訪問介護でWワークをするメリット・デメリットとは?
「訪問介護はWワークできるの?」
「メリットやデメリットについて詳しく知りたい」
いざ、訪問介護のWワークを始めたいと思っても、「そもそも禁止なのでは?」と悩んでしまうと、なかなか踏み込めないですよね。
そこで、今回「みーつけあ」では、訪問介護でWワークをするメリット・デメリットについて紹介します。
Wワークの始め方や、よくある質問についてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
訪問介護のWワークについて理解を深めて、自分に合った働き方を探しましょう。
1.訪問介護のWワーク(副業)は禁止されていないのか?
「訪問介護のWワークは禁止なのでは?」と、疑問に思っている人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、Wワークの可否は就職先の就業規則によって異なります。
副業元年と言われている2018年を境目に、Wワークや副業を容認する事業所が増えていることは事実です。
しかし、守秘義務や業務専念義務といった観点から、Wワークを禁止にしている事業所もあります。
訪問介護でWワークを検討しているのであれば、「掛け持ちOK」や「Wワーク可能」と応募している事業所を探しましょう。
Wワークと副業の違いとは?
Wワークとは、2つ以上の仕事を掛け持ちする働き方のことです。
似たような意味合いとして、「副業」という言葉もありますが、Wワークとは若干異なります。
Wワーク | 2つ以上の仕事を、同じくらいの労働時間で掛け持ちして働くこと。主には、アルバイト・非正規雇用の掛け持ちに用いられる。 |
---|---|
副業 | 本業とは別に仕事を掛け持ちして働くこと。メインの収入源は本業なため、仕事にかける時間や給与も本業より少ないケースが多い。 |
つまり、本業以外に別の仕事を始めれば「副業」、定まった本業がなく、複数の仕事を掛け持つ場合は「Wワーク」ということです。
2.訪問介護のWワークの始め方
では、実際にWワークを始めるには、どうすればよいのでしょうか。
主な流れは、以下のとおりです。
- 現在の職場が「Wワーク可能」であるかを確認する
- 「WワークOK」と応募している訪問介護事業所を探す
- 面接の際に「Wワーク希望」であることを担当者に伝える
- 採用が決まれば仕事を開始する
面接の流れに関しては、一般的な就職面接と変わりありません。
重要なのは、「現在の仕事がWワーク可能であるか?」を確認して、新たに応募する訪問介護事業所には「Wワークを希望している」と伝えることです。
Wワークを禁止されているのに、勝手な判断で始めてしまうと、後々のトラブルにも繋がりかねません。
まずは、現在の職場の責任者に確認をすることから始めましょう。
▼訪問介護の面接に関しては、以下の記事をご参考ください。
>>登録ヘルパーの面接で使える豆知識!服装や履歴書の書き方について
3.訪問介護でWワークをするメリット
ここからは、訪問介護でWワークをするメリットについて紹介します。
本記事でピックアップしたメリットは、以下の4つです。
- 隙間時間を有効活用できる
- 副収入が得られる
- 実績が増える
- 将来に役立つスキルが身につく
訪問介護のWワークを始めれば、収入アップだけに限らず、将来的に役立つスキルを身につけることができます。
それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。
メリット1.隙間時間を有効活用できる
訪問介護のWワークをする1つ目のメリットは、隙間時間を有効活用できることです。
訪問介護の仕事は、大きく分けて「正社員、パート・アルバイト、登録ヘルパー」といった働き方が挙げられます。
正社員やパート・アルバイトの場合、規定の就業時間が定められていますが、登録ヘルパーには定時出勤の概念がありません。
あらかじめ、自分の働ける時間を申告して、希望の時間帯に仕事が決まれば、働いた時間だけ給料が発生します。
自身のライフスタイルに合わせた働き方ができるという点では、訪問介護の登録ヘルパーがおすすめです。
▼登録ヘルパーの働き方について知りたい人は、以下の記事をご参考ください。
>>登録ヘルパーとパートの違いとは?働き方や時給の違いを徹底比較!
メリット2.副収入が得られる
副収入が得られることも、Wワークを始めるメリットの1つです。
訪問介護の仕事は、主に「身体介護」と「生活援助」の2種類があります。
それぞれの仕事内容、時給相場は以下のとおりです。
仕事内容 | 時給相場 | |
身体介護 | 入浴介助、排泄介助、食事介助、移動介助など、利用者に直接触れて行う仕事 | 1,500円〜2,000円 |
---|---|---|
生活援助 | 掃除、洗濯、料理、買い物代行など、利用者に直接触れなくても行える仕事 | 1,000円〜1,500円 |
生活援助に比べると、身体介護のほうが責任も重く重労働なため、相応に時給が高く設定されています。
より多く稼ぎたいと考えているのであれば、積極的に身体介護の仕事を受けるとよいでしょう。
▼訪問介護の給料相場については、以下の記事が参考になります。
>>登録ヘルパーの平均月収は?月収を上げる方法も徹底解説
メリット3.実績が増える
3つ目のメリットは、実績が増えることです。
訪問介護員として働くには、介護資格を取得しなければなりません。
介護の入門資格となっている「介護職員初任者研修」を修了すれば、訪問介護の仕事ができます。
さらに上級資格の「実務者研修」を修了して、実務経験を3年以上積むことで、国家資格となっている「介護福祉士」を目指すことも可能です。
Wワークとして働けるだけではなく、実績にも結び付けられる点は強いメリットといえるでしょう。
▼資格の取り方を知りたい人は、以下の記事をご参考ください。
>>登録ヘルパーに必要な資格とは?仕事内容や給料についても紹介!
