介護ヘルパー2級の取得方法は?働きながら取る方法や費用を解説
「介護ヘルパー2級の取得方法は、どうすればよいの?」
「働きながら取得する方法や費用についても知りたい」
介護ヘルパー2級を取得したいと思っていても、まずは何から始めるべきか分からないですよね。
現在、介護ヘルパー2級は廃止されて、介護職員初任者研修という名称に変わっており、内容から実習がなくなりました。
今回「みーつけあ」では、介護ヘルパー2級を取得する方法や働きながら取得する方法、費用について解説していきます。
介護ヘルパー2級を取得する方法を理解して、今後も介護の業界で活躍できる人材になりましょう。
1.介護ヘルパー2級と介護職員初任者研修の違いを押さえておこう
まずは、介護ヘルパー2級と介護職員初任者研修の違いについて解説していきます。
それぞれの違いは、以下の表をご覧ください。
介護ヘルパー2級 | 介護職員初任者研修 | |
学習内容 | 訪問介護についての知識や技術を学ぶ | 介護全般の知識に加え、認知症についても学ぶ |
研修内容 | 講義・実技・実習 | 講義・実技 |
カリキュラム | 実習を含めて130時間 | 130時間 |
修了試験 | 修了試験なし | 修了試験あり |
大きく変わった点は、以下の3つです。
- 認知症についての講義が追加された
- 実習がなくなった
- 修了試験に合格しなければいけない
少し学習内容に変更がありますが、介護ヘルパー2級と介護職員初任者研修は同等の資格なので、仕事内容や給料面での違いはありません。
2.旧介護ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の取得方法は2種類
旧介護ヘルパー2級の資格を取得する方法は以下の2パターンです。
- スクールだけで取得
- 通信講座+スクールで取得
旧介護ヘルパー2級の資格を取得するなら、スクールだけに通うか、スクールと通信講座を併せたカリキュラムを受講する方法が一般的です。
それぞれ、生活スタイルに合わせて選べるように工夫されたカリキュラムがあるため、1つずつチェックしていきましょう。
スクールだけで取得
まずは、資格取得に必要なカリキュラムを、すべてスクールで学ぶ方法です。
スクールに通うとなれば、仕事や家の都合で通うのを断念してしまいがちですが、さまざまなコースがあるので、生活スタイルに合わせて受講ができます。
たとえば、仕事帰りや休みの日など、自分が通える時間帯に合わせた選び方です。
あなたが1番通いやすい方法を選びましょう。
通信講座+スクールで取得
次に、通信講座とスクールを併用した取得方法があります。
カリキュラムは座学と演習があるのですが、座学の部分は自宅で学習が可能です。
自己学習なので、通勤や休憩中、帰宅後のすきま時間を利用して学べます。
どちらの方法を選んでも間違いではありませんので、自分に合った学習スタイルで資格取得を目指しましょう。
3.旧介護ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の取得にかかる期間
では、旧介護ヘルパー2級の資格を取得するには、どのくらいの期間がかかるのでしょうか。
以下の2点について解説します。
- 最短1ヶ月で取得可能
- カリキュラムは130時間
カリキュラムは最短1ヶ月で取得でき、時間は130時間と決められています。
そのため、130時間の内容をどの程度の期間で受講するのかで、取得までの期間も変わるといった形式です。
それでは、1つずつチェックしていきましょう。
最短で1ヶ月で取得可能
資格取得にかかる時間は、最短で1ヶ月です。
ただし、最短で取得するとなると、スケジュールは詰め込まなくてはいけないので、多少ハードになります。
取得期間が短ければ良いというわけではなく、無理のない範囲でしっかりと学ぶことが大切です。
カリキュラムは130時間
旧介護ヘルパーのカリキュラムは全130時間です。
以下の表をご覧ください。
科目 | 時間 |
1.職務の理解 | 6時間 |
2.介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
3.介護の基本 | 6時間 |
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
5.介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
6.老化の理解 | 6時間 |
7.認知症の理解 | 6時間 |
8.障害の理解 | 3時間 |
9.こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
10.振り返り | 4時間 |
合計 | 130時間 |
全130時間のうち、40.5時間は座学で、89.5時間は実技演習になります。
実技では、ベットメイキングや体位交換、歩行や移乗の介助など、実践に近いものを学びます。
実技ができないと現場に出たときに、利用者さんにケガを負わせてしまう可能性があるので、しっかりと理解しておくようにしましょう。
