訪問介護の服装は何を着るべき?初日に失敗しない仕事着と持ち物を解説!
「訪問介護は、どんな服装で行くべき?」
「必要な持ち物は決まっている?」
このような悩みをお持ちではないでしょうか。
訪問介護は、利用者さんの自宅に向かい生活援助や身体介護など、生活に必要な支援を行う福祉サービスです。
利用者さんの自宅に訪問するため、個人での行動が多くなります。
そのため、「服装や持ち物をどのように決めればよいのか」迷ってしまう人もいるでしょう。
今回「みーつけあ」では、訪問介護に適した服装と持ち物について解説していきます。
NG例も紹介するので、自分に当てはまらないか確認して、利用者さんに不快な思いをさせない服装を心掛けましょう。
1.訪問介護では服装の指定がない場合もある!
訪問介護では事業所によって、制服や服装の指定がない場合があります。
雇用形態によって正社員には制服が決められていても、パートや登録ヘルパーとして働く場合は、服装自由となっている事業所もあるようです。
服装の指定がないと、出勤時に着替える必要がない点が楽に感じられるかもしれません。
しかし、事務所ごとにある程度の基準が定められていても、何を着るべきか分からなく困ってしまう人もいます。
服装に迷ったときは、利用者さん目線で考えたときに「不快な思いをさせないか」を意識すると、自然と選びやすくなるでしょう。
次の章では、訪問介護を行う際の服装をポイントとしてまとめています。
初日の勤務でもスムーズに訪問介護ができるように、確認してみてください。
2.訪問介護で服装を適切に選ぶ3つのポイント
服装の指定がない場合でも、利用者さんにとって快適な介護を提供できるように、押さえておきたいポイントがあります。
訪問介護の服装を選ぶときは、以下3つのポイントを押さえましょう。
- 動きやすく清潔なものを選ぶ
- 過剰な装飾は避ける
- 奇抜な柄や黒色の服は選ばない
上記の3点は、介護のしやすさや安全面、利用者さんの気持ちにも配慮するために重要です。
それぞれを確認して、正しい服装選びの参考にしてください。
ポイント1.動きやすく清潔なものを選ぶ
訪問介護の服装で重視すべきポイントは、「動きやすさ」と「清潔さ」です。
具体的な服装は、ポロシャツとチノパンまたはジャージ、靴は履きやすく脱ぎやすいスニーカーを選ぶとよいでしょう。
また、動きやすいように、サイズに合った服を着用してください。
訪問介護の仕事は、動き回るので汗をかいたり、介護で汚れがついたりする場合もあります。
何度も洗濯することになりますので、乾きやすく丈夫な素材の服があると便利です。
こまめに洗濯をして、毛羽立ってよれてきたら、新しい服を購入して常に清潔な服装を心がけることもマナーとして押さえておきましょう。
ポイント2.過剰な装飾は避ける
2つ目のポイントは、「ボタンやポケットなどの装飾が、過剰についている服装は避ける」ことです。
なぜなら、訪問介護では、身体介護で利用者さんに直接ふれる機会が多いためです。
装飾に引っかかって、利用者さんが怪我してしまう恐れもあります。
前開きのパーカーのように、ジッパーがついているトップスや、ズボンのベルトも避けましょう。
ポイント3.奇抜な柄や黒色の服は選ばない
3つ目のポイントは、「奇抜な柄や黒色の服は選ばない」ということです。
なぜなら、利用者さんが怖がってしまい、事業所への不信感へとつながってしまうからです。
たとえば、奇抜な柄の服はロックバンドのロゴが入ったTシャツやドクロマーク、過激な思想が書いてある服などが挙げられます。
また、「黒」は死を連想させてしまうので、着用しないようにしましょう。
事業所によってボトムスのみ許可されているところもありますが、ルールがよくわかっていないうちは黒色を避けることがベターです。
慣れてきたら柄物といった服も選べると、利用者さんの気分もよくなる場合があります。
ポイントは、利用者さんが見ていて心地よいと感じるデザインや、優しい色使いの服を選ぶことです。
具体的にはさりげなくレース刺繍がされている服や、ドット柄、ボーダー柄のトップスなどがよいとされています。
おしゃれな服装は、自分のモチベーションが上がるだけでなく、利用者さんとの距離を違づけるきっかけにもなるかもしれません。
仕事に慣れてきたら、少しずつ取り入れていきましょう。
3.訪問介護でNGな服装や身だしなみ
ここからは、具体的に訪問介護で避けるべき身だしなみを解説します。