メリット4.将来に役立つスキルが身につく
訪問介護のWワークを始めることで、介護技術が身につきます。
そのため、万が一家族の介護が必要になったときには、真っ先に役立てることができるでしょう。
人として生きている限り、介護問題は決して避けられません。
Wワークとして経験を積んでおけば、将来にも役立てることができるはずです。
4.訪問介護でWワークをするデメリット
では、訪問介護のWワークをするデメリットとしては、どのような項目が挙げられるのでしょうか。
本記事でピックアップしたデメリットは、以下の4つです。
- 勤務時間が増える
- 雇用保険の加入は1ヶ所のみ
- スケジュール管理が大変
- 体調管理が大変
仕事が増える分、時間や健康の管理が大変になってきます。
それぞれのデメリットについても、詳しく見ていきましょう。
デメリット1.勤務時間が増える
訪問介護のWワークをすることで、給料は上がりますが勤務時間が増えてしまいます。
そのため、以前よりも自由に使える時間は減ってしまうでしょう。
土日・祝日にもシフトを増やしてしまうと、お金を使う暇すらないといった事態にもなりかねません。
うまくシフトを調整して、バランスよく働きましょう。
デメリット2.雇用保険の加入は1ヶ所のみ
原則として、雇用保険は2つ以上の会社で同時に加入することはできません。
1つの事業所で加入している場合は、他の事業所で手続きをしても窓口で弾かれてしまうので注意しましょう。
社会保険に関しては、別記事でも紹介しています。
気になる人は、ぜひ参考にしてください。
>>登録ヘルパーでも社会保険に加入できる?加入条件や注意点について
デメリット3.スケジュール管理が大変
Wワークのデメリット3つ目は、スケジュール管理が大変ということです。
仕事の回数や頻度が増えるほど、「どこで何時から何時まで」といったスケジュールを把握するのが大変になってきます。
スケジュール管理が苦手な人は、誤ってダブルブッキングをしてしまうこともあるでしょう。
「みーつけあ」では、掛け持ちを前提としたスケジュール管理システムによって、複数の事業所のスケジュールを管理することが可能です。
Wワークを検討中の人は、以下の記事もご参考ください。
>>訪問介護ヘルパーの働き方に改革を!みーつけあWorkers スケジュール管理機能のリリースのお知らせ。
デメリット4.体調管理が大変
4つ目のデメリットは、体調管理が大変ということです。
Wワークによって勤務時間が増えるということは、その分体の負担も大きくなります。
体調を崩して欠勤となれば、複数の事業所に迷惑をかけることにもなりかねません。
無理なシフトは組まずに、体調管理が整えられる範囲でスケジュールを決めるように心がけましょう。
5.訪問介護のWワークに関するQ&A
訪問介護のWワークについて、だいぶ理解が深められたのではないでしょうか。
最後に、訪問介護のWワークに関するQ&Aを紹介します。
今回紹介する質問や疑問は、以下のとおりです。
- 本業・副業共に訪問介護の仕事をすることは可能?
- Wワークをすることは、上司に伝えるべき?
- Wワークのスケジュール例が知りたい
本編で紹介しきれなかった内容について触れていきます。ぜひ参考にしてください。
Q1.本業・副業共に訪問介護の仕事をすることは可能?
A.本業で訪問介護の仕事をしていても、事業所の許可が得られればWワークは可能です。
実際に、複数の訪問介護事業所を掛け持ちして働いている訪問介護ヘルパーはたくさんいます。
ただし、無理なシフトを組んでしまうと、体力的にきつくなってしまうかもしれません。
無理のない範囲で、スケジュールを管理しましょう。
▼掛け持ちに関しては、以下の記事もご参考ください。
>>登録ヘルパーは掛け持ちしても良い?掛け持ちをする3つのメリットとは
Q2.Wワークをすることは、上司に伝えるべき?
A.Wワークをするのであれば、職場の上司には必ず伝えましょう。
仮にWワークがOKだからといって、無断で掛け持ちを始めてしまうと後々のトラブルにも繋がりかねません。
円滑に話を進めるためにも、まず最初に上司、または責任者に報告・相談をしましょう。
Q3.Wワークのスケジュール例が知りたい
A.Wワークのスケジュール例は、以下のとおりです。
時間 | スケジュール |
7時〜8時 | 事業所Aの身体介護(1時間) |
9時〜10時 | 事業所Bの生活援助(1時間) |
10時半〜11時半 | 事業所Cの生活援助(1時間) |
12時〜 | 帰宅・昼食 |
13時〜 | 家事やその他用事 |
15時〜16時 | 事業所Bの身体介護(1時間) |
16時半〜17時半 | 事業所Aの生活援助と身体介護(30分+30分) |
18時 | 帰宅 |
また、パートで定時出勤後に、夕方から登録ヘルパーとして隙間時間だけ働くといった働き方もできます。
定時出勤が可能であれば「パート・アルバイト」、隙間時間を有効活用したいなら「登録ヘルパー」として働くのがよいでしょう。
▼夜勤についても知りたい人は、以下の記事をご参考ください。
>>訪問介護で18時以降の仕事とは?夜間対応型について知ろう
まとめ:訪問介護はWワークで収入アップできる
稼ぎにくいといわれている訪問介護は、掛け持ちをして給料の底上げをしている人もたくさんいます。
しかし、事業所によってはWワークを禁止しているケースもあるため、事前に責任者に確認するとよいでしょう。
隙間時間を活かして働ける職種ですので、副業として始めてみてはいかがでしょうか。