介護ヘルパーを自費で頼むと料金はどうなる?依頼できるサービスや料金目安を解説
「介護ヘルパーを自費で頼みたいけど料金が不安」
「自費で頼めばもっとよいサービスが受けられるのかな」
このような悩みを抱えている人は、少なくないでしょう。
介護ヘルパーは保険適用で利用できますが、自費で依頼することも可能です。
自費で依頼をすれば、保険適用外のサービスも受けられるので、生活がより便利になるでしょう。
しかし、保険が適用されない代わりに、料金は上がってしまいます。
今回「みーつけあ」では、介護ヘルパーを自費で頼んだ場合の料金、自費で依頼できるサービスを解説します。
自費で受けられるサービスと料金を知り、生活の悩みを解決しましょう。
1.介護ヘルパーは自費で依頼できる
介護ヘルパーは、自費で依頼することも可能です。
自費で依頼をすれば、よりきめ細やかなサービスを受けられます。
そのため、「保険適用内のサービスでは、支援が行き届かない」と感じている人に向いているでしょう。
ただし、自費で依頼する場合の料金は、すべて自己負担です。
そのため、レベルの高いサービスを依頼すればするほど、料金面での負担は大きくなってしまいます。
補足:自費料金で依頼するものは保険適用外サービスとも呼ばれる
自費で依頼できる介護ヘルパーサービスは、「保険適用外サービス」とも呼ばれています。
介護の需要が多様化している現在、保険適用外のより充実したサービスを求める人は増えていくでしょう。
もちろん、保険適用サービスでも、一般的な生活には十分な介護サービスを受けることができます。
保険適用サービスとは、介護保険が適用される基本的な介護サービスのことです。
しかし、保険適用サービスでは以下のような不満を持つ人も少なくありません。
- 趣味のための外出に付き添ってもらえない
- 同居する家族の家事を手伝ってもらえない
- 大掃除には対応してもらえない
- 庭の管理をお願いできない
こうした不満を解決するのが、幅広いサービスから選べる保険適用外サービスなのです。
▼保険外サービスに関する記事は、こちらも参考になります。
>>【介護保険外】訪問ヘルパーの自費サービスとは?料金や内容を徹底解説!
2.介護ヘルパーを自費で頼むと受けられるサービス10選
介護ヘルパーを自費で頼めば、保険適用以上のサービスを受けられます。
そのため、「現状の介護ヘルパーサービスでは不満がある」という人は、検討するべきでしょう。
自費で介護ヘルパーを頼むことで受けられる代表的なサービスは、以下のとおりです。
- 家族の食事作り
- 共用スペースの掃除
- 家族の衣類も含めた洗濯
- 通院の付き添い
- 外出の付き添い
- 冠婚葬祭の付き添い
- 定期的な見守りや安否確認
- 金銭管理や契約書の記入
- 年末年始の大掃除や洗車
- 訪問理容師の依頼
それぞれのサービスの詳しい内容と、依頼をするメリットを見ていきましょう。
サービス1.家族の食事作り
「同居する家族のために食事を作りたいけれど、身体が思うように動かない」という悩みを抱える人は少なくありません。
しかし、本人の分ではない食事作りや買い物は、保険適用のサポート対象外です。
また、同居している家族がいる場合は、食事や買い物など生活支援が保険適用で受けられないこともあります。
同居している他の家族の分も食事を作るなら、保険外の介護サービスが便利でしょう。
サービス2.共用スペースの掃除
介護が必要な人が暮らす部屋の掃除は保険適用ですが、それ以外は自費で依頼することになります。
マンションに住んでいる高齢者にとっても、自室周辺の共用スペースの掃除は必須です。
共用スペースの掃除をお願いすれば、身体が辛いときや時間が取れないときも安心でしょう。
サービス3.家族の衣類も含めた洗濯
介護が必要でない家族の分も含めた洗濯は、保険適用外です。
同居家族がいる場合、家事は基本的に保険適用で対応してもらえません。
しかし、細かな移動が難しく、洗濯に大きな負担を感じる高齢者は多いです。
大変な家事は、介護ヘルパーに代行してもらい生活を楽にしましょう。
サービス4.通院の付き添い
通院の介助は、保険適用となるケースがあります。
しかし、要介護の人でなければ保険適用とならない可能性が高いです。
「要介護ではないけれど通院が大変」
「家族の仕事が忙しく通院に付き添えない」
このような悩みがある場合は、自費での依頼がよいでしょう。
介護ヘルパーに依頼をして通院介助をしてもらえば、1人での移動がつらいときも安心です。
サービス5.外出の付き添い
趣味での外出には、保険適用で介護ヘルパーを利用することができません。
「どうしても直接見て買いたいものがある」
「気分転換に外に出て少し身体を動かしたい」
このような悩みを抱えているのであれば、自費で依頼する介護ヘルパーを利用しましょう。
目的を問わず外出の付き添いをしてもらえるので、外出を我慢しなくてもよくなります。
サービス6.冠婚葬祭の付き添い
どうしても出席しなければいけない冠婚葬祭でも、介護ヘルパーの利用は保険適用外です。
しかし、冠婚葬祭は遠方でおこなわれることも多いため、外出に不安を感じることもあるでしょう。
そんなときは、自費で介護ヘルパーに長時間の介助をお願いするのがおすすめです。
時間が長くなる分、料金は上がります。
しかし、出席から帰宅までサポートしてもらえるため、非常に便利です。
サービス7.定期的な見守りや安否確認