職員が身だしなみをきちんと整えることで、利用者さんやご家族へ敬意が伝わるでしょう。
誠意とまごころを、目に見える形で表現するためにも、身だしなみは大切です。
訪問介護でNGな服装や身だしなみは、以下のようなものがあげられます。
- 濃い化粧や香水
- 派手な髪型や髪色
- ネイルの装飾
信頼関係ができていないうちは、身だしなみにも気を配るようにしましょう。
濃い化粧や香水
濃い化粧や香水の使用は、NGとされています。
女性の場合は、明るく健康的なナチュラルメイクを心がけ、男性は臭いのケアをしっかりと行うようにしましょう。
喫煙者の場合は、利用者さんの自宅にお邪魔して近い距離で接することとなるため、日頃から臭いのケアが重要です。
歯ブラシやデンタルフロス、マウスウォッシュを活用して、臭いのケアに取り組んで行きましょう。
派手な髪型や髪色
訪問介護では服装の他に、髪型にも気を配る必要があります。
髪色は派手すぎない色にして、肩にかかる髪の毛はきちんとまとめるようにしましょう。
まとめられていない髪の毛は、生活援助での調理時に、髪が料理に触れてしまう恐れもあり不衛生です。
さらに、派手すぎる髪色は、利用者さんに恐怖心や不信感を抱かせる可能性があります。
他にも、寝癖やフケを避けるために、洗髪を行うべきです。
男性の場合は、無精ヒゲや剃り残しがあると清潔感に欠けます。毎日剃るようにしましょう。
ネイルの装飾
長い爪やネイルも、基本的にNGとなります。
なぜなら、介護時に利用者さんを傷つけてしまう可能性があるためです。
また、利用者さんによっては、気になったり、不快になったりする場合もあります。
ただ、「どうしてもネイルを取りたくない」という人もいるでしょう。
そういった場合は、事業所に相談するのもひとつの手です。
ほとんどの場合はネイルが原則禁止ですが、事業所によっては許可しているところもあります。
就職活動の際に面接であらかじめ、ネイルがOKかどうか聞いておくと間違いがありません。
▼身だしなみに関しては、以下の記事も参考になります。
>>訪問ヘルパーの服装・身だしなみは安心・安全が鍵!好印象を与える見た目とは?
4.訪問介護で服装と合わせて知っておきたい必要な持ち物
訪問介護では、利用者さんのお宅を訪れる際に忘れ物をしてしまう可能性もあります。
服装と合わせて、必要な持ち物も把握しておきましょう。
訪問介護では持ち物の数が多くなるので、始めのうちはリストを作っておくと忘れ物を少なくできます。
訪問介護で必要な持ち物は、以下のとおりです。
- 筆記用具とスマホ
- ハンドタオル
- 着替えやエプロン
- 感染症対策グッズ
- 気候に合わせた快適グッズ
それぞれ、自分の持ち物リストに含まれているか確認してみてください。
持ち物1.筆記用具とスマホ
まず必要なのは、メモ帳やボールペンなどの筆記用具、そして連絡用のスマホです。
訪問介護では、利用者さんごとに対応を変えていかなくてはならず、覚える内容が多くなります。
そのため、忘れないためのメモ取りは必須です。
また、サービスを提供したという記録を残すために、訪問記録をつけなくてはなりません。
iPadなどで電子化している事業所もありますが、いずれにせよ勤務初日は筆記用具を忘れずに持ってくるようにしましょう。
事業所へ緊急の連絡や確認をするためにも、スマホは必需品となります。
持ち物2.ハンドタオル
ハンドタオルは、調理や掃除、手洗いをした後に利用します。
原則として、利用者さんの家のタオルは使用しないことになっています。必ず持っていくようにしましょう。
また、訪問介護では頻繁な手洗いによって、何度も手を拭くことになります。
吸収力のある素材で作られたハンドタオルを持っていくと、便利ですね。
持ち物3.着替えやエプロン
訪問介護では、入浴や排泄の介助の際に、服が濡れたり汚れたりする場合があります。
汚れた服をそのまま着るのではなく、必ず新しい服に着替えるようにしましょう。
エプロンは、生活援助の調理や掃除する際に、服を汚さないために必要です。
また、身体介護でも、食事介助や排泄介助などのときにつけます。
ちなみに、服装の指定がなくても、エプロンだけは支給してくれる事業所が多いようです。
持ち物4.感染症対策グッズ
介護の現場では、感染症対策にも注意する必要があります。
感染症は、職員の飛沫や利用者さんの排泄物、血液などが、どちらかの体に付着することによって引き起こされます。
