介護ヘルパー2級は履歴書に書ける?正式名称や採用先の印象を紹介
「介護ヘルパー2級って履歴書に書いてよいの?」
「介護ヘルパー2級の資格があれば、採用のときに優位になるのか知りたい」
履歴書に介護ヘルパー2級の資格を書きたいけれど、書いてもよいのか、どのように書くのか分からないことが多いですよね。
介護ヘルパーとして活躍するために取得した資格なので、採用先にアピールするためにも書いておきたい資格だと思います。
今回「みーつけあ」では、介護ヘルパー2級は履歴書に書けるのかについて、採用先の印象も含めて紹介します。
介護ヘルパー2級の正式名称を理解して、間違いのないように履歴書に記入しましょう。
1.介護ヘルパー2級は履歴書に書ける?
まず始めに、介護ヘルパー2級の資格は履歴書に書けるのでしょうか。
以下の2点について解説していきます。
- 介護ヘルパー2級は履歴書に記載できる
- 介護ヘルパー2級を履歴書に書くときの正式名称
介護ヘルパー2級は履歴書に記載することで、就職活動においてアピールできるポイントになります。
ただし、制度が変わったことで名称に違いがあり、正式名称で記述しなければなりません。1つずつ見ていきましょう。
介護ヘルパー2級は履歴書に記載できる
結論から言うと、介護ヘルパー2級は履歴書に記載できます。
介護ヘルパー2級の資格は2013年に廃止されましたが、資格の効力は消えていません。
求人広告の募集要項に「介護職員初任者研修」と書いてあっても、応募は可能です。
ただし、介護ヘルパー2級は正式名称ではないので、注意してください。
介護ヘルパー2級を履歴書に書くときの正式名称
介護ヘルパー2級は、正式名称ではありません。
そのため、履歴書に書く際には正式名称である「訪問介護員2級養成研修課程修了」と記載しましょう。
聞き慣れない言葉なので、書き間違いには気をつけてください。
なお、介護職員初任者研修の資格を持っている場合、履歴書への記載方法は、「介護職員初任者研修修了」となります。
2.介護ヘルパー2級を履歴書に書いた際の採用先の印象
介護ヘルパー2級を履歴書に書いた際の採用先の印象は、好印象になる可能性が高いです。
介護職員は現在、人手不足ということもあり、無資格でも仕事ができます。
しかし、介護の仕事をするには知識や技術が必要です。採用先からすれば、きちんと学んできた人に働いて欲しいと思うはずでしょう。
つまり、介護ヘルパー2級を取得しているということは、充分なアピールになるということです。
▼無資格でも働きたい人は、以下の記事をご参考ください。
>>介護ヘルパーは無資格でもできる!業務や取っておきたい資格を解説
3.介護ヘルパー2級は「介護職員初任者研修」に変わった
介護ヘルパー2級は「介護職員初任者研修」という名称に変わりました。
その背景について、以下の2点を紹介します。
- 介護ヘルパー2級が廃止になった理由
- 名称は変わったが同等の資格
介護ヘルパー2級が廃止になったのは、キャリアパスの明確化と優秀な人材育成のために最適化がおこなわれたためです。
資格は同等ではありますが、違いに目を向けながら順番にチェックしましょう。
介護ヘルパー2級が廃止になった理由
介護ヘルパー2級が廃止になった理由の背景には、以下の2つがあります。
- キャリアパスの明確化
- 優秀な人材の育成
まずは、キャリアパスの明確化のためです。
以前までの介護の資格には種類がたくさんあり、キャリアアップを目指すにも、どの資格を取得すべきか分かりづらい状況でした。
そのため、キャリアアップのために取るべき資格を、以下のように分かりやすくしたのです。
「介護職員初任者研修→実務者研修→介護福祉士→認定介護福祉士またはケアマネジャー」
このように、キャリアアップの道筋が明確化したので、優秀な人材の育成もできるようになりました。
高齢化社会の日本では、介護職員不足が深刻化されており、介護職員を増やすことを目標としています。
しかし、ただ人数を増やすだけでは介護スキルの低下が懸念されます。
優秀な人材を育成するために、介護ヘルパー2級を廃止して、新たに介護職員初任者研修に改定されたのです。
名称は変わったが同等の資格