日々の介護は、保険適用のサービスでお願いできます。しかし、安否確認のみの依頼は難しいです。
認知症の家族がいる場合や、1人暮らしの高齢者がいる場合は、保険適用外の見守りサービスがよいでしょう。
他の介護サービスと組み合わせて、柔軟にお願いできるので、家族の仕事が忙しい場合も安心です。
サービス8.金銭管理や契約書の記入
金銭管理や契約書の記入は、生活に必須のものではないため、基本的には保険適用外のサポートです。
少し認知症の症状があり、お金の管理に不安がある場合や、高齢者1人で契約書に記入する必要がある場合は依頼をしてみましょう。
サービス9.年末年始の大掃除や洗車
大掃除や洗車、庭の手入れなどは、自費で依頼をする必要があります。
とくに高齢者のみで広い家に暮らしている場合、普段使っている部屋の掃除だけではなかなか生活環境が整いません。
「庭の草が伸びてしまって歩けない」「使っていない部屋のホコリが溜まっている」などの悩みは、保険適用外のサービスで対処しましょう。
サービス10.訪問理容師の依頼
訪問理容師の依頼も、自費でおこなえます。
髪型を整えることで、毎日の暮らしが明るくなったと感じる高齢者は多いです。
1人での移動がつらく、美容室に通えない場合は、訪問理容師を自費で依頼するとよいでしょう。
ただし、介護ヘルパーのサービスを提供している事業者から、理容師が直接派遣される訳ではありません。
自費でお願いできるのは、あくまでも理容師の訪問依頼代行なので、違いを意識しておきましょう。
3.料金を自費で払っても依頼できないサービス
介護ヘルパーを依頼する事業所によっては、料金を自費で払っても依頼できないサービスもあります。
自費でも依頼が難しいサービスは、以下のとおりです。
- 病気の診察・治療
- ヘアカット・パーマなどの理容
- 塗装や修繕の工事
- 乳幼児のお世話
このように、介護以外の専門資格が必要となるサービスについては、断られることもあります。
しかし、専門資格を持っている人へ、依頼を代行してくれるケースは少なくありません。
自費でも対応が難しいサービスを依頼したいときも、一度相談してみるとよいでしょう。
4.介護ヘルパーを自費で依頼する料金目安
介護ヘルパーを自費で依頼する際に、最も不安なのは料金でしょう。
保険適用外ということで、どうしても自費での支払いは多くなりやすいです。
しかし、サービスを提供している会社ごとに料金は違うので、上手く選べば料金を節約できる可能性もあるでしょう。
ここからは、介護ヘルパーの派遣を行うダスキンライフケアを例にして、料金を解説していきます。
おおよその料金目安を知りたいという人は、ぜひチェックしてください。
ダスキンケアライフ:Sエリアの料金
ダスキンライフケアの料金は、時間とエリアで決まっています。
Sエリア(東京 神奈川)の料金は、以下のとおりです。
基本料金(9:00~18:00・平日) | 1回2時間 9,900円(税別 9,000円)より |
スポット料金(9:00~18:00・平日) | 1回2時間 13,200円(税別 12,000円)より |
夜間・早朝(18:00~翌9:00) | 上記基本料金・スポット料金に25%加算 |
土日祝日・別途定める休業日(年末年始・お盆) | 上記基本料金・スポット料金に25%加算 |
サービス移動費 | 1回の訪問につき 550円(税別 500円)より |
ダスキンケアライフ:Aエリアの料金
Aエリア(茨城 埼玉 千葉 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 奈良 兵庫)の料金は、以下のとおりです。
基本料金(9:00~18:00・平日) | 1回2時間 8,800円(税別 8,000円)より |
スポット料金(9:00~18:00・平日) | 1回2時間 11,000円(税別 10,000円)より |
夜間・早朝(18:00~翌9:00) | 上記基本料金・スポット料金に25%加算 |
土日祝日・別途定める休業日(年末年始・お盆) | 上記基本料金・スポット料金に25%加算 |
サービス移動費 | 1回の訪問につき 550円(税別 500円)より |
ダスキンケアライフ:Bエリアの料金
Bエリア(北海道 宮城 長野 富山 石川 岡山 山口 愛媛 福岡 熊本 鹿児島)の場合は、以下のとおりです。
基本料金(9:00~18:00・平日) | 1回2時間 7,700円(税別 7,000円)より |
スポット料金(9:00~18:00・平日) | 1回2時間 9,900円(税別 9,000円)より |
夜間・早朝(18:00~翌9:00) | 上記基本料金・スポット料金に25%加算 |
土日祝日・別途定める休業日(年末年始・お盆) | 上記基本料金・スポット料金に25%加算 |
サービス移動費 | 1回の訪問につき 550円(税別 500円)より |
ダスキンライフケアでは、月8時間以上の利用で「基本料金」が適用され、それ以外のケースでは「スポット料金」が適用となります。
自費で依頼する際の料金は、「1時間当たり3,850円〜」となっており、頻繁に頼めば負担は大きいです。
もちろん、依頼するサービス内容によっては、他社のほうが安く済む可能性はあります。
しかし、保険適用のサービスと比べればやはり高めです。利用するなら、家計の状況を見直す必要があるでしょう。
5.自費で介護ヘルパーを依頼できるところは?