高齢者の場合は、免疫力が落ちて感染しやすくなっているので注意が必要です。
また、職員が感染して媒介者となり、事業所内で集団感染を起こす恐れもあります。
対策として、以下のようなことを心掛けてください。
- 職員からの飛沫感染を防ぐためにマスクを着用
- 利用者さんの身体介護の際は使い捨て手袋とゴーグルを着用
身体介護が終わったあとは、使い終わった手袋やゴーグルをポリ袋に入れて処分しましょう。
その後、手洗いをしてから、アルコール消毒も忘れずに行ってください。
使い捨て手袋やゴーグル、ポリ袋は事業所から支給される場合もあります。事前に確認しておきましょう。
持ち物5.気候に合わせた快適グッズ
訪問介護では気候に合わせて持ち物を工夫すると、快適に仕事ができるようになります。
夏場の暑い時期は、熱中症や脱水症などの対策のために、以下のようなものがあると便利です。
- 飲み物
- ミニ扇風機
- 冷感タオル
訪問介護は、掃除や買い物など動き回る作業が多いため、すぐに汗をかいたり、喉が渇いたりします。
冬場の寒い時期は、カーディガンやウインドブレーカーといった、さっと羽織れる上着も用意しておくと重宝するでしょう。
注意点として、身体介護のときはジッパーが危険になるため、上着は脱いで作業しましょう。
▼必需品に関しては、以下の記事もご参考ください。
>>訪問ヘルパーの必需品を一挙公開!便利グッズや必要なものとは?
訪問介護の服装でよくあるQ&A
最後に、訪問介護で知っておきたい服装に関するQ&Aをまとめました。
服の購入や面接時の服装など、知っておくと便利な知識が詰まっているはずです。
それぞれ確認して、訪問介護の準備を万端にしておきましょう。
訪問介護の服装で知っておきたいQ&Aは、以下のとおりです。
- 訪問介護で使う仕事用の服装はどこで買う?
- 訪問介護の面接時の服装は?
- 生活援助と身体介護で服装は分けるべき?
介護未経験の学生さんや初めて訪問介護に挑戦する人が、迷いやすい内容に答えていきます。
Q1.訪問介護で使う仕事用の服装はどこで買う?
A.訪問介護で使う仕事用の服装は、主にホームセンターや通販サイトなどで揃えられます。
ホームセンターでは、乾きやすく丈夫な素材が取り揃えられているので、理想的な訪問介護の服装が揃うでしょう。
仕事に慣れてきたら、「どのような素材がよいか」わかってくるはずです。
お気に入りのお店を見つけて、服装を揃えてみてください。
Q2.訪問介護の面接時の服装は?
A.訪問介護の面接時の服装は、2つのパターンに分かれます。
1つ目は、面接のみのパターンです。
面接のみの場合は、ビジネススーツを着用して、清潔感のある身だしなみで臨みましょう。
2つ目のパターンは、面接の前後で体験実習がある場合です。
面接の前に、「動きやすい服装でお越しください」と言われた場合は、実習まで行うと覚えておきましょう。
着替えとして動きやすい服装を持っていくのではなく、あらかじめ着用しておくのがおすすめです。
面接の場なので、トップスは襟のあるポロシャツ、ボトムスはスラックスやチノパンなどでTPOをわきまえると、印象がよくなります。
足元は、高いヒールがついたパンプスや革靴などは動きにくいので、ペタンコパンプスやシンプルなスニーカーで行きましょう。
▼面接に関しては、以下の記事をご参考ください。
>>登録ヘルパーの面接で使える豆知識!服装や履歴書の書き方について
>>登録ヘルパーの面接は受からないケースもある?!対策や気をつけるポイントについて
Q3.生活援助と身体介護で服装は分けるべき?
A.生活援助と身体介護で、服装を分ける必要はありません。
どちらにしても、動きやすく清潔感のある服装を第一に考えて選びましょう。
ただし、身体介護を中心に行う場合は、トイレ介助や入浴介助などで服が汚れる可能性があります。
必ず着替えを持っていくようにしましょう。
まとめ:利用者さんに誠意が伝わる服装で仕事に取り組もう
今回「みーつけあ」では、訪問介護の勤務初日で失敗しないための服装と、必要な持ち物を紹介しました。
利用者さんは、あなたの人柄を全く知りません。
そのため、あなたが本当に信用できる人なのか判断するために、まず服装や身だしなみを確認します。
あなた自身が信頼できる人だと伝えるためにも、紹介したポイントを守って、誠意が伝わる服装で仕事に取り組むようにしましょう。