介護ヘルパー2級は名称が変わりましたが、介護職員初任者研修と同等の効力を持った資格です。
そのため、改めて資格を取り直す必要はありません。
求人募集に「介護職員初任者研修修了者」と書いてあれば、介護ヘルパー2級の資格であっても応募が可能です。
4.介護ヘルパー2級と介護職員初任者研修の変更点
ここからは、介護ヘルパー2級と介護職員初任者研修の変更点について紹介します。
変更箇所は、以下の3点です。
- 学習項目が追加
- 実習が廃止
- 修了試験が実施
学習項目が追加された代わりに、実習が減ったことでカリキュラムが短くなりました。
そのため、実技の技術を実際に活用できるのは就職後となります。
修了試験の内容も踏まえて、1つずつ見ていきましょう。
学習科目が追加
まず1つ目の変更点は、学習科目に「認知症の理解」が追加されたことです。
介護ヘルパー2級のときにはなかったのですが、高齢化が進む日本は、認知症になる高齢者が増加しています。
そのため、認知症患者の理解を深めて、適切なケアができるよう学習内容に追加されたのです。
実習が廃止
介護ヘルパー2級のときには施設による30時間の実習が必須でしたが、介護職員初任者研修では廃止になりました。
その代わりに、スクールでの講義時間が増えて、実技演習を実戦に近い形で学べるようになったのです。
修了試験が実施
介護ヘルパー2級は、受講すれば修了証を受け取れました。
しかし、介護職員初任者研修では修了試験に合格しなければ修了証はもらえません。
試験というと、「難易度が高くなって資格取得者が減少するのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、初任者研修の試験はほとんどの人が合格できるような仕組みになっています。
試験は筆記試験のみで、選択問題と記述問題になります。100点満点中70点以上あれば合格です。
万が一、試験に落ちても再試験を何度も受けられるので、安心してください。
介護ヘルパー2級を履歴書に書くときによくある質問
では最後に、介護ヘルパー2級を履歴書に書くときによくある質問を3つ紹介します。
- 証明書をなくした場合はどうすればいい?
- 介護職員初任者研修の修了見込みは履歴書に書いてもいい?
- ホームヘルパー1級の正式名称は?
なかでも、証明書を紛失した場合や履歴書への書き方は注意が必要です。
そして、今後のキャリアアップを目指すときに気になる介護ヘルパー1級についても知っておくと役立つでしょう。
順番に回答していくので、チェックしてみてください。
Q1.証明書を無くした場合はどうすればいい?
A.通っていたスクールに再発行の依頼をしてください。
もし、スクールがなくなってしまっている場合は、所在していた都道府県の県庁にある介護保険担当課に問い合わせをしましょう。
参考:全国ホームヘルパー協議会
Q2.介護職員初任者研修の修了見込みは履歴書に書いてもいい?
A.修了見込みと書いても問題ありません。
介護職員初任者研修の修了試験がまだ手元に届いていない人や、もう少しで取得できそうな人は、いち早く仕事を探したいはずです。
そういった場合は「修了見込み」と履歴書に書いて応募しましょう。
修了見込みが原因で面接に落ちることは、ほとんどありませんので安心してください。
Q3.ホームヘルパー1級の正式名称は?
A.正式名称は「訪問介護1級」です。
現在はホームヘルパー1級は廃止されており、同等の資格である「実務者研修」に名称が変更されています。
しかし、資格を取り直す必要はなく、履歴書に記載するときは「訪問介護1級」と記載すれば、同等の資格としてみなされるので、心配はいりません。
まとめ:介護資格をしっかりアピールしよう
介護ヘルパー2級の資格を持っているのであれば、廃止になった今でも履歴書に書いて問題はありません。
資格の効力は「介護職員初任者研修修了」と同等です。
廃止された資格ではありますが、履歴書に書けば「介護についてきちんと学んできた人」という印象を与えられるので、採用側にも充分なアピールになるでしょう。
ただし、介護ヘルパー2級は正式名称ではないので、履歴書に書くときは「訪問介護員2級養成研修課程修了」と書くようにしてください。