自費で依頼できる介護ヘルパーサービスは、民間企業を中心に提供されています。
そのため、自分で気になる事業所に連絡をしなければいけません。
保険適用外のサービスであるため、料金や受けられるサービスは依頼する事業所により異なります。
複数の事業所をしっかり比較して、納得できるプランに申込みをしましょう。
ここからは、介護ヘルパーを自費で依頼できる代表的な事業所を紹介します。
- ダスキンライフケア
- ウエルシア介護サービス株式会社
- セントケア・ホールディング株式会社
依頼先選びに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
事業所1.ダスキンライフケア
ダスキンライフケアは、自費介護サービスを専門におこなっている会社です。
自費の介護サービスに特化しているため、料金がエリアごとに一律で分かりやすく、サービス内容も多彩です。
また、ダスキンライフケアの店舗は、北海道から沖縄まで幅広く展開しています。
そのため、地方に住んでいる人でも、希望のサービスを受けられるでしょう。
ダスキンライフケアを利用する際は、まず電話、または問い合わせフォームからの相談が必要です。
どんなサービスを受けたいのか、予算はどれくらいなのか担当者に説明して、最適なプランを作っていきましょう。
参考:ダスキンライフケア
事業所2.ウエルシア介護サービス株式会社
ウエルシア介護サービス株式会社は、高齢者向け施設の運営、保険適用のサービスをおこなう会社です。
保険適用外の自費サービスも提供しており、付き添いや掃除・選択をお願いできます。
介護とは直接関係のない食事作りや家事であっても、訪問してくれるのは介護職員初任者研修修了者以上の有資格者です。
そのため、介護とセットで追加のサービスを依頼しやすいでしょう。
ウエルシア介護サービス株式会社の料金は、時間帯と利用時間に応じて、細かく決められています。
最も安い料金設定は、平日の朝8時〜夜18時の中で、1時間未満利用した場合の2,530円です。
※2021年7月現在のデータ。
その他の時間は加算料金が発生するので、利用プラン作成の際に見積もりをしっかり確認しましょう。
事業所3.セントケア・ホールディング株式会社
セントケア・ホールディング株式会社は、保険適用サービスやデイサービス、ショートステイなど多様な介護を提供する会社です。
セントケア・ホールディング株式会社の自費サービスは、介護以外の目的でも利用できます。
たとえば、一人暮らしの人の食事作り、買い物のサポートや共働き夫婦のための家事代行など、対応サービスは幅広いです。
そのため、介護を受ける人だけでなく家族全体のサポートを任せられるでしょう。
セントケア・ホールディング株式会社の料金は、プライベートケアサービスのみの利用で45分以上60分未満の場合3,960円(税込)です。
※2021年7月現在のデータ。
気になる人は、まず電話やメールで相談してみましょう。
まとめ:自費の介護ヘルパーで生活を豊かに
自費で介護ヘルパーを依頼することで、保険適用外サービスが受けられます。
依頼の頻度も自由に選べるケースが多いので、「どうしても必要なときだけ頼む」という使い方もできるでしょう。
保険適用内のサービスだけでも、もちろん暮らしていくことはできます。
しかし、毎日の生活をもっと便利にするには、自費の介護ヘルパーの助けが必要です。
「保険適用内のサービスでは足りない」と感じている人は、自費で介護ヘルパーを依頼してみましょう。