4.旧介護ヘルパー2級(介護職員初任者研修)を働きながら取得する方法
次に、130時間のカリキュラムを働きながら取得する方法について紹介します。
- 介護士として働いている場合
- 介護士以外の仕事をしている場合
介護士として働きながら取得する方法と、介護士以外の仕事をしている合間を縫って取得する方法の2つが考えられます。
取得の期間にも違いが出るため、それぞれ確認して通いやすい方法を検討してみましょう。
介護士として働いている場合
まずは、介護士として働きながら資格を取る場合を紹介します。
すでに介護士であれば、施設側からしても「資格を取得して欲しい」と思っているはずです。
ですから、施設側も資格取得のために、協力をしてくれる場合もあるでしょう。
介護士はシフト制なので、スクールに合わせて休みを取らせてもらえたり、最短で取れるようにスケジュールを組んでくれる施設もあります。
介護士として働いているのであれば、施設長や主任などに相談してみるのもよいかもしれません。
介護士以外の仕事をしている場合
次に、介護士以外の仕事をしながら取得する方法です。
介護ヘルパー2級の資格は、仕事を休まなくても資格取得が可能です。
スクールに通うのが難しいのであれば、座学は自己学習にして、実技を仕事帰りや休みの日を利用して取得しましょう。
多少時間がかかるかもしれませんが、着実に学習することが大切です。
5.旧介護ヘルパー2級(介護職員初任者研修)を働きながら取得するならスクール形態はどれがいい?
旧介護ヘルパー2級を働きながら取得するのであれば、スクール形態はどうすればよいでしょうか。
今回は、以下の3パターンについて解説していきます。
- 土日(日曜のみ)
- 夜間
- 平日1回
それぞれのパターンに合わせることで、働きながら旧介護ヘルパーの資格を取得できます。
無理のないスケジュールを選ぶことで、授業の内容を覚えることができて、安心して最後の試験に挑むことができるでしょう。
順番にチェックしてみてください。
土日(日曜のみ)
スクーリングでは、土日、もしくは日曜日のみのコースがあります。
平日は仕事でも、土日が休みであれば、通いやすいでしょう。
スクーリング時間は休みが丸1日潰れる心配もないので、プライベートの時間も楽しめます。
夜間
夜間コースは、仕事帰りに通いたい人におすすめです。
職場の近くにスクールがあれば、直接寄れるので手間になりません。
平日の夜に頑張って学習して、土日はゆっくり休みたいという人にも向いています。
平日1回(平日のみ)
最後は、平日のみのコースです。
土日は仕事があって、平日にしか休みがない場合や不定休の人におすすめです。
スクールによっては、今回紹介したコース以外もありますので、自分が通いやすいものを選びましょう。
6.旧介護ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の取得にかかる費用
旧介護ヘルパー2級の取得にかかる費用について、2点解説します。
- 平均費用は5〜10万円
- 無料で介護ヘルパー2級を取得する方法
旧介護ヘルパー2級の取得には、平均して5〜10万円ほどかかります。
ですが、方法によっては取得に必要な費用を抑えられるほか、無料となるケースもあります。
それぞれ、1つずつチェックしていきましょう。
平均費用は5〜10万円
旧介護ヘルパー2級にかかる費用の平均は5〜10万円です。
大手のスクールを参考に見ていきましょう。
スクール名 | 費用 |
ベネッセスタイルケア | 【東京都・埼玉県・神奈川県】60,720円 【愛知県・大阪府・兵庫県】55,000円 |
ニチイ | 88,000円 |
三幸福祉カレッジ | 87,780円 |
この他にも、地域密着型のスクールもあるので、ぜひお住まいの地域にあるスクールを検索してみてください。
無料で介護ヘルパー2級を取得する方法
資格取得の費用を抑えたいのであれば、無料で旧介護ヘルパー2級の資格を取得する方法が2つあります。
1つ目は、受講料が0円になるスクールに通う方法です。
大手スクールは、人材派遣会社が親会社であったり、施設と提携している場合があり、条件次第で無料で受講できます。
さらに、資格取得後の就職先も決まっているので、仕事を探す必要がありません。
次に、ハローワークは厚生労働省が支援する職業訓練校を利用すれば、無料で資格取得が可能です。
職業訓練校で学ぶには、いくつか条件があるのですが、その1つに「働いていないこと」があります。
収入がないまま学校に通うのは、経済面で不安が残るかと思います。
しかし、一定の条件をクリアできれば、無料で資格取得ができるうえに、給付金も受け取れるようになるので、安心して学習できるでしょう。
このように、資格費用がかからずに、取得できる方法もあるので、資格費用がネックに感じているのであれば、無料の講座も検討してみてください。
▼ハローワークでの資格取得を考えている人は、以下の記事をご参考ください。
>>介護ヘルパーの資格「介護職員初任者研修」をハローワークで取得するには?
