格を履歴書に書くなら、証明書を用意しておいたほうが無難です。
ホームヘルパー2級の場合、研修を実施した機関で証明書の再発行をしてもらえます。
履歴書を提出する前に再発行の申請をしておきましょう。
Q3.資格なしでも介護ヘルパーになれる?
A.介護職になるだけなら、資格なしでも応募することは可能です。
しかし、要介護者の自宅に行って介護を行う「ホームヘルパー」は資格がなければできません。
無資格で介護職に就いた場合は、職場で有資格者の補助を行うことになります。
主体的に介護の仕事をするなら資格が必須になるので、資格取得のプランを早めに立てておくとよいでしょう。
介護系の資格を持っていない人におすすめなのは、初歩的な資格である初任者研修です。
初任者研修は実務経験がなくても受講できるので、ぜひ検討してみてください。
▼関連記事はこちらから。
>>介護ヘルパーは無資格でもできる!業務や取っておきたい資格を解説
まとめ:介護ヘルパーの履歴書は慎重に書こう
介護ヘルパーとして仕事に応募する際、履歴書の作成は必須です。
「履歴書くらいで落とされないだろう」と考える人もいますが、履歴書は人柄や経歴を示す重要な要素です。
介護ヘルパーとして、どの職場に応募する際にも履歴書は、慎重に書かなければいけません。
とくに資格欄では、通称ではなく「正式名称で持っている資格を記入」することが大切です。
正式名称で書けているか最後に確認して、応募先の指定に沿って履歴書を送りましょう。