7.介護ヘルパー2級の取得方法でよくある疑問
では最後に、介護ヘルパー2級の取得方法で、よくある質問に答えていきましょう。
今回は、以下の4つです。
- 高校生でも取得可能?
- 介護ヘルパー2級を取得せずに実務者研修を受けられる?
- 介護ヘルパー2級は介護福祉士になるために必要?
- 介護職員初任者研修を取得するメリットは何?
覚えておくだけで、旧介護ヘルパー2級を取得するときの悩みを減らせるはずです。ぜひ、参考にしてみてください。
Q.高校生でも取得可能?
A.介護ヘルパー2級には年齢制限がないので、高校生でも取得可能です。
年齢制限だけでなく、性別や国籍、学歴も関係なく、受講できます。
ただし、スクールによっては年齢制限を儲けているところがあります。
ほとんどのスクールは中学校卒業後を対象としているので、高校生であれば問題はないでしょう。
不安な人は、通いたいスクールに直接問い合わせてみることをおすすめします。
Q.介護ヘルパー2級を取得せずに実務者研修を受けられる?
A.実務者研修は、無資格・未経験でも受講可能です。
ただし、介護ヘルパー2級相当の資格があれば、研修時間が免除されます。
また、実務者研修は専門的な内容になるので、未経験であれば難しく感じるかもしれません。
スムーズにステップアップするのであれば、介護ヘルパー2級(介護職員初任者研修)を受講してからの方が理解しやすいでしょう。
Q.介護ヘルパー2級は介護福祉士になるために必要?
A.介護福祉士には、介護ヘルパー2級の資格は必要です。
国家資格である介護福祉士を受験するには、介護ヘルパー2級相当の資格を取得後、実務期間3年を経験しなければいけません。
つまり、介護福祉士になるためには介護ヘルパー2級は入門資格と言えるでしょう。
▼介護福祉士に関する記事はこちらから。
>>介護ヘルパーと介護福祉士の違いとは?介護士の仕事内容や資格について
Q.介護職員初任者研修を取得するメリットは何?
A.介護職員初任者研修は、給与の向上やキャリアアップのきっかけになります。
介護職員初任者研修は、実務者研修や介護福祉士を目指している人にとって、覚えておきたい基本的な知識と技術を身につけられる資格です。
さらに、基本的な技術と知識を持っている証明として資格を提示できるため、事業所によっては資格手当てによって給与をアップできます。
就職や転職で、資格の取得が条件になっている事業所や施設などに応募できることで、働き先の選択肢を増やすためのきっかけとなるでしょう。
掃除といった生活援助に限らず、食事や入浴などの身体介護までおこなえるようになるため、即戦力として働くこともできます。
介護職員初任者研修には、こうしたメリットがあることから入門資格として取得がおすすめされているわけです。
まとめ:旧介護ヘルパー2級(介護職員初任者研修)を取得して働こう!
介護ヘルパー2級は2013年に廃止され、現在は介護職員初任者研修となり、学習内容やカリキュラムが少し変わっています。
しかし、資格の効力は同等のものなので、安心してください。
また、介護職員初任者研修は働きながらも取得可能で、最短で1ヶ月で資格を得られます。
スクールによって受講コースがたくさんあるので、通いやすい場所や方法を選んで無理なく資格取得を目指しましょう。
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